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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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37/51

選択肢

太陽はもう夜の闇に沈んでいる

街灯の光が路地の角を照らす

……

ぽつぽつ…ぽつぽつ…

遠くの家の中で

部屋中を照らす灯りの下

丸い食卓が空間の真ん中にあり

小さな家族が、外から来た人影たちを囲んでいる

カチャ…カチャ…

二人の小さな子供が近くに座り

目を上げて料理を見つめ

そっと箸を伸ばす

くすくす…くすくす…

若者たちがテーブルの一角に集まり

唇に笑みを浮かべ、互いの目を見つめ合う

ふふ…

夫婦がそっと寄り添って座る

………………

ピト

「ねえ、何してるの?」イシカワさんがレンを振り返る

「何って?」レンが目を丸くしてイシカワさんを見る

「今まで何もしてないよ」

「よく言えるわね?」イシカワさんの眉が軽く寄る

「今までお肉の皿、自分だけで食べてたじゃない!」

「周り見てよ!」イシカワさんが子供たちに手を伸ばす

「…………」二人の子供が顔を上げ、目を丸くする

「別にいいじゃん?」レンが肉の皿を振り返る

「どうせまだいっぱいあるし!」

「問題はそこじゃないの!」イシカワさんが目を細めてレンを見る

「お肉全部食べちゃったら、誰が野菜食べるの?」

「せめて少しは野菜食べなさいよ!」

「嫌だよ!」レンが顔を背ける

「俺、頑張って働いたんだから!」

「せめて楽しませてくれよ!」

もぐ…もぐ…

「…………」レンが肉を一口自分の口に運ぶ

キュッ…

「この…」イシカワさんが箸を強く握る

……

「まあまあ、みんな」ミカヅキさんが両手を上げ、口を歪めて笑う

「まだたくさんあるじゃないか」

「でもガキんちょ…」ミカヅキさんの視線がレンに向く

「せめて野菜少し食べなよ!」

「ほら見たことか!」イシカワさんが腰に手を当て、胸を張る

「おじさん…」レンが目を細めてミカヅキさんを見る

「結局どっちの味方なの?」

……

アハハ…

「二人とも全然変わらないね?」ツメコさんが箸を二人に向ける

「本当に仲良しだわ!」

「こいつと仲良し?」イシカワさんがツメコさんを振り返る

「このババアと仲良し?」レンがツメコさんを振り返る

「何億年経っても無理!」二人が同時に睨み合う

「ほらね?」ツメコさんが微笑む

「こんなに合ってるじゃない」

「合うわけないだろ!」レンとイシカワさんが顔を近づけ合う

……………

「ツメコちゃん…」シノミがツメコさんを振り返る

「聞きたいことがあるの」

「ん?」ツメコさんが目を丸くしてシノミを見る

「どうしてここにいるの?」シノミが目を丸くする

「東京からここって結構遠いよね?」

「それに、葉山先生もここにいるし」

「ネネちゃん、みんなに言ってなかったの?」ツメコさんが首を傾げる

「…………」俺たちは軽く首を振る

「葉山先生も?」ツメコさんが目を丸くする

「…………」俺たちは首を振り続ける

はあぁ…

「もう…言ったもんじゃなかった…」ツメコさんが軽く顔を伏せ、手を頭に当てる

「ネネちゃんは言わないし、あの先生も…」

………

「よし!」ツメコさんが体を起こし、俺たちを振り返る

「聞いて!」

「うちの学校の交換留学、キャンセルになったの…」ツメコさんが周りを見回す

「今、みんな帰されてる最中…」

「理由は…」ツメコさんが顎に手を当てる

「状況が複雑…って感じかな…」ツメコさんが周りを見回す

「最近見たものからすると…」ツメコさんがイシカワさんを振り返る

「あの鎧の連中のせいで、みんな呼び戻されたんだと思う」

……

「ツメコさん…」俺が視線を向ける

「クラスの残りのみんなは?」

「ハルくん…」ツメコさんが両手を広げ、顔をしかめる

「私に聞かないで…先に他人を心配するなんて…」

「俺…でも…」俺が周りを見回す

「ここにいるんだから…もう大丈夫だろ…」

「大丈夫なわけないでしょ?」ツメコさんが目を閉じる

「どれだけ大変だったか分かってる?」

「私だって会いたかったよ」ツメコさんが顔を背け、軽く呟く

ギュッ…

「…………」ツメコさんが俺の手を掴む

……

「分かってるよ」ツメコさんがシノミを振り返る

「取らないから安心して」

「今は…ね…」ツメコさんの唇に軽い笑みが浮かぶ

…………

コホン!

「ちょっと脱線しちゃった」ツメコさんが口に手を当てる

「本題に戻るわ」

「明日の朝…」ツメコさんが周りを見回す

「葉山先生が私にみんなを近くの駐車場まで連れてくるって約束してくれた」

「一緒に学校に戻るよ!」ツメコさんが軽く微笑む

……

にこり…

「やっと終わるんだ!」レンが両手を高く上げる

「やっと慣れた家に帰れる!」

「やっと学校に戻れる!」イシカワさんが微笑む

「誰も喜んでないと思うけど」レンが目を細める

「誰が喜ばないのよ!」イシカワさんがレンを睨む

「今よりマシでしょ?」

「ちょっと待って…」俺が軽く手を上げる

「じゃああの三人家族はどうなるの?」俺がミカヅキ一家に視線を向ける

「大丈夫だよ、ガキんちょ」ミカヅキさんが軽く微笑む

「俺たちもすぐに別の場所に連れて行かれるさ」

……

「よかったね、ハル!」シノミが首を傾けて俺を見る

「全部ちゃんと手配されたみたい!」

「うん…」俺が軽く頷く

でも…なぜか…

俺の視線、シノミをまっすぐ見られなかった

………………………………………………………………………………………………………………

灯りがもう消え

闇がすべてを飲み込み

人々は徐々に夢の中へ沈む

……………………………………………………..

ぼう…ぼう…

黒い影が俺の前にゆっくり現れる…

俺の口から音が響き…

体が凍りついたように固まる…

………

「言ったはずだ…」俺の目がぼんやり開く

「近づく気なんてない…」俺の手が…軽く揺れる

「早く行け!」

「聞いて…」少女の影が俺の前に現れる

「このままじゃ…呪いが…」少女の影が徐々に薄れる

「信じて…」俺の視界が暗くなる

「いいよ…」俺の唇が勝手に動く

「でも…俺が望んだら…お前を放っておく…」

…………

ゴウゴウ…ゴウゴウ…

熱気が一気に広がり…

赤い炎が空間を覆い…

黒い影たちが周りを走り回る…

ギリギリ…ギリギリ…

俺の体、液体にまみれ…

ぬるぬるとした感触が広がり…

縄が体をきつく縛る…

……

ガヤガヤ…ガヤガヤ…

俺の目が周りを睨む…

「ざまあみろ!」群衆の中から声が響く

「嫌味な放浪者め!」

「弱虫…」

「役立たず…」

……

こつ…こつ…

黒い影が近づき…

その手に、見覚えのある顔…

赤く染まった女性…

「てめえら…クソ野郎ども…」俺の体が前に進もうとする

ぬらり…

「全部お前のせいだ」彼が女性の顔に網を引っ張る

「お前がこいつを渡せば…」

「こんなことには…」彼の唇が歪む

……

……

闇が空間を覆い…

影たちが消えていく

でも…

俺の唇がまた勝手に動く…

「俺の手で…てめえらを粉々にしてやる…」

「お前の神様…そしてその子孫ども…」

「一人残らず…」

…………

ハッ!

俺の体がベッドから跳ね起きる…

はっ… はっ…

視線が周りを回り…

手が胸に軽く触れる…

………………………………………………………...

ごくごく…

誰もいない家の中で…

一つの灯りがまだ輝き…

グラスに水が次々と注がれ…

俺の視線が鏡に張り付く…

「一体…俺に…何が起きてるんだ…」俺の唇が軽く動く

……

とと…とと…

一つの人影が俺に近づく…

「誰かいるの?」遠くから女性の影が現れる

「俺だよ、ハル!」俺が軽く振り返る

「こんな時間に起きてるの?」ミカヅキさんが目を丸くして俺を見る

「明日大事な旅があるのに?」

「ごめん…俺…すぐ寝るよ…」俺の視線が窓に向く

……

暗い路地の中で…

街灯がすべて消え…

小さなろうそくが静かに灯り…

顔がゆっくり現れる…

「トガミさん…」ミカヅキさんが俺を振り返る

「ちょっと一緒に来て」

………………………………………………………………………………………………………………

月明かりが照らす縁側で…

二つの影が並び、視線を向ける…

黒く沈んだ都市と…

道に並ぶろうそくの列…

「あの…ミカヅキさん…」俺が軽く振り返る

「どうしてここに座ってるの?」

「別に何でもないわ」ミカヅキさんが軽く首を振り、空を見上げる

「ただ…一つ、話したい物語があるだけ」

………

「昔々…」

「ある少年と少女がいた」

「二人は毎日一緒に学校へ通った」

「晴れでも雨でも雪でも…」

「先生に叱られても、家族に怒られても…」

「いつもそばにいた」

……

「でも、いつかは来る…」ミカヅキさんが軽く頭を伏せ、手を見つめる

「戦争が始まった」

「少年はもう十分な年齢で…」

「二人は別れを告げた…」

….

「少年が去った後…」

「少女の家族は次々と縁談を進め…」

「そして少女は結婚し、何人もの手に渡った…」ミカヅキさんの目が軽く閉じる

...

「そしてある日…みんながいなくなった時…」

「家族も、周りの者も…」

「彼女には何も残らなかった…」

……

「そしてある日…少年が戻ってきた…」ミカヅキさんが軽く目を開き、指輪に触れる

「すべてを無視して、彼女を探し…」

「彼女に何もなくても…少年の想いは変わらなかった…」

「そして奇跡のように…」

「少年は彼女に希望を与えた…」

「忘れられない影の光と共に…」

……

「でも…また…すべてが変わった…」ミカヅキさんが顔を伏せる

「恩人が…罪人になり…」

「少年は…行方不明に…」

「少女はただ、子どもの姿を…」

「少年が残した財産の箱と共に…」

……

「年月が流れ、少年は成長した…」ミカヅキさんが家に背を向ける

「一度も父を見たことなく…」

「少女はただ待つだけ…」

「そして…希望が再び灯った…」

「少年が…ほんの数分の間…」

「子どもの前に立ち、愛した女性の前に…」

……

「でも…青天の霹靂のように」ミカヅキさんがろうそくの列を見る

「世界は…決して忘れなかった…」

「少年は…再び危険に飛び込んだ…」

「でも…もしかしたら…」ミカヅキさんの視線が俺に向く

「その渦の中で…」

「光がもう一度灯るかもしれない」

「そして今…三人の家族は…もう世界に借りがない…」

…………

「ミカヅキさん…」俺が目を細める

「あの話…俺、何て言ったらいいか…」

「何も言わなくていいわ!」ミカヅキさんが軽く首を振る

「過去は過去よ」

「起きたことはずっとそこにある」

「でも代償は…必ず戻ってくる…」

「大事なのは…」ミカヅキさんが目を丸くして俺を見る

「トガミさん…」

「大切なものを置いて危険に飛び込む覚悟はある?」

「それとも…大切なもののそばに残って…」

「災いが来たらすべてが灰になるのを…見届ける?」

「あれは…」俺が後退し、体が固まる

すっ…

「今すぐ答えなくていいわ」ミカヅキさんが軽く立ち上がる

とん…とん…

「でも…」ミカヅキさんが俺を振り返る

「光はすべての人に来るわけじゃない…」

「何を選んでも…その代償を受け入れる覚悟はある?」

………………………………………………………………………………………………………………

まだ霧が残る中

柔らかな陽光が周りを照らし…

あちこちに横たわる人影たち

軍服を強く握りしめて…

ぎゅっ…

俺の手が靴紐を軽く締める

視線がドアに向く

「やっぱり行くんだね、ガキんちょ?」ミカヅキさんが俺に近づく

「…………」俺が軽く頷く

「見たもの全部知ってるのに…」ミカヅキさんが俺に近づく

「ハナが話したことも全部知ってるのに…」

「それでも…やるの…?」

「ごめん!」俺が軽く立ち上がる

「俺、すごく無茶だって分かってる…」

……

ミカヅキさんの目が大きく見開く…

馴染み深い影が突然現れ…

……

「でも…」俺が軽く振り返ってミカヅキさんを見る

「俺がやらなかったら…誰が俺の大切なものを守るんだ?」

……

ミカヅキ・ナツメの頭に音が響く…

「今俺が休んだら、誰がみんなを守るんだ?」あの影の笑みが浮かぶ

…........

はぁぁ……

「もう…言ったもんじゃなかった…」ミカヅキさんが唇を軽く動かし、目を閉じる

「まったく…あの人と同じね」

ひら…

「じゃあここで何してるの?」ミカヅキさんが手紙を軽く上げる

「妹ちゃんも守られてるわよ!」

「早く行きなさい!」

きい…

「ありがとうございます!」俺が軽くドアを開ける

「ケイのことは…お願いします」

「遅れないように早く!」ミカヅキさんが微笑む

………………………………………………………………………………………………………………

一歩ずつ、俺は静かに歩く

周りの人々を横目に…

コウカが別れを告げた場所へ…

俺の目が大きく見開く…

霧がまだ残る中

馴染みの背中が現れる

……

ぽん!

「レン?」俺が軽くレンの頭を叩く

「ここで何してるんだ?」

「やめろよ、ハル!」レンが顔を上げ、手を頭に当てる

「俺が何してようが俺の勝手だろ!」

「お前も同じだろ!」レンの目が細まる

「なんで葉山先生と一緒に行かないんだ?」

「一緒にいくか?」レンが拳を俺に差し出す

「うん」俺が軽く拳を合わせる

……

一人の人影が俺に近づき…

体を寄せ、肩に顔を埋める

ぎゅ…

手が軽く絡み合う

「シノミ…」俺が軽く振り返る

「そんなに…」

シーッ…

「君がどこにいるか、私もそこにいる」シノミが指を俺の唇に当てる

「いつも通りよ」

…………

別れの場所で…

車のライトがまだ灯り…

本来去るはずの影…

そして馴染みの影が隣に…

……

ガチャ…

「…………」コウカが微笑み、車のドアを軽く開ける

「本当にいいの?」カワサキ先生が車から降りる

「乗ったらもう戻れないわよ!」

「はい」俺たち三人が軽く頷く

……

たっ… たっ…たっ… たっ…

道の奥から、二つの馴染みの影が現れ…

一つの頭が背中に軽く乗る

「待って…俺たちも…」ツメコさんが必死に駆け寄る

「ツメコちゃん…どうして来たの…」シノミが目を丸くする

「別に付いてくる必要ないのに…」

はぁ… はぁ…

「みんな…何言ってるの…」ツメコさんが膝に手を当て

「私…ずっと…外にされるの…嫌だ…」

……

「まさかお前も来るのかよ、ネネ?」レンが腰を下げ、目を細める

「その体でまだ頑張るのかよ!」

「ほっといて!」イシカワさんが顔を背ける

「私のことなんて関係ないでしょ!」

…………

「すみません…」ハヤマがコウカを見上げる

「もう一人、面倒見てやってください」

「大丈夫よ」コウカが軽く微笑み、ツメコさんを見る

………

「まさに計画通りね?」レイナが腰に手を当て、コウカを見る

「ちょっと待って…」ハヤマがレイナに顔を近づける

「レイナ、ちょっと来て!」

……

むにむに…むにむに…

ハヤマの手がレイナの頬を軽く引っ張る

いっ!?

「急に何するの?」レイナが頬に手を当て、ハヤマを睨む

「ちょっと確認しただけ」ハヤマが自分の手を見つめる

「レイナ…」ハヤマが顔を上げる

「君、長脈知ってる?」

「は?」レイナが目を大きく見開く

「朝っぱらから頭おかしくなった?」

とん…

「よし」ハヤマが軽くレイナの頭を叩く

………………

「みなさん…」コウカが俺たちを振り返る

「出発の時間よ!」

「はい!」俺たちが車に視線を向ける

ブゥーン…

朝日が徐々に昇る中…

小さな車が前へ進み…

視線は遠くの彼方へ…

………

「そういえば…」レイナがコウカを振り返る

「リクオはどこ? 最近見ないんだけど」

「リクオ隊長は、理事会に用事があるって」コウカの視線が前を向く

………………………………………………………………………………………………………………

暗い部屋の中で…

数字が周りを流れ…

書類があちこちに舞う…

十二脚の椅子がテーブルを囲み…

視線が一つの大きな椅子に向く…

「今日は時間を割いてくれてありがとう」総指揮官ケンドウが軽く頭を下げる

「余計な話はなしで…」

「本題に入ろう」


まあ、それは置いといて、

今日はちょっと上がってきて、みんなに伝えたいことがあってさ

今の話、静時の流れ(静時の流れ - 潮騒の誓約)は、もう最初の大きなアークをほぼ終えようとしてるよ

最初の大きなアークの中で、すべてのアークのスタート地点って感じかな

きっとみんなも、このノベルがこれからどうなっていくのか気になってると思うんだよね

だから、今週の日曜日、ちょっと投稿スケジュール乱れちゃうけど、

最初の大きなアークを締めくくる最終章を上げるよ

それと同時に、このノベルの今後のロードマップも一緒に公開する予定!

興味ある人は、ぜひ見に来てね!

よろしく!

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