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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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30/36

沈黙の海が語り始める

遠くへ傾いていく月光……

夜の闇が薄れ、暗闇が後退していく……

紅い炎が徐々に消えていく……

白い煙の柱が少しずつ散っていく……

ガラガラガラ……!

遠くから厚い煙塵が巻き上がる……

家々が次々と崩れ落ちていく……

カチャ…

「どうやらすべて終わりそうですね!」ハヤマが銃を下げ、煙の方に視線を向ける

「俺たちも行こうか!」ハヤマがリクオを振り返る

「そうだな?」リクオが腕を組んで煙を見つめる

「ガキどもに全部楽しませるわけにはいかないよな!」

……ザッ……ザッ……

建物の中で響く音……

「待て!」ハヤマが手を伸ばしてリクオを止める

ギ…ッ!

「誰だそこにいるのは?」ハヤマが銃を闇に向ける

………

トン…トン……

遠くの煙の中から、見慣れた人影が現れる……

見慣れた髪、そして顔に浮かぶ明るい笑み……

「レイナ?」ハヤマが目を大きく見開き、銃を下げる

「ここで何してるんだ?」

「今は他のみんなと避難所にいるはずじゃないのか?」

「あそこはもう全部片付きましたよ!」レイナが微笑む

「ガキどもも無事ですし、怪我人も治療が終わりました。」

「だから二人が何か必要かと思って来たんです?」レイナが首を傾げて微笑む

トン…トン……

「それで、他の連中はどこだ?」レイナが進み寄る

「ガキどものことか?あいつらは今……」ハヤマが炎の方を指差す

ガシッ!

「待て!」リクオがハヤマの服の肩を掴む

「どうして俺たちがここにいるって知ってたんだ?」リクオがレイナの目をまっすぐ見つめる

「何言ってるんですか?」レイナが首を傾げる

「最初からハヤマさんが教えてくれたじゃないですか?」

「確かに!」ハヤマが頷く

「最初に俺が伝えたよ!」ハヤマがリクオを見る

タッ…タッ……

「でも今はそんな話をしてる時じゃないですよ!」レイナが目を巡らせ、両手を組む

「今一番大事なのは……」レイナが二人に近づく

「子供たちの安否じゃないですか?」

「敵に龍脈も血統も渡すわけにはいかない……」レイナの目が細くなる

カチャッ!

「動くな!」ハヤマがレイナに向かって銃を構える

「でもどうしてですか?」レイナが手を前に出す

「今はそういう時じゃないでしょう?」

「本当の敵はまだあそこにいるんですよ……」レイナが炎の方を指差す

「じゃあ教えてくれよ……」リクオが腕を組む

「俺たちはそんな話、レイナに一度もしてないはずだが……」

「どうして龍脈と血統のことを知ってるんだ?」リクオがレイナをまっすぐ見つめる

「説明してもらおうか!」ハヤマが銃を固く握る

……

レイナが足を止める……

顔を地面に伏せる……

背中が徐々に曲がっていく……

ククク……

レイナの体全体が震え始める……

アハハハハ!!

レイナの体が後ろに反り返る……

頭が背中まで倒れ……

顔に広がる、引きつれた笑み……

「俺はよくやったつもりだったんだけどな……」レイナ(?)が手で目を覆う

「教えてくれよ……」レイナ(?)が体をくねらせて前に進む

「どうして気づいたんだ……」

「これでも頑張ったのに……」

ギリッ…

「三流の演技でよく自信持てるな?」リクオが拳を固く握る

「教えてくれ!」リクオの握り拳に黄金の光が広がる

「レイナはどこだ?」

……

ズルッ……

髪が折れ曲がり、絡み合い始める……

顔中に広がる笑み……

オレンジ色の目が二人を照らす……

ヒヒヒ……

「どうして……」レイナ(?)が顔を上げる

ズザッ!!

「自分で来て確かめろよ!」レイナ(?)が二人に向かって飛びかかる

…………………………………………………………………………………………………………

徐々に弱まる炎の間……

煙の柱が少しずつ薄れていく……

黄金の光を通して、三つの人影がぼんやりと……

ゲホッ…ゲホッ…

「どうやら……」黄金の者が体を起こそうとする

「もしかしたら……あの方の言った通り……かもな……」黄金の者がハルを指差す

カチッ!

「無駄口はもう十分だ!」ハヤサキが槍の切っ先を黄金の者に向ける

「さっさと吐け!」

「ハヤサキ!」シノミが手を伸ばして止める

「ここまででいいわ。」

「残りは私がやる!」シノミがハヤサキを見る

「でもお嬢様、この野郎が……」ハヤサキが黄金の者を指差す

「安心しろ……」黄金の者がハヤサキに目を向ける

「負けた者は……勝者の意志に従う……」

「もう……人をさらう理由もない……」

スッ……

「じゃあ教えて……」シノミが体を低くして黄金の者を見る

「どうして大海は陸を攻撃することを選んだの?」

「どうして人魚は平和協定を破ったの?」

……………

……ズッ…

「お嬢様……」黄金の者が体を起こし、シノミを見る

「恐らく……誤解している……」

「大海が協定を破ったわけじゃない……」

「人間が……破ったんだ……」

「どういう……意味?」シノミが目を大きく見開く

「神の言葉……そのままだ……」黄金の者が目を開こうとする

「人間が……協定を……破った……」

「分からない……」シノミが進み寄る

「私はここに十分長くいたわ。」

「人類は協定通り、私たちに侵略をやめたはずよ!」

スッ……

「でもあなたは……本当に……」黄金の者が背を岩に預ける

「すべての人間が……あなたが見た通りだと……保証できるのか……?」

「何……」シノミが体を引く

………

「あなたは知らないかもしれないが……」黄金の者が周りを見る

「大海が……再び汚染されている……」

「あなたも見たはずだ……」黄金の者がシノミを見る

「怪獣が……戻ってきた……」

「そしてあなたは知っている……怪獣が……本当は何から生まれるのか……」

「フォロックス……」ハヤサキが小さく唇を動かし、槍を見る

クッ……

「まさか……お前のような者が……知るとは……」黄金の者がハヤサキを見る

「だがそれは……問題じゃない……」黄金の者が首を振る

「本当の問題は……」黄金の者が目を細める

「私たちが……あのプラットフォームに行った時……毒が流れ出していた場所に……」

「返答も……抵抗も……」

「そして……稼働中のプラットフォームに……人間は一人も……いなかった……」

………

スッ……

「でもそれだけで大海全体が攻撃する理由にはならないでしょう?」シノミが立ち上がる

「そんな問題が起きたなら。」

「こちらから積極的に人類に連絡すれば済む話じゃないの?」

「評議会は……それを決めた……」黄金の者が手を伸ばす

「どういう……こと?」シノミが体を固くする

ドサッ……

「今の人魚は……もう人類を……平和を……信じていない……」黄金の者が手を下ろす

「多くの者が……痕跡もなく消え……」

「多くの家族が……突然親族を失い……日ごとに増え……」

「そして……洞窟の方から……叫び声が……響き渡る……」

ガサ……

「評議会は……捜索隊を……作った……」黄金の者が鎧の中に手を入れる

「俺は……多くの者と……志願した……」黄金の者が白い貝殻を握る

カチ……

「洞窟に……飛び込み……」黄金の者が貝殻を開き、じっと見つめる

「隅々まで……探し……」

「だが……」

……ポタ……ポタ…

貝殻に水滴が静かに落ちる……

黄金の者の両手が震える……

そして視線が……離れない……

「私たちが見たものはすべて……」黄金の者が頭を上げてシノミを見る

「血に染まった鎖……」

「壁に刻まれた爪痕……」

「そして……愛する者たちのそばにあった……馴染みの品々の破片……」

………

「私……ごめんなさい……」シノミが頭を下げる

「知らなかった……」

「だから……」黄金の者が口元を歪め、目を大きく開いてシノミを見る

「評議会は……投票を行い……」

「そして……ほとんどが……戦争を……選んだ……」

………

パッ!!

煙に包まれた中で……

紅い炎が眠りにつこうとする中……

黄金の者の目の前に光が閃く……

シノミとハヤサキの背後から照らし……

ドンッ!

黄金の者が二人に向かって体を投げ出す……

手で二人を遠くへ弾き飛ばす……

ズガッ!!

音があらゆる道に響き渡る……

赤い血しぶきが空中に浮かぶ……

そして黄金の者の体に、穴が次々と開いていく……

……

ガバッ!

「お前は何をやってるんだ?」ハヤサキが驚いて黄金の者を見る

「何が……起きたの……」シノミが頭に手をやり、軽く振り返る

……

……ッ

二人の目が見開かれる……

体が凍りついたように……

ゴッ……ハァ……

「あなたを……」黄金の者の口から血が滴り、シノミを振り返る

「大海全体が……追っている……」

「絶対の権力を得るため……」

「そして……最後の龍脈を……排除するため……」

ズンッ!!

地面の小石一つ一つまで赤く染まる……

黄金の者の体が地面に伸びる……

両手はまだ貝殻を握ったまま……

笑顔の子供の写真……

そして黄金の者を温かく抱きしめる女性……

……………………………………………………………………………………………………………

ダン!ダン!ダン!

黄金の光線が連続して飛んでいく……

遠くの屋上へ……

黒い影が炎の真ん中に向かって銃を構えている場所へ……

「させるか!」ハヤマが銃をまっすぐ向け、目を大きく見開く

バッ!!

「集中力を切らすなよ!」レイナ(?)がハヤマに飛びかかる

「もっと俺と遊んでくれてもいいだろ!」レイナ(?)の目が細くなり、手でナイフを握る

キィン!!

「俺たちの家を壊すなよ!」リクオがガントレットでナイフの切っ先を防ぐ

ズザァァ……

レイナ(?)の足元に沿って薄い煙が……

黒い服の背中が、今すぐ後ろに……

「遊ぶならいいぜ!」リクオが拳を握り、レイナ(?)を睨む

「でもお前を満足させられる相手と遊べよ!」

「だったらみんなで遊ぼうよ!」レイナ(?)が口元を歪める

「人数が多い方が楽しいだろ!」

ゴツッ!

「十分だ!」黒い服の者がレイナ(?)の肩に手を置く

「任務は完了した。もう留まる理由はない。」

「でも……」レイナ(?)が黒い服の者を振り返る

「それとも命令に逆らうつもりか?」黒い服の者がレイナ(?)を睨む

「分かりましたよ……」レイナ(?)が肩を落とす

「止めるなら止める……」

「ねえみんな……」レイナ(?)が二人に向かって手を振る

「また今度遊ぼうね!」

スッ……

黒い煙がレイナ(?)と黒い服の者を包み込む……

二つの影が徐々に夜に消えていく……

…..

「待て!」リクオが手を前に伸ばす

「クソッ!」リクオが歯を食いしばる

ギシ…

「まだまだやることがあるみたいだな。」ハヤマが銃を下げる

……………………………………………………………….

遠い地平線から朝陽が昇る……

夜の闇が徐々に追い払われていく……

紅い炎は今、消えている……

露わになったのは、いたるところに散らばる瓦礫の山……

そして道全体を覆う、深紅の色……


雪白い雪の下に、まだ道という道が覆われたまま…

冷たい霧の幕が、静かに万物を覆い隠しているとき…

ふと、すべてが過ぎ去っていく。

まるで昨日だったかのように。

…………………………………

みなさん、読者のみなさん、

今、どうしていますか?

頭の中に、まだ何か引っかかっていることはありますか?

時間は本当に早く過ぎますね。

あっという間に、こんなに道を歩いてきた。

そして、おそらくそれはまだ序章に過ぎない。

扉はまだ開かれるのを待っている。

もう…その時が近づいているのかもしれない。

次の階段が手を振って呼んでいる。

私は先に進みます。

また会いましょう、花火の向こうで。


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