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零ー27 守神

 



 ――こちらを見向きもしなかった龍が向かった先は未だに静観を続けている門番。


 あんな龍に一般の人がぶつかられたら何が起こるかは火を見るより明らかだ、それならまだ回復出来る俺がやられる方が生存率は高そうなので急いで向かおうとするが――



「ユキ!?」


 白い塊、ユキが何故か俺に向かって飛びついてきた。


『大丈夫』

「そんなわけないだろ! あんな龍にぶつかられなんかしたら――」

『大丈夫、だってあの人は――』



 ユキがそう言うのと同時、龍が門番と衝突する



 ――――ガンッ




 ……がん?



「《不動粘食》――はぁ……今日はロイツ様方の戦いをゆっくり観ていようと思っていたのですがね……」


 そこにはどこか哀愁を漂わせながらも、手にした盾で龍を受け止めている門番がいた。


「最近は異界種が湧いて湧いて……。久し振りの休日だったはずなのですが異界種、それも隊長格って……酷すぎますよ……ブラックすぎます……慰謝料を請求しましょうかね……貰っても私、使う暇が無かったですね……はぁ……」


 なにあの人、状況分かってます? そんなブラック企業に務めてるサラリーマンみたいな雰囲気醸し出してるけど、龍が飛んだり跳ねたりめっちゃ暴れてるんだけど???


「あ……私は守神のテイトと申します……主にミノア大陸の監視をしています……最近は妻にも娘にも会えず……娘にいたっては親離れなのでしょうか……セティ様の所にいつも遊びに行ってしまい私とはあまり遊んでくれなく……はぁ……」

「大丈夫ですか? えっと……テイト様」

「……門番さんで結構ですよ。ルイさんの事は娘からもよく聞いておりますので」


 娘? テイト様の見た目は20代後半っぽいしそれくらいの女の子は……まさか、ねぇ……



「さて……ロイツ様、私は見ての通り動けませんので留めをさしていただいてよろしいですか?」

「……ああ」


 ロイツさんが未だに盾から離れないまま暴れている龍に近付き、その巨体を殴った。



 音はほとんど無い、それでも龍は徐々にその動きを止めていき――





『対象ノ排除……フカ…………モウシワケゴザイマセン…………』



 ――絶命した





「――せっかくアスト達と久しぶりに戦えると思ったんだがな、このバカ()は空気も読めんのか」

「心中お察しします……私も休日が()()()()()()……岩龍だけに……」


 えーと、これで終わり?


 さっきまでは、謎の巨岩龍が現れた→力量差が絶望的→龍が門番目掛けて飛躍でピンチ!


 だったのに門番……いや、テイト様か。

 テイト様が盾で受け止め、何故か盾から離れない龍をロイツさんが留めをさしたと。


「聞いてもいいですか?」

「おっ、なんだおめえさんはこいつを見ても平気なのか。アストなんて耐えきれなくて気絶しちまってるぞ」

「――あぁ……。ええと、胸がざわつきます、それと嫌な感じもこの龍からはしますね」


 俺が初めて雷龍を見た時には感じなかったこの感覚。

 これが力量差で感じているものではないという事だけは分かる。力量差なら、ほとんど力が無かった時に見た雷龍でも同じ感覚がしてもおかしくはなかったはずだ。



 そして俺がこの龍に感じているそれは――絶対的な嫌悪感

 決して相容れない存在だということが本能的に理解してしまう。



「――セティ様は何も説明されていなかったのですね。……恐らくこんなにも早く異界種、それも隊長格に遭遇するとは思わなかったのかもしれませんね。ですが、いずれは私達と同じ領域に来て頂くルイさんには説明しておきましょう」


 テイト様は先程までの哀愁を漂わせてた時とは一転し、こちらを真っ直ぐに見据え語り出す


「私達神とこのリラに生息する魔物の原点となった生物――」







「――”終焉の代行者”、かつて全ての世界を管理していた6柱の物語を――――」

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