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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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31/98

残されたもの

朝の陽光がすべてを明るく照らし出す……

街路の間に土石の塊がはっきり姿を現す……

人々があちこちに群がり、行き交う……

…

ガラッ…ガラガラ……

土石を満載したトラック……

大型機械が交代で石を積み上げていく……

そして兵士たちの服に染み込む汗の滴……

…

シャッ……シャッ……

薄い塵が隅々まで覆い尽くす……

音があらゆる場所に響き渡る……

顔を覆った人影たちが、その中に飛び込んでいく……

…

ジャー……ジャー……

黒と黄金に混じった深紅の色……

流れが次々と貯蔵タンクの方へ向かう……

…

ズリ……ズズッ……

苦悶の表情が浮かび上がる……

白い鎧が次々とトラックの荷台へ……

軍服を着た者たちが横たわる場所の隣に……

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

ドン……

「なあハル……」レンが顔を下げる

「どうした?」俺が顔を向ける

…

「どうして俺たち……こんなこと……しなきゃいけないんだ……?」レンが両膝に手をつく

…

「決めたのは俺たちじゃないか?」俺が首を傾げてレンを見る

「このまま放置して去るわけにはいかないだろ?」俺が周りを見回す

…

「お前ってやつは……」レンが顔を上げて俺を見る

「まだその癖……直せてないのか?」

「いつも……こんなことばっかり気にして……」

…

「もしかしたら、直せないかもな……」俺が微笑んでレンを見る

「だって、そういう俺だから。」

…………

ハハハハハッ……

後ろから響く笑い声……

…

「自業自得だろお前ら!」腰に両手を当てた人影

「お前らが騒ぎを起こさなきゃよかったんだよ?」

「お前らが始めなきゃ、こんなことにはならなかった!」

…

ガッ……!

「何だって?」レンが体を起こす

…

「俺は思ったことを言ってるだけだ!」少女が両手を肩の高さまで上げる

「俺が間違ってるか?」

「お前らが先に攻撃しなきゃ、今反撃される理由なんてないだろ?」

…

ズンッ……ザッ…

「偉そうに言うなよ!」レンが手を振り上げる

「先に攻撃してきたのはあいつらだろ?」

「あいつらが攻撃してこなければ、俺たちがこんな風に自衛する必要なんてなかった!」

…

ドン……ドン……

「お前には何が分かるってんだ!」少女が目を吊り上げる

…

「俺をお前らと一緒にすんな!」少女が顔をしかめ、頭を高く上げる

…

ザッ……ザッ……

「お前は自分を何様だと思ってんだよ?」レンが顔を近づける

「それにお前は?俺がなぜお前に気を使わなきゃいけないんだ?」少女が睨み返す

……

パンッ!

「ここまでだ、二人とも!」一人の人影が進み寄る

…

トン…トン……

「二人とも対立してるのは分かるけど……」コウカが二人を見て微笑む

「今はそういう時じゃないわ!」

…

「でもホシマさん……」レンが向こうの少女を指差す

「あいつが先に言い出したんですよ!」

「俺は事実を言っただけだ、聞くか聞かないかはお前の勝手だ!」少女が腕を組み、顔を背ける

……

スッ……

「じゃあ二人はここで言い争いを続けて……」コウカが遠くを指差す

「……周りのことは無視するつもり?」指の方向から一つの背中が現れる

…

みしっ……

まだ白い包帯を巻いた腕……

顔をしかめ……

汗がびっしょり……

…

ゆっくりと白い鎧をトラックに積み上げ……

散らばる小さな肉片とともに……

…

体を低く曲げて少しずつ……

鎧から手をそっと引き抜き……

肉片をそれぞれ別の場所に置いていく……

……

「おっさん……」レンが小さく唇を動かす

…

「それとも今からみんなを手伝って早く終わらせる?」コウカが微笑む

……

トッ……トッ……

「俺も早くやった方がいいか……」レンが小さく呟き、俺の方を向く

……

「お前もだよ……」コウカが少女を睨む

「自分の立場を自覚しろ!」

…

フッ…

「なぜ俺が錆びた缶に耳を貸さなきゃいけないんだ?」少女が口元を歪める

「お前なんかに何が分かるって言うんだ。」

…………

タッ…タッ…タッ…

「やっと見つけた……」シノミが二人に近づく

「どれだけ探したか分かる?」

「さっさと俺について来い!」

…

「でも……」少女がコウカを睨みながら

…

グッ……

「でもじゃない、早く行くわよ!」シノミが少女の手を引く

…

「私の連れが失礼なことを言いました、ホシマさん!」シノミが頭を下げる

「どうかお許しください!」

…

「構わないわ!」コウカが微笑む

「でも次は自分の魚をしっかり繋いでおいてね!」

…

「誰を魚って呼んだ?」少女が進み出る

…

「やばいハヤサキ!」シノミがハヤサキを押し返す

「早く行くわよ!」

……

スッ……スッ……

「言ったでしょ……」シノミがハヤサキの背中を押す

「ここで変なこと言うんじゃないって!」

…

「お嬢様……」ハヤサキが振り返る

「でもなぜ俺たちはこんなことを?」

「あいつらが間違ってる、俺が正す、それだけのことです!」

…

「でも今はそういう時じゃないの!」シノミが顔をしかめる

………

カツ……カツ……

「タナカさん……」一人の人影が近づく

「ここで何してるんだ?」

…

「ハヤマ先生?!」シノミが体を固くし、目を見開く

…

「もしお前がここにいるなら……」ハヤマ先生が額に手をやり、周りを見回す

「残りの連中も近くにいるんだろうな?」

…

「先生……ここで何を?」シノミが顔を上げる

…

「お前たちを迎えに来たに決まってるだろ?」ハヤマ先生がシノミを見る

…

「それで、あの小娘は誰だ?」ハヤマ先生がハヤサキを指差す

…

「無知にもほどがある!」ハヤサキが指を突きつける

「よく聞け、人間!」

「俺は……」

…

パッ!

「あの子はハヤサキ……」シノミがハヤサキの口を手で塞ぐ

「最近知り合った子なんです……」シノミが苦笑いでハヤマ先生を見る

…

「そうか?」ハヤマ先生が二人を見る

…

「じゃあ二人とも少し先生について来い!」ハヤマ先生がトラックの方を指差す

「見せたいものがある!」

………………………………………………………………………………………………………………

ガラッ…ガラガラ……

満載されたトラック……

周りを見回す人影たち……

見開かれた目と握りしめた手……

…

コッ……コッ……

「トガミ様……」コウカが俺に近づく

「どうした、コウカ?」俺が顔を向け、目を見開く

…

「少しだけ時間をいただけますか?」コウカが微笑む

……

「また二人で何か企んでるのか?」レンが目を細める

「こっそりデートかよ?」

「シノミに知られたらどうすんだ?」レンが軽く首を振る

…

ふふ……

「違いますよ、コバヤシさん。」コウカが微笑む

「あなたも一緒に来てもいいですよ。」

…

「いいのか?」レンが目を見開き、口を少し開ける

…

「ダメだったら誘うわけないでしょう?」コウカが微笑む

…

ピョンッ!

「最高!」レンが飛び跳ね、満面の笑み

「もう仲間外れじゃない!」

……

「コウカ……」俺がコウカを見る

「どこに行くんだ?」

…

「すぐに分かりますよ、トガミ様。」コウカがトラックの方を指差す

…………

コツ…コツ……

巨大なトラックが目の前に近づいてくる……

周りの人影が四方に散っていく……

…

ピタッ!

「どうしてお前がここに?」レンが足を止め、遠くの人影を指差す

…

「そっちこそだ!」少女が進み寄る

「なぜお前がここにいるんだ?」

…

「先に答えろよ!」レンが顔を近づける

「なぜ俺が先なんだ?」少女が顔をさらに近づける

………

コツ…コツ……

「シノミ……」俺がシノミに近づく

「どうしてここに?」

…

「ハヤマ先生が呼んだの……」シノミが首を傾げる

「お前は?」

…

「ハヤマ先生もここにいるのか?」俺が首を傾げる

「うん、そうだよ。」シノミが微笑む

「俺たちを探しに来たみたい?」

…

「でも、お前はまだ俺の質問に答えてないよ?」シノミが顔を近づける

…

「それは……」俺が顔を逸らす

「コウカが呼んだから……」俺が手に顔を当てる

……

むっ……

「またデートかよ?」シノミが頬を膨らませ、顔を背ける

「分かってるよ、お前はもう俺なんかいらないんだ……」

…

「違うよ!」俺がシノミに手を伸ばす

「頼まれたから手伝ってるだけだよ!」

「見てみろ、レンも一緒に来てるだろ!」

…

「お前のその性格のせいだよ!」シノミが俺を見て目を丸くする

「誰が周りに優しくしろって言ったんだよ!」

………

パァンッ!

「全員揃ったな?」ハヤマ先生が進み寄る

「さっさと乗れ!一日中時間があるわけじゃない!」

…

「でも先生、どこに行くんですか?」俺がハヤマ先生を見上げる

…

ガチャッ!

「黙ってついて来い、すぐに分かる!」ハヤマ先生がトラックを振り返る

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