第11話:自主練と期末テスト
日曜日の校庭は、数人が練習していたりするぐらいで平日の放課後と違ってガランとしていた。そんな中で、大川と一緒に1500mを走り込む。
「はーはー。ぜーぜー。死にそうだ。すげーペースだな」
さすが陸上部めちゃめちゃ速い。というか1500mって持久走じゃないの?ほとんど全力ぐらいのスピードなんだけど?走りきった俺は、息絶え絶えになりながら校庭に座り込んだ。
「そりゃ、1500mは陸上の競技じゃ中距離種目だからな」
「まじかよ」
学校の授業で体育テストというのがあるのだが、この持久走テストは1500mを走るというものだった。だから持久力をつけたい俺は大川に1500mで練習しようと提案したのだが、どうやら間違っていたらしい。
「なんで、向井君が大川君と一緒に練習してるの?」
ふと声をかけられたので振り向くと、そこには同じクラスの近藤さんがジャージ姿で立っていた。
「水泳で長距離泳げるように持久力をつけたくて大川に自主練に付き合ってもらっているんだよ」
「そうなんだ」
「でも1500mって陸上部にとっては持久走じゃなかったんだな。こんな速いペースで走るなんて知らなかったよ。」
「あはは。体育の授業とは違うからね」
「そういえば近藤さんはこれから練習?」
「うん。少し前の背面跳びのアドバイスありがとう。おかげでうまく跳べるようになってきたよ」
「それは良かった。頑張ってね」
「向井君もね」
近藤さんは高跳びの練習スペースに歩いていった。
「近藤さんに背面跳びのアドバイスをしたことがあるのか?水泳部なのに良くコツを知っているな」
「たまたま本で読んだことがあるだけだよ。俺達も練習に戻るか」
「あぁそうだな」
再び1500m走の練習をすべく、俺達は校庭のトラックに戻った。
□▲□
二学期の終わりに期末テストがあった。中間テスト以降4人で勉強を続けた俺達は、廊下に張り出される50位以内に全員が入ることができた。4人とも50位以内に入るというのは凄いことなのではないだろうか?
「向井君、大川君、勉強会のおかげで50位以内に入れたよ。本当にありがとう」
「坂上さんががんばったからだよ。」
「それでも勉強会で教えてもらえてなかったら、ここまでの点はとれなかったと思う。本当にありがとう」
「私もお礼をいいたい。向井君と大川君のおかげで、今回もすごくいい成績がとれたよ。ありがとう」
近藤さんと坂上さんから、特に坂上さんからは勉強会について何度も感謝された。こうやって他人から感謝されるというのはとても嬉しいことなんだなと初めて分かった。前回はクラスの女の子ともあまり話さず、勉強を教えるなんてこともしなかった。だから感謝されるなんてことは全くなかった。もし前回のときにも、一緒に勉強して結果がでることがこんなに嬉しいものということを知っていたら、もっと違う行動をとれたのだろうか?
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