オムライス
こんにちは、星野紗奈です。
今回は普通の詩になります。
落選したものを改稿して別の賞で再挑戦しようかとも考えたのですが、それは妥協だなと思いやめました。
書いた頃と同じ気持ちには二度となれないですしね(笑)
そんなわけで、こちらに投稿させていただきます。
それでは、どうぞ↓
じゅう、とフライパンが鳴く
母が私をおいて出かけるものだから
私は一人、祖母の家へ
今日は、オムライスを作るからね
祖母はこんな私を迎えてくれる
なんてあたたかいのだろう
じゅう、とフライパンが鳴く
弟が風呂へ行ってしまったから
やけに静か、落ち着かない
今日は、ああ、チャーハンにしよう
そう言って母は台所に立った
祖母のオムライスはおいしかった、なんて
私をのけ者にする母が恨めしくなって
ふと母の背中を見た
そこには祖母の面影が落ちていた
ちょこちょこと動く様子だったり
フライパンを揺らすリズムだったり
その時私は、ようやく分かった気がした
母の母が祖母であるということが
じゅう、とフライパンが鳴く
学校やら仕事やら、家が静かなものだから
私は一人、フライパンを握る
今日は、そうだ、オムライスにしよう
こうやって具材をぽいぽい投げ入れるのは
母に似てしまったからなのかもしれない
コトリ、と皿を置く音で目が覚める
私もいつか、母になるのだろうか
母や祖母のように
立ち上る湯気が私の思考を食欲で満たす
今は、まだ、考えなくてもいいか
スプーンに大盛のオムライス
口いっぱいに子供の味が広がった
最後までお読みいただき、ありがとうございました(^^♪




