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底辺虫系JKの異世界冒険譚  作者: 怠惰な脳筋
人魔大戦本戦
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第73話 殲滅戦―地空戦と最悪の魔物

−−−−空戦・第二戦場−−−−


 魔王軍は飛行能力のない【緑鬼軍団グリードミリタリー】と【森人騎魔総軍エルフハイグレーター】をヴァルシアが奪いドワーフ達が修復した空海母艦およそ62隻に乗せ空戦に向かわせていた。

 【龍蒼軍団ドラゴミリタリー】同様の制空権持ちの部隊である。




 いやはや…。

 私達の出番無くならない?

 私がそう思ったのも無理はないだろう。

 だってさぁ〜。

 1週間前に幹部になったオークのトリュフは諸凸猛進で押し通っているし実際えげつない速度で"装甲戦車"を蹴散らしている。

 いや、体力バカの種族に盾と全身鎧つけて大群で突っ込ませるだけでこんな突破力になるとは思わないじゃん?

 おかしいじゃん?

 

 んで更におかしいのがね〜。

 ヴァルシアちゃんの軍勢〜。

 蜥蜴人族リザードマン龍人族ドラゴニュートの軍勢とか?人型魔蟲の混合軍団とか?

 イカれてんのかな?

 軍団長の腹心クラスが既にS級の壁を超えている程度の戦闘能力だよ?

 おかしいな〜。

 Sランクなんてそんなにポンポン発生しないんだけどなぁ。

 もう、私の【森人騎魔総軍エルフハイグレーター】いらなくない?私かなり苦労して作った軍なんだけどなぁ…。

 悲しい。


「メルシア様、そろそろ敵方の空海母艦との距離が近づいて参りました。」

「エルー、私の軍さぁ〜。強いよね〜?」

「…なに言ってんすか?」

「いや、【災禍軍ディザスター】が文字通りのえげつなさでさぁ〜。」

「では、妹様をさっさと回収してしまいましょう?メルシア様より妹様の方が軍を動かす才能ありますよね?」


 酷いな。 


「そうなんだけどね〜。人間の国に捕まっているみたいでここ500年はみてないねぇ。」


「そうですね〜。」

「…人間の国に捕まっている!!!??!」


 そう、私の妹のダナシアは「ちょっくら世界を観てくらぁ!あばよ姉ちゃ〜ん」と言ったっきり500年は帰って来ていないのだ。

 そしていざ攻め込んで見ると…。

 アリシア様の攻撃を防いだ結界にガッツリ見覚えがあった訳だ。

 アレは森人族エルフの結界術の応用+多重展開である…と。

 そしてここ2000年は人間国との交流などしていなかったので確実に森人族エルフが捕まっているのだ。

 更に魔力がダナシアのやものも含まれているので確定である。


「マジですが?!メルシア様!!」

「マジもマジ〜。

 改造されてる感じじゃないから多分無事かな?

 とりあえずあの馬鹿を回収したいけど…。結界方面に飛んでったヴァルシアちゃんに思念伝達で報告して回収して貰うわ〜。」


「ノリ軽いですね。唯一の家族でしょう?」


「ん、まぁ生きてる確信はあったし?予想外だったけど別にいいかな〜と。

 それよりもさっさと制空権取るよ!茨木童子ちゃんの軍はもう動いているようだしね。遅れんな遅れんな!」


「「了解しました。」」



 500振りの再開がこんな形になるとはね〜。

 最悪だわ〜。




…………………



「思うところがありますか?」

「そうだね。

 …余の生まれ故郷だからね。」



 死怨がその様に聞いて来たのでその様に返す。

 元々緑色の鬼は魔王領地にはいなかった系譜の鬼族きぞくである。

 その故郷はここフェネルフィシアの領土であり住処を追われたのである。


師匠パパと最後に修行したかったな〜。」


 無意識か、叶わない願望か、余の口からその様に自然と出てきた。

 自然と免許皆伝の時に貰った師匠の【無銘金重】を強く握っていた。

 

「さて、ぶっ潰すぞ。人間共が…!!」


 テメェ等のせいで失った片腕、治さずとっておいてんだからな?

 わざわざ治さずに失ったままにしていたのは復讐が終わるまで治したく無かったからだ。

 今、やっと終わる。


「シオン!オンゴウ!オンレン!準備して!さっさと空海母艦隊を叩き落とす!!」

「了解!」

「待ってました!」

「うむ。」


 【緑鬼軍団グリードミリタリー】は【森人騎魔総軍エルフハイグレーター】と共に空海母艦隊を落とすという役目がある。

 そして終わり次第に地上部隊と合流する予定である。

 そしてその時、

「へいへーい!【龍蒼軍団ドラゴミリタリー】飛竜兵隊も助太刀よろしいか〜い?」


 飛竜兵隊ワイバーンライダー部隊とは【龍蒼軍団ドラゴミリタリー】内の部隊であり飛竜ワイバーンに乗り戦闘を行う部隊である。

 一般に飛行能力のない蜥蜴人族リザードマンが所属している部隊である。


「…ライリュウ殿か、助かるがいいのか!?」


「一応コッチは蜥蜴人族リザードマンが大半だから!

 Lv上げも兼ねてっしギメル様たっての命令だから問題ナーシ!

 それよりもお互いさっさと軍の質向上させた方が良いっしょ?」


 そういう事ならばありがたい。

 直ぐにでも落とす事が出来るだろうし余の軍もさっさと全員の種族階級を大鬼オーガにしたいからな。

 

「なら頼む!」

「ガッテン!」


 そういう事で飛竜兵ライダー部隊も参加する事となり飛竜兵ライダーはヘイトを買う事となった。

 

(茨木ちゃ~んそっち準備良い?)

(大丈夫です!いつでもどうぞ!)

(了解了解んじゃいくよ!)


 思念伝達にてメルシアが確認を取り了承を得たので作戦を実行する。

 その作戦とは、コチラの空海母艦隊が空間転移で人間の方の艦隊の上を取りそのまま一気に船内に侵入し制圧する作戦である。

 

 敵方の空海母艦隊の数は900隻であり真正面からだと負けるので全員本気である。 

 そうして魔王軍の艦隊部隊は人間の艦隊に襲い掛かったのである。

 


 


 ガルダ中将は、唖然としていた。

 この戦争はあくまで防衛というコチラのフィールドだった筈だ。

 しかし開口一番のあの光によって地上部隊はかなりの被害を受けた。

 そして、勇者3人が突如として消えたとの報告を受けたが恐らく空間系の能力でどこかに転移させられたのだろう。

 問題ない、勇者級の人造種がまだ二体あるのだから。

 

 しかし、当初の予定としては上空から一方的に地上殲滅を行う予定だったというのに、いつの間にか現れた竜人共の相手で人造種ガーディアンは居なくなり。

 更に通常の飛竜ワイバーン達に取り囲まれいつの間にか包囲されていた。

 幸いな事に飛竜ワイバーンの中でも中位程度の存在値の個体だった用で問題ない。

 魔法防御結界が複数展開されているのだから。

 

 だが、予想だにしていなかったのは

「まさか…無事だったとは思いませんでしたよ。エヴォーカー殿。」


『お久しぶりですね。ガルダ殿?さっそくでなんですが以前のお返しをさせていただきますよ?』

 

 目の前には人型の魔蟲でありあの時陽動で確実に討伐した筈のエヴォーカーがいたのだ。


 エヴォーカーが単身乗り込んで来た時、艦内の戦闘員が即座に発砲するもほとんどの戦闘員は瞬殺されてしまった。

 

『以前とは違い、いきなり攻撃してくるなんて酷いお方ですね?

 まぁ戦争ですし仕方がないでしょう。』


 奴は自問に答えを見つけ満足したような顔をしている。

 神聖魔法の奥義発動には時間が掛かるが幸いな事に魔物には感知出来ないエネルギーを流用した魔法だ。

 このまま会話をしつつ時間を稼がせて貰おう。

 

「して、なに用かな?まさか―――」


『あぁ、今回は話をしに来た訳ではありません。貴方を殺しに来ました。

 何か企んでいるようですので始めましょうか、。』


 話し合いでの時間稼ぎが出来なかった。

 まぁ前回もそれで殺られかけたのだから相手側からすれば仕方がなかろう。

 しかし


「馬鹿め、既に準備は終わってあるわ!!」


 ガルダ中将はエヴォーカーに向け剣を横薙ぎに振る。

 もとより聖騎士団の隊長も任されていた経歴の持ち主であり剣術は達人の域である。

 更にそこに神聖魔法・神子霊崩ゴッドオブレーションを付与した必殺の一撃である。

 神聖魔法の中でも神子と呼ばれるエネルギーは霊子よりも扱いが難しい。

 尚且つ"魔"を冠する生物には感知も抵抗も出来ず永遠なる祝福というなの破滅を与えるエネルギーである。

 その神子のエネルギーを扱った最高奥義であり魔を冠するエヴォーカーも無論"当たれば"即死である。

 そう、当たれば…。



『見るからに危険な攻撃ですね。』


 後ろから声が聞こえてくる。

 いつの間にかエヴォーカーが背後に立っていた、達人級を自他共に認める自分の剣が触れる事すらなく空を切った。


「は?」


 気配感知すら機能しなかったぞ?どうなっている?

 神子を使用した反動で目眩と鼻血が出るが私は、慌てて振り向くガルダの腕を拳が撃ち抜くき何かが勢いよく吹き飛んだ。

 ゴシャ!という音と共に血が噴き出す。

 

 恐る恐る自分の腕を見ると…。

 そこに腕が無かった。

 

『大方、魔を冠する生物に対する特攻エネルギーでの攻撃をしようとしたのでしょう?

 ですが、そもそも当たらなければ良いだけの話ですし、フィジカル勝負では私の方が強い。

 冥土の土産にお教えしましょう。』


 ガルダ中将は悲鳴を上げながらエヴォーカーを睨見つけ怒号を吐きつつ神聖魔法による回復をしようとしていた。


『私の存在値はSランク下位です。貴方の約10倍のフィジカルなんですよ。』


 そう言うとエヴォーカーはガルダの頭を踏み潰して艦を後にする。

 もとよりマザー様にお礼参りを許可されたものの直ぐに帰って来るように指示を受けていたのである。

 ついでに艦隊の指揮官であるガルダを殺したので艦隊部隊は殺りやすくなっただろう。

 後は任せて問題ない。


 その後、艦隊部隊は文字通り指揮官を失い更に魔王軍の奇襲を受け乗数的速度で全隻撃沈した。

 それもその筈、人間の経験値の高さにより鬼族きぞく人鬼ゴブリン雌人鬼ゴブリナ大鬼オーガへと進化し元より大鬼だった者は鬼人へと進化、

 竜人族は、蜥蜴人族リザードマン龍人族ドラゴニュートへと進化し

 飛竜ワイバーンから上将飛竜アークワイバーン、もしくは下位属性竜レッサードラゴンへと進化し

 森人族エルフ達平均Lvが10以上も上がった事が原因である。

 最初の方は互角だったというのに一斉に進化しだしたのでもはや収拾がつかない実力差が生まれたのである。


 飛竜兵隊ワイバーンライダー達は本軍たる【龍蒼軍団ドラゴミリタリー】へと早々に帰還していき

 【緑鬼軍団グリードミリタリー】は地上戦に参加する事となった。

 森人族エルフ達は奪った空海母艦にて地上に総攻撃をかける事となり移動地上である。





−−−−魔王と最悪の魔物−−−−



「邪魔だな〜。

 死んどけ、【闇槍連雨ダークレイン】!」


 私がそう唱えると黒き槍が姿を現し地上の神聖魔法を扱っている者共に向け雨のように降り注いでいく。

 神聖防御結界で防御しつつ【神聖球玉ゴッドボール】にて反撃して来るが当然片手で跳ね飛ばす。

 

 霊聖魔法には暗黒魔法で対抗した方が効果的らしいので実戦しているのだが…結界が重なっているせいであんま減っていない。

 暗黒魔法より上位の虚暗魔法ならばいけるらしいがそれを扱うには虚無エネルギーの操作が必要らしく。

 虚無エネルギーはミスると今の私でも死にかねないらしいので使いたくない。

 アリシアは余裕で行使しているらしいけどね。

 あとで学ぼう。

 それよりも

「どう?結界壊せそう?」


 私はアリシアに問いかける。


「一次的に壊して私とヴァルシアだけ入るのは可能だが全軍は入れんな!」


「空間転移系は?」


「やれるならラリアナに頼んでおるだろ?」


 という訳である。

 開口一番のアリシアの攻撃でも吹き飛ば無かった結界をどうにかしに来たのだが…案の定一筋縄ではいかなかった。

 

「んじゃ、結界は任せて良さそう?私は邪魔な奴等をぶっ殺してるからさぁ。」


「うむ、問題ないぞ!二人程…だな?」


「だね、まだ勇者級が残ってたのには驚いたわ。」


「気をつけるのだぞ!」

「はいよ、魔王様〜。」

「ワタシの事はアリシアと呼ぶのだ!」

 

 私はアリシアの言葉に少し笑いつつ強者狩りに動く事にした。

 








「貴様が魔王か?我が名はデイズ!貴様を打ち倒す【龍刻の龍騎士】だ!」


 そういうなり、いきなり攻撃を仕掛けて来るのは竜種の対となる龍種の黒色龍コクショクリュウに乗る黒く派手な男デイズ。

 龍種は四体のみ存在する竜種の対となる種らしいのだが知性がほぼないらしい。

 ただ存在値が高いだけの龍である。

 可哀想な事に魔物ではないマジのトカゲ程度の知性しかないので人間には割と倒されるらしい。

 見た目はカッコいいんだけどね〜。

 そもそも私はドラゴンライダー系のやつは割と好きである。

 しかし今の私は人間ぶっ殺しマシーンであり解析の結果コイツ等合わせても魔王・勇者級上位程度である。

 確かに強い。

 一般に魔王に区分される者はそれほどの力は持ち合わせていなければならない訳なのだから当然コイツはめっちゃ強い訳だ…人間の中ではね。


 私はコクショクリュウの上に着地し雷系の魔法【磁石接地】にて完全に龍を足場にした。

 

「貴様、この我と一騎打ちでもするつもりか?なんと愚かな!!しかし帝国最強のこの我に向かい正々堂々勝負を仕掛ける精神だけは認めてやろう!

 朽ち果てよ!この龍滅剣の前に!!」


 目の前の奴はそう言って勢いよく振り被る。


 この野郎は私に勝つつもりらしいけど、その階級はあくまで魔王か勇者となる者の最低限の実力の指標である。

 究極能力アルティメットスキルでもあれば私も危機感あったよ?

 でもお前ないじゃんさ?

 その神級武器ゴッズの武器も本来の力出てないし?

 武器が可哀想だ〜。

 あと…遅っそ。



 私はそう思うと振り被られた龍滅剣の柄を持つ手ごと握り潰す。

 うん、脆い。

 流石人の手といったところか…。

 脆すぎる。

 グシャ!という音が後から響き渡る。

 当然音速超えの速度で振り下ろしてはいたがそれは私と戦うにあたっては最低限の速度すら満たしていない。

 遅い。

 めっちゃ遅い。

 フィジカルがなければどんなに良い能力があろうが装備を付けようが技量があろうが意味がない。

 当たんないんだもん。

 というかさぁ当たってもダメージ無いわ。

 考えれば簡単な事で一般人が大木に蹴りを入れた所で斬り倒すには威力足りないじゃん?

 それと同じ。

 フィジカル鍛えろ軟弱な者よ。


「どした?さっきまでの伊勢はどこだ?」


 私がそう問いかけると龍に何か合図を送る。

 すると龍は真っ直ぐ結界に突っ込んでいくと背中を結界に擦り付けるように飛行していく。

 多分私を結界と龍とですり潰そうとしたんだろうね。

 けどフィジカルが無いな。


 私が片手で結界を掴むと龍は急停止した。

 動こうと藻掻くが無意味である。

 私はただの握力で龍の全力飛行を停められる。

 お前と私では文字通り格が違うんだよ。

 球体は掴みづらいがそのハンデありでもお前は私の握力下では動けななるんだから。


「で、でたらめな…。」

「あ、私は魔王じゃないからね?幹部出もない。

 ただの幹部の腹心さ。

 言いたい事はそれだけだし…じゃぁね。」


 私は龍滅剣を潰されても掴み続ける男の腕ごと奪い取り首に一閃の横薙ぎを振る。

 それは龍の咆哮の如く、熱したナイフでバターを切るが如く、特有級防具ユニークアーマーをスパッと男の身体ごと斬った。

 うん、最後まで弱かったな。


 しかしこの龍滅剣やばいわ。

 持ち主が最悪過ぎて全然力出せてなかったっぽいわ。


 権能に"破壊不可"と"絶対切断"と"熱壊斬崩"とかいう厨二病心満載の権能があるわ。

 しかも本人の意思に応じて形変わるっぽいし…。


 えぇ〜。

 ヤベェな。

 カカオンに送りつけよう。

 絶対調子乗るけど、良いや、戦後の模擬戦が楽しくなりそうだし?

  チエさ〜ん。

『マジですか?』

 マジマジ。

 送っちゃって!

『了解しました。』


 という訳で鞘ごと龍滅剣はカカオンの元へ転送されていった。


 さて、龍に関しては私の事を餌認識したらしい。

 とことん馬鹿である。

 格上だっつうの!!

 私はそう思うなり【磁石接地】を強化しそのまま右足を上に上げ、左足を下に下げる。

 すると龍の身体は縦にメリメリと裂けていく。


キョエエエェェエエェェ!!!!!!


 煩いなぁ。

 私はそう思いつつ力を込める。

 すると龍の身体はめっちゃグロい感じで裂け臓物を撒き散らしながら死んだ。

 経験値は…足りないんかい!

 ギリギリ足りなかったわ!!

 うわぁー。

 使えねぇ。

 戦い損である。

 まぁ私の軍団長達が相手ならそこそこ良い勝負だっただろうね。

 あ、でもマザーなら勝てるか…多少時間は掛かりそうだけども。


 そう思いつつ私は次なる強者の元へと飛行して行くのであった。

 カカオやシュン達も居ますが次回に登場する予定ですいよいよあの大鬼オーガも戦闘参戦?!

 神子エネルギーの説明は次回に細かく説明されます。


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