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なんか知らない間に話が進んでいた。
しかも、たぶん俺にとって好ましくない方向に。
「……あ、お兄ちゃん。苦いコーヒーに甘いチョコビスを合わせるとは……分かってるね……!」
「いやうん、それはいいんだけどさ。……え、なに? 毎週来るの? 天羽さんが? 何しに?」
「私も今年は受験生だからね。勉強のこと天音さんに相談してたら家庭教師してくれるって」
「いや……お前、それはさすがに……」
ありがたい。とてもありがたい、が……まぁ普通に考えてなんか裏があるよな。
そもそも、そういうの抜きにしたってあんまり天羽さんに頼りすぎるのは避けたいんだけど。
たまにこうやって教えてもらうくらいならともかく、毎週ってなると負担も軽くないし。
「大丈夫だよ、音無君。毎週土曜日に時間を取るくらいなら全然負担にならないから。むしろ、遥ちゃんと会う機会増やせて嬉しいくらいだよ(それに、大変だったら私のこと助けてくれるんでしょ?)」
ちゃんと助けられてないからこの間倒れたんですけどね。
「…………ちょっとでもしんどいなって思ったらすぐに言ってくださいね。すごい助かりますけど、天羽さんが無理するようなことじゃないので」
「うん。その時は、よろしくね? 音無君」
何をよろしくされているのかは知らないが、まぁできる限りのフォローはするつもりだ。
どうにも、天羽さんは能力は高いけど自分の疲れとかには鈍感、というか後回しにしがちな気がする。
なまじ能力が高いせいで表面には出さないってことができてしまうからちゃんと見ておかないと。
「(そうそう、あんたが何よりも優先してちゃんと私のこと見ておけば解決する話なんだから。今度は倒れる前に助けてね?)」
……そもそも倒れるような無茶しないでほしいんだけど。
いや、遥の勉強見てもらう手前こちらがどうこう言える立場じゃないってのは分かるんだけどね。
「じゃ、続きやろっか。遥ちゃん」
「はい!」
話は終わりとばかりに二人の視線はノートへと向く。
ここ俺の部屋なのでやるなら遥の部屋に行ってほしいんですけど……絶対行かないですよね。
まぁいいや。マンガでも読むか。
「音無君、課題終わってないよね?」
「……はい」




