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想いと思い

哀はゴードンから借りた分厚い本を手に現代語を学んでいた。

ゴードンは哀との会話で少し気が紛れたのか

文献を読みつつ哀も飲むかとお茶を入れたりウロウロしていた。


そんな時哀は窓から視線を感じ振り向いた、

しかしそこには誰もいなかった。

不思議に思いながら哀はその窓に恐る恐る近寄ってみた

するとそこにはキラリと光る物が見えた、


(あれ?何処か出みた事ある様な⋯)


そう思いきらりと光るそれを手に眺めてみた

自分の誕生石が装飾されたシンプルなブレスレット

瑠璃がくれたこの髪飾りにもネックレスにもこの石が装飾されている。

スターローズクォーツという石は私の誕生石であり

愛と癒しの効果を持つのだとか⋯

星が浮かんできそうなその石は薄ピンクの綺麗な石だ

そういえば瑠璃はどんな石だったっけ?

そう考えながらブレスレットを着けてみたら


ッツ!!

着けた途端頭にノイズの様なものが走り痛さで頭を抑えて蹲る。


"〜(これで私たちは仲間だよ!何があっても切れない絆!)〜"


頭に浮かんだ瑠璃の声に少し思い出した光景

それは3人の腕にそれぞれの誕生石が装飾されたブレスレット

綺麗な透明感が有り少しピンクかかったクォーツ

炎に焼かれた様な赤いサンストーン

スターローズクォーツ


(どうして⋯こんな記憶⋯私と瑠璃ともう一人⋯?)


「哀!大丈夫か?!」


慌てたゴードンが駆け寄って来た


『少し⋯頭が⋯でもさっきよりマシになってきたので大丈夫ですよ』

「なら良いが⋯無理はするなよ?少しそこに掛けておれ、今茶を淹れよう」

『お気遣いありがとうございます、少し甘えさせてもらいます⋯ね⋯』


ガタンッ!

そう言って立ち上がった哀は気を失って倒れてしまった


「哀!しっかりせい!!哀!」


掛け声虚しく哀は目覚めず空き部屋に運び

薬を作るためゴードンは少し庭に薬草を取りに行った。




〜〜

個々は⋯何処だろう⋯

足から伝わる草の揺れ方、優しい風、眩し過ぎない雲間に見える太陽

似た様な場所は意外といくつも有るんだな⋯と呑気に考えていた。


ふと横を見ると幼い頃の瑠璃が私にペンダントを着けてくれていた。


"〜(お人形さん駄目になっちゃったけど、これならずっと着けてられるから瑠璃とお揃いにしよ!!)〜"


そういえば昔から瑠璃は傍に居てくれて色々な物をお揃いにして交換しあってたっけ?

首にぶら下がったこのネックレスは成長するに連れてチェーンを変えてずっと着けたままなんだよね⋯

ふと思い出して懐かしくネックレスに触れるとまたノイズが走った様な頭痛がした

少し収まった頃別の方から声がした


"〜(哀〜!哀はね、可愛いんだよ?でもその傷が気になるならこれを着ければ分からないしもっと可愛く見えるね!!)〜"


声の方を向くと瑠璃から初めてお揃いで貰った髪飾り

産まれた時に何かしらあった様で、おでこに痣のような傷が有る

それが恥ずかしくて嫌だった私を瑠璃は励ますように言いながら髪飾りを着けてくれた。


(そんな事もあったなぁ⋯)


とまた無意識に髪飾りに触れた

すると今度は瑠璃と男の子の声が聞こえた

声の方を見ると瑠璃とあの子が横たわる私の傍で話ていた。


(あぁ、私はなんて酷い奴なんだろう⋯あの子の名前が想い出せない⋯)


そう胸を痛めた時

瑠璃とあの子は横たわる私の傍で涙を流していた


(何で⋯私は横になって⋯でも⋯なんだろう⋯この感覚)


"〜(俺は何があっても哀を護るとこのネックレスにそして哀に誓う)〜"

"〜(私は何があっても哀の力になるとこの髪飾りにそして哀に誓う)〜"


泣きながら誓いを立てた2人は横たわる私の手を取り何か話ていた。


(誓う?⋯ネックレス?⋯髪飾り?⋯これの事?)


頭が割れそうな程の激痛が押し寄せてきた

それでも疑問は消え無い⋯

どうしてあの子の名前が想い出せないのか⋯

いつもこういう時聞こえる瑠璃の声が無い⋯

この空間は何?⋯頭が痛過ぎて訳が解らなくなってくる。

フラついてとうとう立てなくなったその時空から声がした


"〜(何があってもその時は哀の力になる)〜"


声が聞こえ上を見上げると2人に手を繋がれた私は

今着けているブレスレットを着けていた。

そして2人にも着いていた。


(あぁ⋯瑠璃達で間違って無かった⋯)


そう思い、このブレスレットが何か考えようとして意識を手放した

途切れた意識でもしっかり手首にはめたブレスレットを掴んで。


瑠璃はわかっていた⋯哀にこれらの記憶が無い事も、

そして取り戻した時、膨大な負担が掛かってしまう事も、

それでも哀は無意識に自分が送った贈り物を肌身離さず着けてくれて居て嬉しかったのだ

そしてより一層愛おしくて仕方なく、

力に支えになりたいと思えた。

そして分かっていた哀の為にもこれらは自分で思い出さ無ければならないのだ⋯

あの子の為にも⋯この世界に呼ばれた訳を知るためにも⋯

苦しく辛い時間を瑠璃も共に過ごした

それはあの子も同じだった。

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