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お風呂とお迎え

 エスタさんとミーナさんとお風呂にいます。

 でも、する事は決まりました。

 皆を守る。

 ただ、それだけです。

「……ルリアルカさんは隣国フェイマスのギルドにいる、噂の受付の人でいいんだよね?」


 ミーナさんが涙を浮かべながら言います。


「はい。私も初めて噂を聞いた時は驚きましたけど。私に会えると運がいいとかありましたから」

「……え?」


 ミーナさんが首を傾げました。涙が流れましたが、首を傾げたからでしょう。


「私が聞いた噂と違う……」


 聞いた噂が違う?嫌な予感しかしないのですが、訊ねるしかないですね。

 本当に嫌な予感しかしませんけど……。


「噂はどのような内容なのですか?」

「えっと、私が聞いた噂だとね。……噂の受付さんはフェイマスの王様のものなの」

「………」


 私がゼフィアのものですか?家族ではありますが、私はものではありません。大事にされているから『もの』なのでしょうか?


「あと、可愛くて美人で、にこにこと受付をしているけど冒険者の人よりも圧倒的に強くて、知識も凄いって。冒険者として活動していないのは、王様に寵愛されているから国内から出れないって聞いたの。だから、ギルドの仕事が終わるとお城に呼び出されて……って、本人の前で言えないよー!」

「………」


 前の噂も怖いと思いましたが、今回は輪にかけて酷いです……。


「……えっと、ルリアルカさんは王様の側室ってことでいいのかしら?」

「……私は側室なんかではありませんよ」

「こんな噂もあるよー」


 浴槽内でバシャバシャと音を立てて、ミーナさんが言います。


「その容姿を利用して、冒険者の方を操ってるとか?ルリアルカさん、可愛いしスタイルもいいからできそうだよね」

「そんなことしませんよ……」


 ……噂の元はどうすれば絶てるのでしょうか?


「フェイマスのギルドの受付……。何者なのかしら……」


 エスタさんは考えながらも、私の方を見ています。

 噂の人は私で決まりのようです。


「そうだよね。さすがにそんなことはしない……本当はしていたりするの?」

「しません!私を何だと思っているのですか!」

「「損をする優しい人」」

「そこだけ、声が重なるのですね……」


 私は浴槽の縁に頭を置き、上を向きました。


(噂の内容はどれも酷いものです。さすがの私も怒りますよ!)


 目を瞑り、内容を再確認してみましょう。

 やっぱり、お風呂はいいですよね。


 さてと、当たっている内容もありますが、ハズレの内容の方が多いですね。

 正直な感想を言うと、私のことを人をたぶらかす女性みたいに扱われている気がします。

 今度から受付は厳しくした方がよいのでしょうか?でも、優しい方が多いですし、厳しく言いたくはないです。それに、素材を売りに来た方から貰える、おやつがなくなりそうですし……。おやつですか?私が休憩中に食事をしている姿を見た人がくれるのです。なにやら、あの笑顔を見るとやる気がでるとか?

 まぁ、おやつは置いておいて。


 私が冒険者の方より強く、知識があるですか。

 強いとは思いますが、今の私は魔法が使えません。ですから、強いと言い切れません。知識は島での経験がありますから、普通の冒険者の方よりはあると思います。

 

 あとは王様のものと言われるのと側室ですか。

 これはありえません。私はゼフィアのものではありませんから。

 側室というのもないです。……前に私がゼフィアの娘というのもありましたね。

 本当にどうしたものでしょうか?


「んー」


 両腕を頭上に伸ばします。お風呂だと伸ばしやすいですよね。


「何から始め……え?」


 胸を掴まれたというのはわかります。

 ですが……。


「……どうして、私の胸を掴んだ、お二人が不思議そうな顔をしているのですか?」

「あれ?私、なんで……」

「気が付いたら……。あぁ……やっぱり、すべすべで柔らかい……」


 エスタさんは不思議そうなまま。ミーナさんは感触を楽しんで喜んでいますね。


「……はぁ。いいのですか?私の事で気になっているのではないのです?」

「そうでした……」

「そうだけど、この誘惑にはかて……はぅっ!」


 エスタさんがミーナさんの頭を叩きました。ミーナさんは顔を水面で思い切りぶつけてます。ちょっと痛そうです。


「エーちゃん、酷い……」

「ミーナが誘惑に勝てるようにしてあげたのよ」

「そうだけど……。こんな誘惑は異性だとさすがに……」

「そこまでです。話がずれたままですよ」


 話をまとめないと、先に進みません。


「わかっていることを話しますね。まず、私はゼフィアのものではありません」

「「………」」

「側室でもありませんよ?それに人を操ったりもしていません。強いかどうかは今はわかりませんが、知識はあります。私からすると、何か問題が起きるとは思えません」

「「………」」


 お二人は無言のままです。心なしか、顔が引きつっている気がしますけど。


「……ルリアルカさんって王族かしら?」

「王族ではありませんよ?断ったことはありますけど」

「断った?王位継承権ってこと?」

「そのような話もありましたね。たしか、王位継承権一位だった気がします」

「いちっ!?」


 エスタさんは顔を青く、ミーナさんは……真っ白というのが当てはまりそうです。


「断った事なので適当でいいと思います」

「「そんなわけありません!」」

「ええ……」


 お二人の焦り方を見ていると、私が思っているほど簡単ではないようです。私は王族でもなんでもないのに……。レティアは元王族ですけど。

 私は正真正銘、一般人です!そこ、違うとか言わないでください!


「外交問題……よね……」

「そうですね……。エーちゃん、私の命で足りる……?」


 ミーナさんがエスタさんを見ていますが。


「ごめんなさい。……足りないと思うわ」

「そんな……」


 私の予想の遥か上を進んでいる話に私はついていけません。


「ごめん……エーちゃん、ごめんね……」

「こればかりは仕方がないわ。ほら、泣かないの」

「うぅ……うわぁぁぁ!」


 ミーナさんがエスタさんの胸元で号泣してしまいました。


「エスタさん」

「ルリアルカさん、今後起きる事は気にしないでね。あなたが思っている以上の事が起きるけど、それはもう仕方がないことだから」

「私では力になれないのですか?」


 お二人は既に諦めています。これはダメです。なんとかして希望を持てるようにしないと。

 私はこの人たちを助けたい。

 ただ、それだけです。


「ルリアルカさんがお願いしてくれれば、無事に終わる可能性はあります……ですがそれは……」

「何か言いにくいことなのですか?」

「あなたに恥をかかせてしまいます」

「そうですか。その程度の事ならどうでもいいです」

「その程度!?」


 エスタさんが驚いています。その程度ですよ。


「その程度です。お二人……いえ、クルトさんも入れて三人ですね。助けるのに私が恥をかくだけで済むのなら安い物です」

「ここで聞くのもおかしいかもしれませんが、聞かせてください。ルリアルカさんはどうして、私たちにそこまでしてくれるのですか?」

「人を助けるのに理由が必要ですか?」

「それは場合によります……」


 エスタさんの表情が曇りました。貴族では何かしがらみがあるのかもしれません。ですが、私は一般人です。そのようなものはありません。


「大丈夫ですよ」

「でもぉ……ルリアルカさんが……いくら凄い人でもぉ……」


 ミーナさんは泣きっぱなしですね。美人が台無しです。


「守りますよ。私がここにいることで皆さんに被害が出るというのなら、私は命を懸けてそれから守ります」

「うぅ……ルリアルカさん――――!」

「っと、危ないですよ?」


 ミーナさんが飛びついてきました。お風呂の中なので痛くはないです。


「大丈夫です。ミーナさんの命、無くさせはしません。だから、安心してください」

「うん……うん……ありがとう……」


 ミーナさんの頭を撫でていると。


「お母さんみたい……」


 ……シエラさんにも言われましたよね。


「ふふ……私に子供は居ませんよ。まだ17歳ですから」

「え………」

「うそ!?」


 ミーナさんは私の胸元で固まり、エスタさんは驚きを隠せないという表情をしていますね。私の年齢に何か問題があるのでしょうか?


「負けたわ……」

「……負けたの」


 急に二人が肩を落として俯いてしまいました。負けたって何にでしょう?


「落ち着いてるから、同じ年ぐらいと思ってたわ。この差は何かしらね……」

「エーちゃんは大丈夫……私はさらに……」

「私が17歳では不思議なのですか?」


 お二人は悩んでいるような、がっかりしているような、不思議な顔色をしています。


「落ち着いているから、私達と同じ年齢だと思ったのよ」

「ルリアルカさんよりも三歳も年上……」

「あ、私はミーナよりも一歳若いから」

「うぅ……」


 ミーナさんは私の胸に顔をうずめて、唸っていますね。


「こんなにも優しくて落ち着いていて、可愛くてすべすべでふわふわで………うへへ」

「なにやってるのよ!」


 エスタさんはミーナさんを浴槽に勢いよく沈めました。


「げほっ!げほげほ……エーちゃん酷い……」

「知らない!」


 ミーナさんは全身でへこんでいるのをアピールできるような状態です。エスタさんは完全に怒っていますね。ですが、本当の問題はここではありませんから。


「話を戻しますよ?」

「え、ええ……。ごめんなさい……」

「ごめんなさい……」


 二人は話が戻ると、途端に肩を落とします。


「エスタさんは外交問題になると言いましたけど、私は国の王族ではありません。フェイマスにとって要人でもありません。ですから、外交問題になるとは思えないのですけど?」

「ルリアルカさん、フェイマス王をゼフィアと言いましたよね?」

「はい」

「……やはり、ルリアルカさんは国家の要人ね」

「どうしてですか!?」


 驚くしかできません。私が国家の要人?


「ルリアルカさんはフェイマス王を呼び捨てにできる人。つまり、それだけ近しい人にあたるからよ」

「………」


 そういうことなら、納得できます。血は繋がっていませんが、ゼフィアとは島では家族として暮らしていましたから。でも、これは島での事であって、大陸では当てはまらないはず……とは、言い切れないのでしょうね。改めて、複雑だと思いました。


「それでは、私が仮に要人とします。それで、私が恥をかくというのはどういうことですか?」

「それは、ルリアルカさんよりも位の低い人達にお願いしなければならないからよ」

「そんなことで、よいのですか?」

「そんなことではないわ!貴族では格下の相手に懇願することなんて、恥じるべき行為だもの!」

「私は貴族ではありません。ですから、恥じる事ではないのです。お願いをするだけです、『皆さんを助けて欲しい』と。ここに来たのも私の意思であり、皆さんに連れられてきたのではないと。それを説明すれば、皆さんが助かるのです。恥ではありません、人を助けられるのです。私にとって、誇らしいことですよ」


 私の言葉を聞いた、エスタさんは本当に驚いたようでした。そして、私に言葉を発しようとしては、口を紡ぎ、また口を開きと数回繰り返したあと。


「……お願いします。ミーナとクルトの命を救っていただけるよう、取り計らってください」

「嫌です」

「そんな!?」


 当たり前です。そんなのは即答で却下です。


「エスタさん、ミーナさん、クルトさんの三人の命を救うように頼まれないと、私は助けてあげませんよ?」

「……頑固ね」

「私は人を助ける時は全力ですから」

「改めてお願いします。私達を助けていただけますか?」

「喜んで、お力になります」

「ありがとう、ルリアルカさん……」


 エスタさんもなかなか頑固だと思いました。

 直後。


「ルリアルカひゃん……エーちゃん……のぼせたの……」


 ミーナさんが、ぶくぶくと浴槽内に沈んでいきます。

 お風呂は溺れる場所ではないのですよ!


「親友にも同じことを言ったことがあります。お風呂は溺れる所じゃないと」

「そうよね」


 くすくすとエスタさんが笑いながら答えてくれました。

 先ほどの悲観的な感じはありません。


「ミーナさんをお風呂から運ばないと……」


 私は沈んでいる途中のミーナさんを引っ張り上げてから、抱き上げ、浴槽の外に横たわらせました。

 真っ赤ですね。そんなに熱かったのでしょうか?


「少し涼んでから、出るしかないわね」

「そうですね」


 エスタさんと二人で浴槽に腰を掛けて話していると。


「誰だ!」

「ルリアルカ様をお迎えに上がりました。通してくださいませんか?」


 外から聞こえたのは、クルトさんと……この声はザインさんです。どうしてこの場所がわかったのでしょう?

 いえ、それはこの際、どうでもいいです。

 問題は、ザインさんが本気で殺気を放っていることです。


「名前を名乗れ!」

「賊に名乗る名前は持ち合わせておりませんゆえ……」


 ザインさんはクルトさんを賊といいました。まずいです!


「何だ……!?」


 壁が崩れる音がしました。ザインさんの攻撃がクルトさんに当たったのでしょう。

 手加減はない一撃。

 一刻を争う事態です!


「エスタさん、ミーナさんをお願いします!」

「え?ルリアルカさん、一体なにを?」

「クルトさんを助けにいきます」


 私は言い終えるとお風呂場にあった窓を開けます。

 温まった身体に夜風は気持ちいいですが、それを楽しむ暇もありません。


「行ってきます」

「え!?ちょっと、ルリアルカさ……」


 私はエスタさんの言葉を聞き終える前に、窓から外に飛び出ました。



「さて、ルリアルカ様の居場所を教えてもらいましょうか」

「ぐっ……誰が気様に……」

「私ならここですよ」


 エスタさんのお家の二階の窓から飛び降り、地面に着地しました。衣服は纏ってませんよ?お風呂の途中でしたし、これは人助けがいるので、そんなのは無視です!


「ルリアルカ様、ご無事でなによりです」

「ザインさん、心配をおかけしました」

「ですが、その……服はどうにかならなかったのですか?」


 ザインさんは視線を逸らしません。隙もまったくありませんね。クルトさんの事を警戒していると思います。


「私が人を助ける時は自分の容姿は気にしないと知っていますよね?」

「そうでした。ですが、嫁入り前の娘が無暗に裸で外に出てはいけません。できる限り、気を付けてください」

「はい」


 私も隙は見せません。ザインさんも変わらずです。


「ところで、ザインさんは引いてくださらないのですか?」

「そうですね……」


 ザインさんは警戒はしているものの、殺気は押さえてくれました。


「私はルリアルカ様の行動を信じましょう」

「ありがとうございます」


 ザインさんはもう、クルトさんを攻撃することはないはずです。


「ですが、ゼフィア様はどうでしょうか」

「ゼフィアも来ているのですか?」

「ええ。そろそろ、こちらに到着すると思います」


 ザインさんがそう言った直後にこの場に現れたのは。


「ルリアルカさん、大丈夫!?」

「エーちゃん!ルリアルカさんが心配なのはわかるけど、危ないよ!」


 エスタさんとミーナさんでした。


「隣国でできた、お友達ですか?」

「かもしれません。でも、そういう話はまだしていません」

「そうですか」


 私とザインさんが会話をしているのを見ていた、エスタさんとミーナさんは顔色が悪いですね。


「ザイン……?フェイマス王の懐刀と呼ばれる、猛将の?」

「これはまた懐かしい呼ばれ方です。今の私はただの兵ですよ」

「そんなわけはありません!あなたほどの方がここに来るということは、ルリアルカさんはやっぱり、フェイマスにおいて要人ですよね?」

「否定はしません。ルリアルカ様はゼフィア様の次に命を懸けてよいと思うお方ですから」

「っ!?」


 エスタさんは後ろに一歩下がり、ミーナさんは腰を抜かしたらしく、ぺたんと地面に座ってしまいました。


「遅かったですね」

「ああ……」


 この声はゼフィアですね。ですが、少し様子が違う気がします。


「……お前らがルリを攫った賊か?」


 放たれるのは濃密な殺気でした。ザインさんの比ではありません。


「私は……」

「お前は……。まぁ、いい。今は賊の始末が先だ」


 ゼフィアはエスタさんの言葉を遮り、剣を抜きました。普通の剣ではなく、魔島で作った剣を。


「これは外交問題にもなる話だが、今はそんなことはどうでもいい。ルリを攫ったことが問題だ」


 ゼフィアは剣を携えたまま、徐々に距離を縮めていきます。隙も作らず、ゆっくりと得物を狙うように。


「ゼフィア、私は攫われたのではありません」

「ルリ……」


 ゼフィアがこちら見て言います。ですが、目はとても冷たい感じがします。私のよく知っている、ゼフィアとはまた違うような?そのように感じます。


「直ぐに片付ける。それが終わったら、帰ろう」


 ゼフィアはそういうと、エスタさんたちの方へ向かっていきます。

 片付けるって何をするつもりなのですか?


「理由はどうあれ、ルリを攫ったと思われても仕方ないのはわかるな?」

「……はい。それについては弁解の余地もありません」

「何か言い残す事はあるか?」

「そうですね……」


 エスタさんは夜空を眺め言いました。


「ルリアルカさんと知り合って間もないですが、とても優しくて立派な方だと思いました。もっと早く知り合いたかったですね」

「そうか」

「エーちゃんよりも先に私を!」


 ミーナさんがエスタさんとゼフィアの間に立ちました。足は震えたままです。


「私が問題を起こさなければ、ルリアルカさんはここに来ることもなかったの!だから、責任は私が!」

「勘違いをしているようだから言うが」


 ゼフィアは剣を握りなおし、二人を見据えながら。


「俺は家族を連れ去った奴に対して、苛立っているだけだ」

「一国の王がそんな私情で動くなんて!」


 エスタさんが非難するように叫びます。


「どうとでも言え。俺は家族を守るためなら、他国すら落とすさ」

「……それが剣王……ゼフィア・フェイマスの本音ですか」


 ゼフィアの話が物騒すぎます。冗談ですよね?


「ルリ、目を瞑っておけ」

「……何をするのですか?」


 私の質問に対して、ゼフィアは簡単に答えました。


「今から、こいつらを殺す」

「「………」」


 エスタさんとミーナさんは既に諦めているようです。これから起きる事は気にしないでと、エスタさんは言いました。それがこれなのですか?こんなことを……こんなことを私が認めるわけがありません!


「お前が困ったことは俺が全て薙ぎ払う。お前達を傷つけようとするやつらは全て討ち果たしてやる。心配な事は俺が解決する。だから、お前は静かに楽しく暮らせばいい」

「………」


 ゼフィアが私の事をとても大切にしてくれているのがわかります。私もゼフィアの事は大切です。たった一人の島の家族ですから。ですが、これはまた別です。


「ルリ?」

「ゼフィア、とても嬉しいです」


 エスタさんとミーナさんを背にし、ゼフィアを真っすぐ見ます。

 こんなゼフィアは初めてです。島にいた時でもこのような姿は見たことがありません。

 それだけ私を心配して、私の事を思ってくれている。

 心の底から嬉しいです。本当に、大好きな家族です。

 ……それでも!


「私は皆さんを守ります」

「……今のお前で俺に勝てると思うか?」


 私は魔法は使えないままです。いつも圧倒できるのは魔法による身体強化もありますからね。


「わかりません。ですが、私が守ると言ったのです。そう簡単にやらせたりしません!」


 半身になって立ちます。


「そうか……。せめてもの情けだ。気絶させてから、全て終わらせてやろう」

「させません。私が守るのです!」


 私は言い切ると同時に地を蹴って、ゼフィアの方へ走りました。

 ルリの所にお迎えがきました。

 かなり物騒ではありますけど。

 大切に思うからこそ、全力で障害を排除しようとする一国の王、ゼフィアと常に全力で守るルリアルカ。

 お互いに譲れないからぶつかるということですね。



 次回の更新は書き終わり次第となります。



 此度は活動報告にも書きましたよう、PCのモニターが壊れてしまい、新品が届くまで何もできなかったのが更新が遅れた理由です。


 楽しみにしてくださいます、皆さまにはご迷惑をおかけいたしました。

 今後も『全てを失った少女は何を求め旅をするのか』を頑張って書いていきますので、よろしくお願い致します。

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