表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/47

零ー17 現実主義

 

「――あー、本当に助かった。ありがとう」


 どうやら俺は森の中で気絶していたらしい。気絶した原因としては魔力の枯渇、それに合わせてそれでも足りないほどの魔力供給。正直あそこまで魔力量が限界になっているとは思っていなかった。

 やっぱ魔力の残量を分かるようにするのは急務だな。


「気にすんなって! 民を守るのもおっ、んぐ」

「やっぱり馬鹿ですね、貴方は。気にしなくてもいいですよ、打算もありましたし」

「打算? まあ出来ることなら何でもさせてもらうけど」

「言質は取りましたよ」

「ああ」


 実際、2人が来てなかったら今生きてないだろうし問題はない。

 またあの森に突っ込めって言われたら、何と言われようが逃げるけど。



「――では、率直に言わせていただきます。ルイさん、私達のパーティーに入って貰えませんか?」

「パーティー、か……」


 別に入るのはいいんだけど、この2人なら別に俺が入る必要も無いと思うんだよな、強いし。


「利点が無くないか? 俺ではなくリレンさん達に」

「いえいえ。ルイさん、貴方は回復魔法が使えますよね?」

「確かに使えるが……ってぇっ! その事どこで知った!?」


俺ってこの2人にそんな事まで説明してた!?



「え……? 貴方は鑑定でステイタスが見れる事を知らないのですか?」

「え、ステイタス?」

「え?」

「……?」



 あれ、これ俺がおかしいの? でもセティさんにステータスなんてもの、聴いたことないんだけど……。

 でもリレンさんはこっちを不思議そうに見てるし、口を塞がれてるアストさんも同じ様な感じだ。


 もしかして……



「常識?」

「ええ」

「……んん」

「うっそぉ……」


 セティさんに騙された!?





『その鑑定でステータス的なものは見れないのか? 異世界の定番だと思うんだけど』

『(ニッコリ)……冒険者とは1つの団体――――』




 ……





 誤魔化されてた!?



「はぁ……」

「ま、まあとにかくそういう事です。私達のパーティーに入ってもらえますか?」

「ああ、正直俺には利点しかない話だしな。これからよろしく」

「ええ、よろしくお願いします」


 俺とリレンさんはお互いに利害が一致した事で笑みを浮かべながら握手を交わした。


「……んん」

「あっ、すみません」

「よろしくな、ルイ!」

「よ、よろしく……」



 この2人、大丈夫なんだろうか……?


 俺はどうにも締まらない2人に若干の不安を覚えつつも、手を差し出してきたアストさんとも握手を交わすのだった。





 ~~~~~~~~~~



「――――ここが冒険者ギルドです。ルイさんはまだ身分を証明出来るものがないので早めに作った方がいいでしょう。次からは門番の方にも見せなくてはなりませんし」

「そうだったな……」


 俺が気絶していた時、町に入るのに何かしてくれたらしいけど、兎にも角にも身分証は必要で、正式にパーティーを組む為に冒険者ギルドで登録しなくてはいけないから丁度いいのだとか。


 そして俺達はギルドの中に入った。


「酒場もあるのに結構静かなんだな」

「この時間帯は皆さん町の外に出ていますから。夜になれば騒がしくなると思います。アストも昨夜はだいぶ騒がしかったのですよ」

「お前なんて飲んで早々酔い潰れてたじゃねえか」

「それは私がお酒に弱いのを知っていながら貴方が火酒を飲ませたからでしょう」

「はっ、あの程度で酔い潰れるなんて惰弱なんだっての!」

「体質ですよ! た、い、し、つ! そんな事も


 さっきも全く同じ流れを見たんだけど。

 まあそれが2人の日常なんだろう。少しだけ沸点が低すぎる気もするけど……


 でも今は早く登録済ませたいし止めるか。


「《風……「「っ!? 待て!」」》なんだ?」

「い、いや〜、俺達仲良しだからそんな、魔法使わなくても、な?」

「そ、そうですよ、ほら、見ての通り!」


 2人は肩を組んで笑顔でそう言ってくる。







 でもさぁ……


 蹴り合うのはどうかと思うぞ?


「じゃあ登録して来るからな」

「おう!(ゲシッ)」

「分かりました(ゲシッ)」


「はぁ……」





「――ぼ、冒険者ギルドへようこひょ! うぅぅ……」


 噛んだな。

 綺麗な子だけど、15歳くらいだと思うし新人か? 支障は無いからいいけど。


「冒険者登録をお願いします」

「え……? は、はい! こちらにお名前と年齢、使用武器または魔法の記入をお願いします」

「ええと、名前はルイで年齢……年齢?」


 あれ、俺って何歳って書けばいいんだ?


 死んだのが17でそこから15年がたったから32歳? いや、それもおかしいか。どうも15年経っても見た目が()()()()()()()()()し。


「うーん……」

「どうしましたか?」

「いや……17でいいか。武器は刀で魔法は風っと。これでいいですか?」

「はい! 少々お待ちください! ――写真を撮らせていただきます」

「はい」

「では――――はいっ、こちらが冒険者としての証明証となります!」

「ありがとうございます」


 うーん、聞いてはいたんだが所々で異世界要素消えるよな。今まで何人か転生者とか転移者がいたらしいから仕方が無いだろうけどなんかピンと来ない。いくらオーバーテクノロジーな物は作らせて無いとはいえ。


「――パーティー登録もよろしいでしょうか?」

「はい、問題ありません!」

「では私とアスト、ルイさんの3人で。ギルド証はこれです、アストも出してください」

「ほらよ、これでいいだろ?」

「はい! それでは、パーティー名は如何がなさいますか?」

「……どうしますか?」

「パーティー名なんてどうでもいいだろ」

「私も同じですね。ルイさんは何かありませんか?」



 パーティー名……


 リレンさん、アストさんから何でもいいと言われるとここは1つ俺がこの世界に来て指標にしている言葉でも別に問題無いよな。少し変えるけど。



「”リアリズム”で」

「……それは?」

「現実主義という意味だ。俺に1番必要な言葉」


 何せ常に現実逃避したくなる状況だからな。油断したらニーシャ様に悪戯される(殺される)みたいだし。

 だから常に逃げずに現実を見るということで。


「では、それでお願いします」

「畏まりました! ――――パーティー名”リアリズム”で登録が完了しました!」

「ありがとうございます。それでは連携の確認もしたいですし外に行きましょうか」

「おう!」

「分かった」





 外に出て2日目にして問題はあるけどなんだかんだで強そうなパーティー”リアリズム”結成


 正直不安が6割を占めているけど死なないよう最後まで頑張りますか!





詞と詠唱は同じようなもので、詞は発動源で詠唱はそれに一節、二節と足していったものです。


なお、リアリズムは今後ほとんど出て来ません。パーティ組むこと自体に理由が一応あるのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ