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零ー34 いざ旅立ちの日! 最悪、蘇生させられるそうです

 

「おい! 早く行くぞルイ!」

「そうです! 早く風の遺跡に向かいましょう! さあ早く!」

「いや、そんな急かさなくても……」

「「早く!!」」

「はいはい……」


 異界種と遭遇した日から30日程ルーゼルクに滞在し、今は次の目的地となった風の遺跡に行くため北門にいた。


 見送りに来てくれたのはロイツさん、テイト様、新しい神候補に会いに来たと言って竜に乗り、ダイナミックに現れた大道芸の神リルロ様、それとセティさんだ。

 リルロ様曰く俺はどこかでリルロ様と会ったことがあるらしい。普通人間大の竜と一緒にいる人なんて見たら忘れないと思うんだけどな?


 まあいい。


 そして俺がさっきから顔を青白くしている2人に必死に引っ張られてる理由はというと、セティさんだ。

 どうも異界種は生物の怨嗟からできているらしく、なんの対策もしていないと精神をその怨嗟に侵され、その恐怖に耐えられずに死んでしまう事があるらしい。先に遭遇した冒険者達は、この都市に在中している他の神にギリギリの所で助けられ、なんとか生き延びたみたいだ。


 なので、対異界種として精神侵食耐性と恐怖耐性を得る為、セティさんになんかされたらしく、2人の悲鳴が時折聞こえてきたが、俺は行かない方がいいとテイト様に止められ、何が起きたのかは知らない。でも2人が寝てる部屋からなにやらうなされているような声が聞こえたので何をされたのかは想像に難くない。俺も経験があるからだ。主にオウキ様のせいで……。


 恐怖耐性と精神適応がある俺は異界種と戦うには何ら問題もないらしく、近くの魔物を狩り、金貨4枚、銀貨40枚稼いだ。その時受付の人に『ランクは狩りではⅢまで上げれますが、これ以降は依頼をこなさなすことで上がるのでなんか選んでください』と半ば強引に魔物討伐の依頼を受けさせられ、終わらせたらⅣにしてくれた。

 初めはランクⅠでこの都市に来てるせいで訝しげに見られたり、心配されたりもしたが、俺が魔物を狩ってくると途端に俺を囲み、色々と話しかけてくれた。良くも悪くも実力主義、そして優しい人が多い都市みたいだ。なんか貴族がどうだの執事がどうだの言っていたけどそれは気にすることでもないよな。



 その後はこの都市を観光したり、ロイツさんと模擬戦をしていた。今は拳で戦っているが、元とはいえ騎士団総団長、剣の他に槍や斧も扱えるらしく、その対処方等を教えて貰い、部分強化のコツも教えて貰った。そのお陰もあってか足だけなら部分強化を継続しながら走れるようになり、問題となる風や圧からの身体への不可は風魔法で対処した。これで走ることだけならこれまでの1/3程の魔力消費で済むようになった。

 あと、もう少し攻めに出ていいとも言われた。それは俺も自覚していたことだ。何せ今まで戦ってきた相手が遥か格上の神だからか戦い方が全て後手に回ってしまっていたので、俺の持ち味らしい速さを活かせなかった。今後はもう少し攻めるように努力しよう。


 ついでに、と言ってロイツさんとテイト様がスキルを見せてくれた。


 ロイツ(45)

 スキル

 拳ノ頂・剣術Ⅵ・槍術Ⅳ・斧術Ⅳ・棒術Ⅲ・魔力増強Ⅴ・魔ノ操術・苦痛耐性Ⅷ・恐怖耐性Ⅴ・精神侵食耐性


 テイト(?)

 スキル

 盾ノ頂・剣術・魔力増強・魔力操作・苦痛耐性・恐怖耐性・精神侵食耐性


 ロイツさんはまだしもテイト様のスキルが明らかにおかしかった。何せランクがないという強さが分からない状況だ。

 その時になんでランクがないのか、と俺が少し取り乱しながら聞くとテイト様はどこか懐かしいものを見る目でこう答えてくれた。


「神になると選定基準のランクが無くなります。ランクはミーシア様方からしたら唯の飾りですので」


 選定基準っていうのは、ミーシア様が人を神に格上げするのに相応しいかどうかを見定めるリラに創ったシステムらしい。それと武具系のスキルと魔法系のスキルはランクがⅩになると変化するとも教えてくれた。

 頑張ろう。


「忘れ物はないか?」

「ねえよ!」

「行きますよ!」


 なんだよこの怯えっぷり……。

 俺は諸悪の根源――セティさんを見る。


「何をしたんで? ()()()()()()()()()様?」

「……」


 目を逸らすな。そして神名言ったからってむくれるな。


 ……気にしててもどうもならないな。


「それではまた、ロイツさん、テイト様、リルロ様……それとセティさんも」

「おぉ! 頑張れよルイ! 情けねえ2人は任せたからな!」

「お気をつけて」

「なんかあったら頼りなァ! オレもこいつらと一緒に出来る限りの事はしてやっから!」


 リルロ様が傍の竜と亀と()()を指しながらそう言ってくれる。その時は頼らせてもらおう。


 そして何故かセティさんは俺の目の前に来た。俺の身長は平均よりも高い方だと思うが、セティさんも俺と身長があまり変わらないので、1人の男として少し落ち込んでしまう……。


 なお、セティさんが来た瞬間俺を引っ張っていた2人は即座に10歩程離れた所にまで逃げた。


「ええと、無事に帰ってきてくださいね? 具体的には死なないように……」

「はは……は……」


 セティさんの言葉に再び現実を見せられ、俺が乾いた笑いを上げているとセティさんが唐突に頭に手を乗せたかと思うとそのまま撫でてきた。


「……何を?」

「おまじないです、それと記憶が戻らないかな〜、と」

「それはもう経験済みだから戻りはしないな」

「誰ですかッ……」

「言わない」

「ぐぬぬぬ……」


 痛い痛い、スキルのお陰で痛みは感じないけどなんか痛いから頭締め付けるのはやめてくれないか!?


「まあいいでしょう…………調べれば分かることですし……」

「怖っ」

「やっぱり聴こえるんですね、そこまで耳がいいとなんだか変態みたいです」

「何で!?」


 いや、もういいよ……。


「じゃ、死にはしないので」

「はい、気をつけてください。最悪死んでも蘇生させますので」

「ははは……」


 冗談だよな? ……よし、行こう。


「お待たせ、行くか」

「おう!」

「ええ、行きましょう」


 次なる目的地は風の遺跡! そして美形と名高いエルフ! 懸念はリレン!

 食料……ある! エルフの言語……問題ないはず!

  刀もあるし忘れ物な……あれ、なんか足りないような……


「ごふっ……」


 突然背中に感じた衝撃。


 そして、聞こえてきた涙混じりの声。

 その瞬間、俺は忘れていた存在を思い出した。


「ご、ごめんユキ……」


 あぁユキよ、寝てる時にも気配消すのはやめてくれ……ほんと存在忘れるほどに分からなくなるから……。


今日中に軽く人物とかを纏めたもの出します(主に私の為に...)

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