これは予定になかった?
コツ…コツ…
霧を利用し、崩れた家々の残骸を伝いながら、
少しずつ、あの奇妙な巨大な機械に近づいていく。
だが不思議なことに、黒い鎧の連中は俺の向かう方向に全く気づかない。
なぜ奴らは兵士のことは知っているのに、俺には気づかないんだ?
だが今はそれを一旦横に置く。
とりあえず、真っ直ぐあの機械へ向かう。
…
ズシ……ズシ……ズシ……ズシ……
もちろん時々は注意を払う。
奴らが俺を見ているかどうかはわからないが、数分おきに黒い鎧を着た数人が機械の近くの道を巡回している。
そんな時は、幸いこの場所には隠れる場所がいくらでもある。
体を低くし、岩や大小の瓦礫に身を寄せ、
待って、また待って、
時には前の道が都合良ければそのまま這って一気に進み、
そうでなければ数分待ってからでもいい。
…
…
すっ.
長い間地面を這いずり回った末、ようやく目的地に着いた。
目の前の機械は、改めて見ると本当に奇妙だった。
異様に高い機械で、全身が二重の厚い装甲に覆われ、中央だけに非常に広い隙間が空いている。
その隙間の中では、無数の螺旋状のものが絶えず震えている。
それに、あちこちに文字が書かれている。
俺が今まで学んだどの文字とも似ていない文字だ。
…
見れば見るほど理解できない。
機械そのものではなく、単純に、
なぜ人魚どもがこの機械を、三方が壁だけの建物の真ん中に置いたのか。
残りの一方は海に向かって真っ直ぐで、何の遮蔽もないのに。
…
カタカタカタ……カタカタカタ……
その疑問より、こちらの方が難しいかもしれない。
どうやってこれを破壊すればいいのか?
特に、数分おきに黒い鎧を着た数人が部屋に入り、いくつかのキーを叩いて出ていくのだから。
…
好奇心から、近くの窓に近づいて中を覗き込んでみた。
もしかしたら弱点が見つかるかもしれないと。
だが、違った。
好奇心に応えたのは、顔に真っ直ぐ吹き付けられる熱い熱気だった。
目が、真夏に保護メガネなしで太陽を直視したように焼けるように痛み、
涙が止まらず流れ落ちる。
音を立ててはいけないとわかっていても、体がもがくのを止められない。
これは……どういうことだ……
さっき近づいた時は……
熱くなんて……なかったのに……
なぜ急に……
…
ブゥゥゥン……
これが幸運かどうかはわからない。
地面でもがいている最中に、音が直接頭に響いてきた。
少し楽になってから気づいたのは、
自分の手が今、奇妙な管に触れていることだった。
機械と、別の小さな家を繋ぐ管だ。
…
…
たど……たど……
少しずつ、その管に沿って体を引き寄せるように進んでいく。
いつの間にか無意識に立ち上がり、周囲の物にしがみつきながら進む。
いつも立ち込めていた霧が、今はほとんど見えなくなっていた。
ただ、管が向かうその家だけがはっきり見えた。
…
コツ…コツ…
この家は、すべての通路が崩れた家具で塞がれているのに、
奇妙なことに、中は異常なほど清潔だった。
家具がないだけでなく、埃ひとつ、水滴ひとつ、亀裂ひとつない。
まるで、ここでは何も起こらなかったかのようだ。
…
コツ…コツ…
そのまま進むと、視界も徐々に回復してきた。まだヒリヒリする感触は残っているが。
そして家の真ん中、伝統的な様式の居間に、
管の終点である、巨大な、透明な液体で満たされたタンクがあった。
…
タンクもかなり高いので、外から家具を何点か運び込み、小さな塔のように積み上げた。
それから自分で登る。塔は絶えず揺れたが、
少なくとも、蓋を少しこじ開けるには十分だった。
コキッ……
ぴちゃ……
「冷たい……」
指がタンクに触れた瞬間、
こんなに冷たいものが、なぜ……
…
まさか……これは、キャンプで聞いたことのある、
大型機械用の冷却液と同じものなのか?
だとしたら……
このタンクを破壊するだけで……
あの機械も自壊するのでは?
…
ふるふる……ふるふる……
待て、落ち着け。
この機械を破壊しただけで問題は解決するのか?
外にはまだ黒い鎧の連中がいる。
それに巨大な怪獣があの辺りをうろついている。
軍は慌てて動けない。その隙に人魚どもが別の同じ機械を起動したらどうする?
…
…
バシャッ!
そうだ!
外の怪獣は、血の匂いがすると必ず現れる。
今この瞬間、
この液体を怪獣の好物に変え、
奴が自ら人魚の見張りを攻撃するように仕向けばいい!
普通なら難しいことだが、
俺にはそれを可能にする能力があるじゃないか!
…
…
なぜ……できない……
俺は……どこで間違えた?
今、手に白い塊がいくつも張り付き、
関節が痛み、皮膚が少しずつ引き裂かれるようで、
冷たい痺れが腕全体に広がっていく。
なぜ、まだ変換されない?
…
そして、俺の手から、
小さな傷を伝って赤い血の滴が流れ始めた。
だがその後に続いたのは、全く予想外のことだった。
俺の細い血の筋から、透明な液体全体が、
徐々に赤く染まっていき、
生臭い匂いが部屋中に広がり始めた。
…
成功した。
できた……
俺は……
…
ガシッ……
一瞬の油断で気づかなかった。
いつの間にか、黒い鎧の三人が俺を取り囲んでいた。
一人が腰と口を強く抑え、
残りの二人が両腕を固く掴む。
そして、
「我々と一緒に来てください。」
「ここはもう安全ではありません。」
「奴らに発見される前に離れましょう。」
…
…
そのまま三人に引っ張られ、巨大な機械から一気に駆け離れていった。
残りの黒い鎧の連中が指を指して駆け寄ってくるのを構わずに。
だが、それも長くは続かなかった。
…
ドォォン……
再びレンガの破片が飛び散り、赤い炎と黒い煙が機械一帯を覆い尽くす。
赤い水が周囲の空間に飛び散る。
もちろん黒い鎧の連中も例外ではなかった。
そして、彼らが最も望まない存在が現れた。
怪獣は味方か敵かなど気にしない。
おそらく知っているのはただ一つ、
食うことだけだ。
ガバッ!
…
…
そこから離れた後、目の前の最大の問題は、俺を取り囲む黒い鎧の三人だった。
どんな方法を使っても、勝てる見込みは薄い。
どうすればいい?どうすれば……
…
スッ……
「突然の訪問をお許しください!」
「ネレウス様の命により、
ここに休戦の提案をしに参りました。」
「敬愛する竜神の末裔よ!」
…
( ╹▽╹ )
「何が……起きてるんだ?」




