君と私の運命
濃い白い霧の中で、まだ十分な説明のつかない奇妙な出来事が次々と起きている一方で、
戦場の向こう側、チーム8の主力後方部隊が武器を構えたまま待機している場所では、
大型砲やロケットランチャーが並び、
数十分おきに、交代する見張りの一団がやってくる。
残りの者たちはすでに我慢の限界らしく、小さなグループに分かれて大小さまざまな話を始めていた。
…
ザー……ザー……
だが奇妙なことに、あの大きな霧の外にいるにもかかわらず、
駐屯地には陽光とわずかな風しかないというのに、
あらゆる通信機器が一切の信号を受信できない。
それだけでなく、彼らが駐屯しているエリア以外では、ほとんど音ひとつしない。
不安感がずっと続き、二つの先遣部隊からも何の連絡もない。
この時、カワサキはキャンプ内で通信機器を絶えずチェックし、周囲の警戒を強めていた。
「すべての周波数を引き続き確認しろ。」
「近距離無線機、緊急時に使われる周波数チャンネルも……」
「誰かを呼んで通信機器を徹底的に点検させろ!」
「警戒を維持し、全隊いつでも行動できる状態を保て!」
…
…
あちこちで話をしている者たちから離れ、問題を理解しようと右往左往する者たちからも離れ、
常駐している兵士たちからも離れた、
キャンプの片隅、新兵たちが集まっている場所では、
一人また一人と会話を始め、互いに知り合ったり、ただ空気を和らげようと無駄話をしたりしていた。
ただ二人の少女だけが、その群衆から少し離れて座り、視線を霧の方へ向けたままだった。
…
イシカワは岩の上に座り、両手を軽く膝に置き、霧を見つめていた。
「ねえ、シノミちゃん。」
「まだトガミさんのことを心配してるの?」
…
ぎゅっ…
シノミはすぐ隣に座り、両手で膝を強く抱きしめ、体を小さく丸めていた。
「私もよくわからないの。」
「いくつかのことがあって……」
「もし最初から……私が……」
「あるいは……少なくとも……私がちゃんと従っていたら……」
「もしかしたら……」
…
ぽんぽん…
イシカワは肩を軽く叩くだけで応え、シノミをちらりと見て、唇に小さな笑みを浮かべた。
「まだあのことを気にしてるの?」
「訓練の時の襲撃で……」
「私たち全員、精一杯やったんじゃない?」
「ただあの時は、私たちにはまだ少し厳しすぎただけ。」
「でも今はもう違うよ。」
…
「わかってる……ただ……私は……」
「このことは……ちょっと……」
「もし私のせいでなければ……もしかしたら……」
シノミは目を軽く細め、イシカワの視線を避けようとした。
…
…
どさっ。
「もしあなたが、あの人と一緒にいることを自分から選ばなければ、」
「こんなことはそもそも起きなかったんじゃない?」
突然、黒い髪に数本の赤い髪が混じった少女が、すぐ隣に座り込んだ。
明るい笑顔で、目を細めていた。
…
「……」シノミが突然顔を上げ、体が硬直し、その少女から目を離せなくなる。
…
「失礼ですが、」
「これはプライバシーの侵害です!」
「私たちは今、個人的な話をしているので、少し気を遣っていただけますか!」
イシカワが少女を真っ直ぐ睨み、顔を少ししかめる。
…
その少女は丸く輝く瞳を二人に向け、両手を組み合わせながら、さらに顔を近づけようとする。
「ごめんなさいごめんなさい!」
「そんなつもりは全くありませんでした!」
「ただ訓練キャンプでしばらく過ごすうちに、本当に二人を尊敬するようになってしまって。」
「敵が突然押し寄せた状況で、他の人たちのように逃げ出す代わりに、」
「二人は残って戦おうとしたんです!」
「私は遠くから、ただ呆然と見ていることしかできなかったのに。」
「だから今日はどうしても我慢できなくて、勇気を振り絞ってここに来ました。」
「私の衝動的な行動を許してもらえますか?」
…
はぁ……
イシカワは今や顔をそむけ、軽く目を閉じ、手を後頭部に回す。
「わかった。」
「少し取り乱してごめん。」
「どうぞご自由に。」
…
ぱちっ。
その少女は明るい笑顔を浮かべ、シノミの方を見て、両手を軽く叩く。
「ありがとう!」
「じゃあ遠回しな質問はやめますね!」
「タナカさん、あなたが愛している人は……」
「今の時点のハルなの?」
…
…
シノミの目がわずかに揺れ、唇の笑みが徐々に作り笑いになる。
「あなた……何を言ってるの……」
「もちろん、私が愛しているのは……」
…
少女が突然顔を伏せ、両手を強く握る。
「違う。」
…
「わからない……あなたが何を言ってるのか……」
「私は……ずっと……」
…
その少女は今やシノミを睨みつけている。
「まさかこの顔を忘れたんですか、タナカさん?」
「ヒントを出しましょう……」
「品川高校……F組……選抜クラス……」
「二年の時にナギという女の子が引き起こした騒動……」
「学校でのアイス販売……」
「ハッチのクラス替えを提案したこと……」
…
「私……あなたが何を言ってるのかわからない……」
「もしかして……人違いなんじゃない……」
…
イシカワが突然立ち上がり、少女のすぐ隣に立ち、顔をさらにしかめ、拳を徐々に強く握る。
「ここでたわ言を言うつもりなら出て行ってください。」
「関心を持ってくれたのは感謝しますが、」
「こんなくだらない話のために……」
「この後何が起きても、私を恨まないでください。」
…
その少女はシノミを睨み、表情ひとつ変えない。
「ねえ、」
「タナカさんでも、シノミでも、私たちに呼ばせたい名前なら何でもいい。」
「答えて。」
「なぜ、ハッチを手放さないの?」
「あの日あなたが彼を奪いに行かなければ、こんなことは起きなかったんじゃない?」
「私たちはとても幸せだったのに、あなたにだって不幸とは言えない生活があったのに。」
「なぜ自分からそれを全部壊したの?」
…
シノミが指を少女へ伸ばすが、触れる前に途中で止まった。
「私は……」
「私は……」
…
ぎゅっ……
少女が突然シノミの両袖を強く掴み、顔を地面に向け、髪が顔を覆っていく。
「ねえ、たぶんあなたは、すべてが過ぎ去るって自分を慰めているんでしょう。」
「あと数分で私はまた消えるって。」
「所詮私はただの人間で、高貴な種族でもないし、ハッチの先進技術の助けも受けていないから。」
「でも、少なくとも……」
「はっきり言わせて。」
…
ぽろっ。
「私はあなたが嫌い、タナカ・シノミ。」
「あなたのすべてが嫌い。」
「あなたが持っている力も、美しさも、いつも口にする運命も嫌い。」
「ハッチがあなたに何をした? 私たちがあなたに何をした?」
「ミヤキちゃん、ツメコちゃん、コバヤシくん、イシカワさん……」
「すべてが、あなたが戻ってきた日から狂い始めた。」
「もしあの日あなたが手を離していれば、ハッチのそばにいたのがあなたでなければ。」
「すべて、こんなことにはならなかったはずだ。」
…
…
ぎゅっ。
シノミが少女を真っ直ぐ見つめ、両手でその手首を強く掴む。
「私はあなたに謝らない。」
「この決断を後悔もしない。」
「何回やり直しても、私は最後までやり遂げる。」
「これは私だけのわがままで、絶対に手放さないもの。」
「たとえどんなハルであっても、私は彼を選ぶ。」
「だって私はそういう人間だから、ミズノさん。」
…
…
イシカワはただその会話を呆然と見つめ、体を微動だにさせないまま、答えの出ない無数の考えが頭の中を駆け巡っていた。
一方その少女は、ただゆっくりと体を起こし、ポケットから紐を取り出して髪を三つ編みにする。
顔は依然として伏せたまま、少女は小さく呟いた。
「それで、あなたの理由はそういうことなの?」
…
ニヤッ…
少女が突然口角を上げて笑い、シノミの顔に近づく。
「やっぱり生きた兵器ね。他人の道具として生きることしか知らない。」
「だからこそ、自由な生活を手に入れた別の生きた兵器を見て、」
「必死にしがみつこうとした。」
「そうでしょう? 高貴なお姫様〜」
…
シノミは少女に手を伸ばそうとしながら、体は後ろへ下がろうとしている。
「ミズノさん……大丈夫?」
「急に……どうしたの……」
…
(`∀´)
「残念! 面会時間は終了です!」
「囚人ミズノさんは、来た場所に戻る時間です。」
「だから今は私としか会えないわよ!」
「でも、呼びたければミズノでも、好きな名前でも構わない。」
「私は気にしないから!」
…
その少女は今や口角を上げ、指先を口元に軽く当て、目を細めている。
「でも代わりに、」
「タナカ・シノミ、無数の敵を平らげてきたあなたが、」
「なぜトガミ家の禁じられた知識の力を使えるの?」




