宴の中に潜む
鉄のフェンスは、すでに消えていた
軽い砂埃が空中をふわっと通り過ぎ
目を見開いた視線が練習場の中心に集まり
巨大砲の砲口が今、地面に向いて
…
ビリビリ…ビリビリ…
電気が空中に散らばり
赤い鎧の左側から糸が伸び
鎧の破片があちこちに落ちる
…
ギシッ…ギシッ…
でかい機械がゆっくり赤い鎧に向かって進む
茶色く錆びた鎧が全身を覆い
鋏状の銃をまっすぐ前に
……………
ふぅ…
「おお危ねえ!」レンが片手で額を拭い、もう片手で操縦桿を前に
「全部見逃すかと思ったぜ!」
「兄貴が直すの早くて助かった。」
………
ドサッ!
「あの…一体…」アヤノが地面にへたり込み、指を震わせて機械を指す
「また…何だよこれ…」
…
「また何だよこれ!?」ツメコが構え、頭を上げて周りを見る
「これ終わったと思ったら次だよ。」
「難易度上げすぎだろ!」
…
ウィーン…
「違うよ。」アサギリがパソコンを傾け、機械の方を見る
「あれ…敵じゃないみたい。」
…
「どういう意味だよ、クロミ?」シラカワが体を低くし、パソコンを見る
…
トントン…
「つまり…」アサギリが画面を叩き、みんなを見る
「ここに…あいつらと違う何かがある…」
「まるで…人が中にいるみたい…」
…
「このバカ!」ネネが腰に手を当て、顔をしかめて機械を見る
「遅れて来て何持ってんだよ!」
…
「…」シノミの目を見開き、頬に汗が伝う
「ハル…」
…………………
ゴゴゴゴ…
小石がぴょんぴょん跳ねる
空薬莢が立って、転がり落ちる
……
「今度は何だよ!」ツメコが周りを見回し、手を伸ばしてバランス取る
……
ズガンッ!
平らな地面が今、粉々に砕け
土の塊があちこちに飛び散る
…
ギチギチ…ギチギチ…
黒い枝が巨大砲に突っ込み
砲口を締め上げ—持ち上げる
人型の腕が…徐々に飲み込まれ
緑の直線が枝全体を走る
……
はぁ…はぁ…
「ようやく…できた…」ハガネハラが背を曲げ、木の棒を強く握る
…
「中佐。」女性がハガネハラに手を伸ばし、目を細める
「無理しないでください。」
「あの能力…」
…
「大丈夫だ。」ハガネハラが顔を上げ、体を木の棒から離さない
「これくらい…まだ何でもねえ…」
「少なくとも…あれが来るまで…」
…
「分かりました。」女性が遠くの建物を見る
「でも中佐も自分の限界考えてくださいよ!」
「全基地を覆うなんて…」
…
「気にするな。」ハガネハラが背筋を伸ばす
「それより…残りの連中…」
「早くここから離せ。」
…………………………………………………
「今時こんなのまだ見れるとはな!」ハル(?)が顎に手を当て、機械から目を離さない
「アスナリ側の連中が知ったら大騒ぎだぜ。」
…
「よく分かんないけど。」少女が目を丸くしてハル(?)を見る、指を唇に当てる
「あの錆びたヤツが何で面白いんだ?」
…
「そりゃお前が知らねえのも無理ねえ…」ハル(?)が軽く首を振り、少女を見る
「まあ…」
「---------------------------------------------」
「あの鎧、ただ隠してるだけだ。」
…
「なるほど…」少女が何度も頷き、赤い鎧を振り返る
「じゃあこれはマジで面白くなりそうだね!」
「でも…」
……
あーあ…
「じゃあ宴はここで終わりか?」少女が頭の後ろに手を回し、足を組む
「あいつがもう少し持つと思ってたのに!」
「まさかあんな…」
…
ハハハ…
「今見るとマジで惨めだな!」ハル(?)が腰に手を当て、体を反らす
「でも…」
「お前、あいつをちょっと舐めすぎだぜ!」
…
リン…
「どういう意味? どういう意味!?」少女がハル(?)に飛びつき、手を顎に当てる
「まだあるってこと?」
「この料理、まだ隠し味あるってこと?」
…
ぽん.
「落ち着けよ。」ハル(?)が少女の頭に手を置き、赤い鎧を見る
「ちょっと待てば分かる。」
…
「結局…」ハル(?)の唇が震える
「残った奴らの中で…」
「あいつは…」
「-----------------------------」
……………………………………………………
ギギギ…ギギギ…
赤い鎧の手が必死に空に向かって伸び
鎧の破片があちこちに散らばり
赤く輝いてた目が今、チカチカ点滅
…
「誤差…データ範囲外…」赤い鎧から音が漏れる
「損傷…想定超過…」
「初期任務…中止…」
「戦闘方式…変更…」
……
ドスン…ドスン…
茶色の機械がゆっくり近づき
カニのハサミをまっすぐ前に
弾帯を軽く一回回す
…
「終わりだ。」レンが銃口を赤い鎧の頭に合わせ
「これ以上暴れるな。」
……
ミシ…ミシ…
赤い鎧の腕が空に向かって上がる
鎧の破片が腕から剥がれ落ち
真ん中に白い空間が現れ
奇妙な円がぐるぐる回る
…
ウィィィン…
「否定…」赤い鎧がレンに目を向け、腕が震える
「全てに…道はある…」
「ただ…賭ける覚悟が…あるかどうか…?」
…
…………………..
ドォンッ!!
軽い風が空間全体を吹き抜け
一つの音が全てを覆い
周りが一瞬止まる
…
ドサッ!
一人また一人、体が地面に倒れる
目が虚ろになり、まぶたがゆっくり閉じる
…
ザザッ…ザザッ…
黒い枝が次々に倒れ
隙間がだんだんはっきり現れ
金属の塊が連なって地面に落ちる
…
ズズッ…
白い手が根っこの山から這い出し
よろめきながら赤い鎧に向かう
……
ドガンッ!
茶色の機械が膝をつき
拳を地面に叩きつけ
体を起こして赤い鎧を見る
…
「あの野郎…」レンが唇を噛み、体を起こす
「お前…何を…」
……………………………..
ガシャ…ガシャ…
紫黒い色が赤を徐々に覆い
標的たちが破片になり
巨大機械がスクラップに変わり
部品が赤い鎧にくっついていく
…
「驚くべきことに!」赤い鎧が体を傾け、目が輝き出す
「あの鎧が一部防いでも…」
「非適合者のくせに…」
「他の奴らとは違うな。」
…
ウィィン…
「心配すんな。」赤い鎧が体を曲げ、上体を後ろに反らす
「誰でもいずれ自分の番が来る。」
……
遠く、黒い根っこの間
人があちこちに倒れ
…
ぐっ…
「させるか…お前を…」ハガネハラが木の棒を強く握り、顔を歪める
「お前の思惑…」
「絶対に…叶えさせねえ!」
…
ズズズズ…
黒い枝がまた突き上がり
赤い鎧を囲み
茶色の機械を包み
ハルと少女が立ってる遠くの角まで
…
「マジで…みっともねえ…」ハガネハラが体を起こす
「でも…」
「あいつが来る前に…」
「お前らに…頼む…」
……………………………………….
アハハハハッ!!
「これは新鮮だね!」少女が体を反らし、顔いっぱいに笑う
「まさかあいつがあの状況をぶち壊すなんて!」
…
「しかも奴ら、ちゃんと闘技場まで用意してたし。」少女がぐるぐる回り、目を輝かせる
「まるで大宴会みたい!」
…
リン…
「でも…」少女が頭を後ろに倒し、ハル(?)を丸く見る
「それでいいの?」
「どうせあいつは友達の…」
…
コンッ!
「不要だ。」ハル(?)が鎌の柄を強く地面に叩き、唇を震わせる
「このガキにも分からせなきゃ。」
「俺たちが歩く道じゃ…」
「弱い奴は…」
「一人も不要だ。」
………
ギュイィン…
「まだ何待ってんだ?」赤い鎧が構え、半月鎌を握り
「舞台は整った、勝負も公平だ。」
「さあ来いよ、人間。」
…
ギュウゥ…
「…」レンが操縦桿を強く握り、唇を噛む




