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荒野と冒険

目の前に広がる光景を俺は一生忘れることはないと思う。

眼前に広がる荒野を見ながら深く後悔する。

時は数分前に戻る


「先生まだですか?」

「魔方陣を適当に書くと失敗します」

「大きいですね」

「これでも小規模です」

「大規模はどれだけ大きいんですか」

「そうですね、あそこの田んぼくらいです」


でかっ!書くだけで一日終わるぞそれ

数分後、完成した魔方陣。


「それでは魔力を流してください」

「はい」

「込めすぎないでくださいね、やりすぎると…まあ大丈夫か」

「なにがですか」

「いえ、やりすぎると転移災害が起こるのですがそんなに込めないでしょう?」

「そうですね」


俺は魔方陣の端っこに手を置いて魔力を込めた。


「いいですよ、その調子ですよ」


魔方陣は怪しく光り始めた。

最初は順調だったが俺の目が光り始めた。


「フーラ!止めてください!!」

「え?なんですか…」


アリシアは俺に覆いかぶさった、その瞬間視界は真っ白に染まり次に視界が戻った時。


「ここは…荒野?」

「アリシアさん、もしかして失敗しました?」

「どう見てもそうでしょう」

「…ごめんなさい」

「いえ、あなたの目を侮ってました」

「ここはルーザです、の中で一番危険な所です」


ルーザ大陸…俺たちのいたカルディア大陸とは正反対の位置だ。


「いいですか、ここはルーザ地方です」

「冷静ですね」

「慌てても仕方ないので」

「どうすれば、ルナも母さんも父さんもリーナも無事なんですか!」

「分かりません、ですが確実に言えることは少なくともあの村は消滅したでしょう」

「…え?」


消滅?俺のせいで…

その場に崩れ落ちた。

地面の手を打ち付けて涙を堪えてる。


「年相応なところもあるんですね」

「…なんの事ですか」

「厳しい事を言いますが、泣いてる暇はありませんよ。先生として言います、立ちなさい。」

「無理ですよ、だって僕のせいで家族が…」

「だから立てと言っているんです、そんな事をしてる暇があるんですか」


なんだそれ…俺にどうしろって言うんだ?離れた土地に飛ばされて魔術だってまだ中級を全て使える程度なのに何が出来る


「これからの目標を共有しますね。」


アリシアが語った目標は全部で3つだ

1 無事に帰る事

2 家族を探す事

3 魔術を上級まで使えるようにする事

そして俺の傷心を気にする事なく実行に移すアリシア、冒険者は心が折れたら死ぬらしい。

もちろん物理的な意味じゃない、魔術の精度やら警戒が薄くなるとかそういう事を簡単に言えば死ぬということらしい。


「いいですか、フーラの瞳は人が扱う代物ではありません。逆に言えば使いこなせば人を超える事が出来るということです」

「…僕に人間を辞めろと?」

「正直に聞きますが、あなた本当に5歳ですか?」


…は?疑われた?確かに5歳ってこんな感じじゃないか


「心配しなくていいですよ、中身が違ってもフーラはフーラですし。それを他人に漏らす事もありません」

「本当ですか」

「その反応はやはり5歳ではないんですね」

「まぁ…はい」

「約束しましょう」

「僕は…異世界から来たんです」


アリシアは固まっていた、恐らく違う魂が入り込んでいたとかそういうのを考えていたのだろう。

やはり言うべきではなかったか?禁忌とか忌み子に当たるとかそういう感じ?


「転生…ですか?」

「はい、僕は17歳でした」

「17ですか…子供じゃないですか。」

「そうですか?この世界の成人は15では」

「合ってます、確かに15歳で成人ですが考えてください、15歳ですよ?まだ子供です」


それはそう…確かに15歳は子供だ。向こうの世界で言えばまだ中学生か高校1年生だ


「そうですか、では話は理解出来ますね?落ち込む暇なんてありません」

「そうですね、もうそう考えておきます」

「…軽いですね、もう少しぐだぐだかと思ってました」

「僕が原因といっても過言ではないのでしっかりしないと」


ひとまずここがどこかを把握しないといけない。

知らない土地に言語まで違うと来た、アリシアが一緒でよかったと本当に思う。

しばらく歩いているが町一つ見えない。


「ここはどこなんでしょう」

「分かりません、ここは広いですから」

「町が見えればいいんですけどね」


何時間歩いただろう、もう日が落ちる。


「まずいですね、暗いと危ない」

「どうします?」

「土魔術を使います」

「土?」

「土は…とある種族固有の魔術です」


そういうとアリシアは詠唱を始めるとテントのように土が盛り上がり簡易寝床?のようなものが出来た。


「今日はここで寝ましょう」

「すごいですね」

「普通です」

「さて、寝るまで座学です」

「せっかくなんで土魔術を教えてくださいよ」

「…まあいいでしょう」


それから一応詠唱と技の種類。

しばらく座学をしてるとアリシアがウトウトし始めた


「それでこの魔術は…えっと…」

「そろそろ寝ましょう」

「そうですね」


そして朝が来た、今日は丘を登るらしい、見晴らしのいい場所から辺りを見渡すようだ。


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