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アトライア;VRMMOにおける水棲生物の生態観察記  作者: 桔梗谷 
第一の節 トカゲ落ちる
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今回はかなり短いですね。そもそも私の話は一話当たりの長さはあまり長くないので短いと言っても程度が知れていますが……。

 セカンドオピニオンの発売から一週間がたった土曜日。私はいつもの大広場に立っている。時間は12時。お昼時。

 遂にこの日が来た。いや、テストも近づいて来たけれどそれについては何も言わないでほしい。……ちゃんと勉強自体はしていますよ。

 この一週間はひたすら狩りをしてスキルのレベルを上げる日々でありました。防具の素材集めに東の湿地、へ向かい貫きガエルを狩る日々を送りました。この貫きガエルは切りつけるよりも突き刺すほうが歯が通りやすい皮膚を持っているらしく貫きガエルを狩っている人のほとんどが刺突剣か槍だったのが印象に残ります。みーこさんから聞いた話だとこの貫きガエル、特に火の魔法に弱いらしく一発か二初ほど当てるだけで面白いように焼け死ぬそうですが、その代り素材の品質がとんでもなく悪くなるそうです。二足三文にもならないみたいですね。ただ、火魔法で簡単に倒せることからスキルのレベルアップ要員として大量のカエルが焼き殺されているのだとか。そういや、結構な数の魔道士がいたな、としみじみ思いました。

 ともかく、防具と武器は親方とかしゅーさん達の手によって無事完成しました。


 蛙皮のスーツ(防具)

 使用部位:「体」「腕」「足」

 補正値:DEF+16

 耐久値:600

 特殊:「対斬性(微)」「対電魔法(小)」


 ぱっとみた感じとしては良くあるダイビングスーツのように体にぴったりと張り付くタイプです。後背には尻尾を出すための穴がきちんとついており、そこから尻尾を出すようになっていますね。また、蛙の皮膚自体がブヨブヨとしたゴム質の物だったからか電魔法や斬属性の攻撃に耐性があるようで特殊の欄に付属効果として記載されています。これがボスではないモンスターから手に入る素材で作成可能なもっとも性能が良い服だそうですよ。おかげでかなりのお金が吹っ飛んで行きました。それもあってか代金支払いのため、金策に扮装する羽目になったが後悔はしていません。

 勿論武器もちゃんと手に入れました。


 鉄銛(武器)

 補正値:ATK+18

 耐久値:800

 特殊:「状態付与:行動阻害(微)」


 どうやら、返しを付けたせいで特殊能力が付いたようです。この拘束というのはおそらく返しに引っかかって相手の動きを妨害できる、と考えたらいいのですかねぇ。もしそうなら結構便利なんですけれど。

 見た目は要求通り一つの銛先に返しがついているもので長さは約二メートルほど。一本の大きな針のようにも見える形状が特徴だ。

 耐久値が減少しても「幻燈工房」まで持っていけば直してもらえるとのことだったのでその時には有難くお世話になろうと思います。

 

 貫きカエルの皮も魔術師がカエルをこぞって経験値にしているせいなのか、なかなか素材として集めている人が少ないらしく良いお値段で買い取ってもらえました。貫きガエルと言っても角が生えているとかではなくて舌が物凄い勢いで飛び出して鎧などを貫通するからそう名付けられているだけで、舌を突き出させてくる予備動作を見切ってしまえばただの大きいカエルでした。「弱点看破」と「特効ブースト」のおかげで急所に刺さればほぼ一撃。多くても二撃で倒せてしまえたのもあって品質の良い素材が簡単に手に入ったことが大きいですね。

 そんなこともあってか湿地でレべリングをしつつたまに森へ潜ることをこの一週間繰り返していました。おかげで結構スキルレベルが上昇しましたよ。


 種族スキル:「キラーバイト」Lv.14,「索敵」Lv18

 職業スキル:「弱点看破」Lv.17,「特効ブースト」Lv.15,「水泳」Lv.7「潜水」Lv.5

 使用スキル:「銛打ち」Lv.16,「鑑定」Lv.17,「気配遮断」Lv16,「遠視」Lv.14,「水魔法」Lv.14

 控えスキル:「暗視」Lv.11


 「水泳」と「潜水」はロマの森の中にある小川で泳いでレベルをあげました。ちょっとしか泳げていないので少ししか上がっていませんけれど。

 「鑑定」のレベルが上がったせいかアイテムの名前だけではなくそのアイテムの品質が見えるようになりました。これはとても大きいですね。今まで採取してきた薬草ですが、どのように採取するかによって品質がABCで判るのです。モンスターの死骸もその状態によって品質が定められているようで倒し方でいろいろ変わるようです。まぁ、攻略サイトにも同じことがすでに書いてあるのですけれどね……。


 とにかく、持ち物も必要なものはすでに買い込んでありますし装備もそろっていますのでもう出発したいですね。コウショウはすでに一つ目のボス「オルドウルフ・コマンダー」という名前だそうですが、それを倒して次の町に行っているそうです。草原にいる鹿が手強いとぼやいていました。テンカ達はそれに遅れてこの土日で「オルドウルフ・コマンダー」に挑戦しに行ってくるそうです。私もテンカ達が無事突破できることを祈っておきます。

 まぁ、それを心配するよりも私は自分の心配をしたほうが良いのですけどね。


 

 今日まで私が目標としていたのは一つ。ロマの森を西進すること。そして、海へと出ることです。普通でしたらおそらく無理でしょう。あのジグモだらけの森をまともに抜ける気はありませんし、できるとも思えません。あれ以上のモンスターが出ないという保証は全くありません。

 ですので私は考えました。どうやって道のりを短縮しつつ危険を回避すればいいのか、と。思いついたのは川の流れに乗って海まで流されていくということ。ベスタさんに話すとこいつは馬鹿か、と言いたげな視線を向けられましたが、森の中を突っ切るよりかは楽なはず、と信じます。

 ですから、今日から幾日か私は川下りとしゃれ込まさせていただきます。さぁ、海までの川下り。どんぶらこっこと川下り。さて、私はどこまで下れるのでしょうか?

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― 新着の感想 ―
[一言] 武器の補正値、初期の銛はSTR表記なのでATKとどっちかに統一した方がいいですよ
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