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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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見て感じて



ミヌエットとリンの住んでいる寮…とは名ばかりの大きな屋敷に招待されたから、学校帰りにお邪魔した。

こっちは楓花の寮とは違い、うちと似たようなお屋敷。

入り口にいる警備の人もメイドさんも猫耳だった。

ニャンダーの王女やもんな?当たり前か。


リンが紅茶とケーキを持ってきてテーブルにおいてくれたんやけど…。

これはどっちや…?まさか紅茶も前みたいにコンソメスープだったりしないよな?

「レイアちゃん?ケーキ苦手なの?」

「すみません! すぐに別のものに…」

「いや、大丈夫! これ、甘いケーキであってるよな?」

「レイアちゃんは何を言ってるの?ケーキは甘いものでしょ」

だよな!?楓花の言うとおりだよ! やっぱりショコラータがおかしいんやって…。

向こうだとオレがおかしいみたいな扱いを受けたからな。


「実はさ…」

ケーキを食べながら、別の国での体験を聞かせた。



「へぇー。面白いね。想像できないけど…」

「まぁ予想外って意味ではしてやられたし面白かったけどな」

「ちょっと食べてみたくはありますね…」

「お肉の味のぉ〜ケーキー?」

「体験してみるか…?」

ダンジョンで拾ったからな。いくつか確実に甘くないって覚えてるものを…。

コロッケ味のモンブランとか、リンには見た目はチョコのブッシュ・ド・ノエル…に見えるソースかつロールだな!


楓花はモンブランを一口。

「……頭バカになりそう…え、なにこれ…」

「混乱しますね…。ケーキだと思って口に運んだら違う味がしますから」

「でもぉ〜味はおいしいのぉ〜」

「リンのも少しもらっていいですか?」

「うん〜!」

「僕も少しもらうね」

「「………」」

一口食べた楓花とミヌエットの表情がすべてを物語ってるよな。


「意味わかんない意味わかんない…。チョコのケーキだよね?」

「見た目だけな?」

「土地が変わると食事にここまで変化があるのは不思議です…」

「夕食にな?この甘くないのと甘いのとごっちゃに一つの大きなトレーで出されてさ。ショートケーキなんて何味だ!?とワクワクして食べたのに普通にショートケーキで…」

「いや、ショートケーキはショートケーキでしょ」

「はい。他になんだと思われたのですか?レイア様は…」

「いや…白米とか?」

「あははっ! 流石にそれはないでしょ! いちごだってのってるのに」

「ふふっ。レイア様はお可愛らしいですね」

ちくしょう…。今度うちでお茶を出す時に甘いものと甘くないの混ぜて出してやろうか。


「レイア…?」

「ん? セーラ!? ノーラとフォーラまで! どうしたんだよ?」

ちっこい姿で窓から飛び込んできたからびっくりしたわ。

「どうした?じゃなかろ。心配して来てやったのに何をのんきに茶をしとるんじゃ!」

「無事で良かったわ…」

「ど、どちらさまですか!?」

「あ、ごめんなミヌエット。オレの友達で、セーラとノーラ、フォーラだ」

「突然ごめんね…?」

セーラはお姉さん姿になるとミヌエットと楓花に挨拶。


「見てわかると思うけど、ドラゴンだけど細かい事は気にしないでね…?」

「ドラゴン…」

「うそ……」

「ん〜?可愛いのぉ〜ちっちゃ〜い」

「こ、こら、リン! 触れてはいけませんよ!」

「? はぁ〜い」



急に来た理由も聞かせてもらったんやけど…。

まさか学校の変な風習のせいかよ! しかも姉達まできてるとか。別に心配かけるほど大したことでもなかったし、結果としてミヌエット達とも仲良くなれたからもう今更なんやが。

まぁ、でも…。みんなに会えるのは嬉しいかも。ちょっと久しぶりだしな!


ミヌエットはオレの姉達が来ると聞いてすぐにお茶やお菓子を追加で用意するようにメイドさんに頼んでくれて。

すまねぇな…。人数多いのに。

今度うちに招待してもてなすか。カティアさんに相談してみよ。



すぐに姉達も部屋に通されてきた。

一人見慣れないお姉さんがいるな?いや…顔は知ってるんやけど、どうなってんだよ。シャロンの馬のボディって着脱式なのか…?そんなバカな。


詳しく話を聞いたら、セーラのおかげらしい。たしかにドラゴンのセーラが人になれてんだからシャロンもなれるわな。

これで人規格の建物やらにも気兼ねなく入れると思うと良い事ずくめじゃね?キューブの中とか外に待たせてしまうってことにならなくて済むからな。

ただなぁ…。はじめに約束した、背中に乗るのとブラッシングはどーすんだ?おんぶしてもらって、背中を流すとか…?まぁ後で確認すればいいか。

こんな大人数でいつまでもミヌエットのお屋敷に邪魔してるのも悪いし。帰らねぇと。


ミヌエットとリンにお礼を言って、今度は家に招待するからと約束をして屋敷を出た。

一緒に帰る楓花を送ろうかと思ったけど、耳元で”また明日ね“と言って走って行っちまった。護衛の人もいるから大丈夫か…。




オレの借りてる屋敷に帰り、姉たちのダンジョン攻略の様子を撮影してたのを見せてもらった。

映画みたいな迫力の戦いで、オレがいたら確実に足手まといやろうなってレベル。

ほんと、みんなどんな身体能力してんだよ…。こっちに来てアリスとアイナに力をもらい、ちょっとは姉達に近づけたか?なんて思ってたのはただの勘違いだった。

敵わねぇよ…。ほんと凄いわ。

オレが見せれるのなんて大きな紅葉の葉くらいなんやから。


でも、嬉しかったのは姉達もみんなで同じ景色を見てたって事実。

しかもみんなオレと同じように大きな紅葉の葉っぱを拾って来てくれてて…。”見せたかったから“なんて言われたら嬉しくないわけ無いやろ。

離れてても同じものを見て、同じように相手の事を考えてたとか…。

…なんやろうな、この気持ちは。嬉しいだけじゃないこの感覚は…………。








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