謎の瞳
俺の意識は途絶えた、死んだのかと思って目を開けるとどうやらまだ夢の中らしい。
俺の部屋、黒い人影だ。
「おかえりフーラくん」
「おかえりじゃねえよ」
「何を怒ってるんだい?」
「なんだあの遺跡は、あの男は?」
「特別に教えてあげよう、あの遺跡はグーラ遺跡といってね?簡単に言えば生贄を捧げる場所さ」
「で、俺は生贄にされたわけか」
「そうなるね」
「リーナは」
「彼女は無事さ、それであの男は…まだ秘密だね」
ならよかった…死んだのが俺だけで、てかなんだよ秘密って気になるな。
にしても早かったな…五歳か?まあそこそこ楽しい異世界だったな
「何を考えてるんだい?」
「楽しい異世界ライフだったなって」
「そうか、そんな諦めムードの君に朗報だ。」
「朗報?」
「君は死んでない」
「…は?俺は生贄にされたんじゃないのか?」
「そうだよ?でも死んだなんて言ってない」
「どういう…おい待て行くな!」
「じゃーねー」
消えやがった、くそ意識も薄くなってきやがったし
「…ラ…フー…フーラ!!」
「…ん」
「大丈夫!?」
「リーナ?…ここは」
「遺跡の外だよ、私も気づいたらここで寝てて」
「怪我はない?」
「フーラ…?」
なんだその顔?俺の顔になにかついてるか?もしかして土でめっちゃ汚れてるとか
「リーナ?」
「フーラだよね?」
「そうだけど、どうした?」
「フーラ右目何色か言える?」
「え?緑だろ」
「…赤いよ右目だけ」
赤い瞳…異世界で赤い瞳なんて不穏な展開そのものじゃないか、何をされた?あいつは俺に何を
ひとまず家に帰ったが…絶賛二人そろって正座中である
「それで?勝手に森に入ったんだ」
「はい…」
「フーラ、なにか言い分ある?」
ここでリーナのせいにするのは簡単だ、でもそれは友情の崩壊に繋がりかねない
「あの、私が…」
「僕が行きたいと言いました」
「フーラが?あれほどダメと言ったのに?」
「はい…」
「ママ?お兄ちゃんダメな事した?」
「そうね…お兄ちゃんは行っちゃダメな所に行ったの」
「お兄ちゃん悪い子?」
妹に言われるとなんかぐっときてしまう。
ルナは俺の事を心配?そうに見ている、辞めろその目を同情を向けるな
「ところでフーラ?その目はなに。」
「これは…森で襲われて起きたらこうなってました」
「大丈夫?痛くない?」
「はい、痛くはないです」
「一応治癒魔術だけでもかけておくね」
カルラは詠唱を始めた。
ふわりとした優しい感覚に包まれてカルラの手が緑色の光を帯び始めた。
「一応ね、また何かあったら言ってね」
「はい…」
「フーラ、それとリーナちゃんもいいですか」
顔を覗かせたアリシアは怒っている様子だった。
当然森には行くなとアリシアにも言われていたから当然だが。
俺とリーナは部屋に連れて行かれた
「それで?言い訳を聞きましょうか」
すっげぇデジャブだ、さっきも聞いたぞこれ
全て同じ事を説明し同じように怒られた。
その日はリーナとは解散した、翌日聞いたら帰った後今度は自分の親にしこたま怒られたらしい。
あれから3日経った、そろそろ一時中断してた魔術の授業の再開だ。
「では、今日も基礎から始めます」
「はい」
「そういえば前に本で見たんですけど転移魔術ってなんですか?」
「気になりますか?」
「まぁ、詳細を読む前にダメにしてしまったので…」
「そうですか、転移魔術は口だけの詠唱では出来ません、魔法陣と詠唱とそこそこの魔力が必要です」
「そこそこ?」
「そこそこです」
気になるな転移魔術、人も動かせるのか物を持ってくるだけなのか?異世界の物も召喚出来るとかだったらもしかしたら…いや帰りたくはないが
「規模ってどの程度ですか?」
「部屋にある物を持ってくるとかでしか使いません」
「人は飛ばせるんですか?」
「飛ばせる…ですが禁術として設定されてるので見つかったら処刑ですね」
「アハハ…辞めときます」
「今日は座学にしましょうか、題材は禁術についてで」
その後部屋に戻ってアリシアは本を取り出した。
本を出すなんて珍しい、いつも口頭と紙で説明するのに。
「いいですか、まず転移魔術です。召喚とも言いますね。転移魔術はやっていい範囲とダメな範囲があります、それが物を持ってくるのと人を動かす事。さっきも言いましたが人の方は禁術です」
それから4時間ぶっ通しで転移魔術について話された、アリシアは話し出すと止まらないと本人も言っていた。
「ということがあるので…フーラ?」
「あっはい」
「少し話しすぎましたね」
「少し…」
4時間は少しなのか…恐ろしや。
「明日小規模の物を試してみましょうか」
「いいんですか?」
「小規模なら危なくないので大丈夫です」
俺はこの目をちゃんと調べるべきだったんだ…そうすればこんな事にはならなかったのに。




