852.また地下へ
翌日、厳選されたメンバーで俺たちは地下通路に向かった。
俺、ステラ、ナナ、さらに調査要員としてイスカミナ。
あとは――お手伝いの地下コカトリス数体だ。
特別なおやつ支給で参戦してくれた。
「ぴよー」(地下は任せろー)
「ぴよよー」(照らしちゃうよー)
ぺかかーと目が光り、羽をばたつかせている。
おやつ支給でやる気がみなぎっているな。
「お昼寝してないのは、この子たちだけでした!」
最後に通訳としてララトマ。正直な報告だった。
「僕は過剰戦力な気もしますけど」
「ま、まぁ……思ったより強力なメンバーになったな」
「ドラゴンの群れでも余裕ですね……!」
「もぐ! 今回も地下を調べていくもぐ!」
ゴンドラから地下広場に降り立つと、地下の光る苔が俺たちを出迎えた。
資材が色々と置いてあるが……ここから地下大河を下り、怪しい地点を調べていく。
「とりあえず半日程度の調査にしようか」
調べるところまで調べて、植物魔法で封印を施してもいい。
分厚い木の板を置けば問題ないだろう。第一は安全確保だしな。
「わかりました……!」
俺たちは地下大河に到着し、調査を開始した。
相変わらずこの地下大河は美しい。
地下で気温が低いので、少しひんやりとしているが。
イスカミナが例のターンテーブルを設置し、地下の状況を調べ始める。
「もっぐもぐー! もぐっぐー!」
シャカシャカ、ピッ! チェケラ!
なんだかキレが増しているような……。
「お給料でターンテーブルを改良したもぐ!」
「なるほど……いや、それはこちらが費用を出すぞ?」
「気にしないでくださいもっぐ! 私がノリやすくなっただけもぐ!」
……完全に趣味の部分なのだろうか。
「ごきゅごきゅ……ぴよ」(ここのお水はうまー)
「ぴよよー」(うーん、きもちいー)
地下コカトリスの皆さんは地下水を飲んだり、寝転がったりしてるな。
まぁ、目はぺかーっとしているので役目は果たしている。
少しすると、イスカミナが声を上げた。
「もぐ! 河の下流方面に魔力の反応もぐ。前はなかったもぐね!」
「やっぱりか……。前と変化が起きたんだな」
どうやらテテトカの勘が正しかったらしい。
植物魔法の『木造りの廊下』で足場を作りながら、俺たちはそのまま地下大河を下っていく。
「ぴよー」(ぺかー)
「ぴよよー」(ぺぺかー)
「ふふっ、ありがとうございます、ぴよちゃん……!」
一時間、二時間と警戒しながら歩くが特に変化はない。
魔物の物音も、痕跡も見当たらなかった。
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