第70話 滅亡へのカウントダウン
遅れてしまい申し訳ありません。
それと何故かいきなり500pv達成しました。
過去最高pvです!ありがとうございます。
爆撃を終えた直後、我々はフェネルフィシア国までの期間の為、魔法加速機を用い時速500km以上の速度でこの場から離脱しようとした。
しかし…
「メドルフ艦長!魔法無効領域です!魔法が!魔法が使えません!!」
「なに!?」
魔法無効領域だと?!その名の通りあらゆる魔法を領域内で使用不可にする最高位魔法だぞ?!
本来100人以上の魔術師が居て始めて行使可能な魔法が何故…。
いや、魔物・魔人は能力面や生物的な強さにおいて人間より優秀なのだ。
恐らく魔法無効領域の術式を知っていた高位の個体がたまたま生き残って使ったのだろう。
…いや、そんな事があるのか?
たまたま生き残って、だと?
一発ならまだしも100発は撃ち込んでいるのだぞ?
奴等の"耐性"を突き破り異次元の火力を叩き込める兵器、しかも再生を妨害し遺伝子情報すら書き変え確実に死滅させる物質までばら撒かれ高圧、低圧環境を繰り返す…。
その状況下で生き残っている生命体など…それこそ支配者階級以外考えられなっ…。
ボチュン!
その音と共に何かが高速で動いたように思えた。
そして
「中将!左側1隻の反応が消えました!」
「同じく左側…今度は2隻です。」
突如として空海母艦が破壊され始めていた。
先程までの魔人達とは明らかに違う。もっと悍ましくもっと残虐な何かがいる。
「メドルフ艦長!周辺の魔素濃度が上昇しています。このままでは魔力暴走、危険域です!」
「それだけじゃない!
高すぎる魔素は人体には有害…このままでは全滅します!!
中将!今すぐ命令をッギャ」
「は?」
何が…起こった?突如目の前の…私に、撤退の指示を仰いでいた、マ、マルコフ、少佐が…マルコフ少佐が、の首が折れている?
艦内にて次次に悲鳴が響き渡る。
「マルコフ少佐!!マルコフ少佐大丈夫かね?!」
私はマルコフ少佐に駆け寄ると回復魔法を扱おうとする。
しかし魔法は発動しない。
「な、何故だ…何故発動しない!」
手の中で冷たくなっていくマルコフ君、私は冷静では居られなかった。
彼は、彼は私の娘の夫なのだから…。
…………………
彼が私の前に現れたのは今から10年前、私はその頃は少佐であった。
彼は常に首席の座に立ち仲間達を助け導く、次世代の英雄の様な存在であった。
娘のメイシルとは3年前から交際していたようで私が結婚の話を聞かされたのは丁度1年前だったか…。
彼の事は知っていたし人望も厚いので勿論歓迎した。
彼はとても素直であった。
「義父さ、メドルフ艦長、コチラの資料なのですが…。」
「あとで目を通して置こう。
それと公共の場では"義父さん"と言うのは控えたまえ。
それ以外では構わないが君の立場にも構わるからな。」
私がそう言うと
「すいませんでした。メドルフ艦長以後気をつけます。」
死ぬな。
もうすぐ君達の子が生まれるのだろう!
娘も喜んでいた、君の帰りを待っている者達が大勢いるんだろう!!
「死ぬな!!マルコフ君!君には娘を頼んだんだ!」
「へぇ〜。マルコフって言うんだ。ソイツ。」
感情の一切がないのかと思う程冷淡な声であった。
黒い髪に赤い瞳の女性が、…いや、明らかに怪物だろう。
大小の人の腕より大きく長い翅と人の腕ともう一つの蟷螂の様な腕の生えた女性が気づかぬ内にそこに居た。
右の瞳には何も映っておらず一切の光が反射していない。
(一体いつからいた?!いや、それよりも−−−−)
目の前の少女から生じている圧倒的なまでの魔素が私の四肢を麻痺させる。
私のLvは1500帝国内でも特にLv、能力の練度が高い"百練将"の一人である。
そんな私ですら四肢が言う事を聞かない程の威圧感…。
間違い無く"S級オーバー"いや、それ以上の存在か…。
「何者だ貴様ッ!」
私が喋ろうとすると即座に口を塞がれた。
「あぁ〜、私が今から聞く事に対して答える以外の行動をした場合、お前ら…死ぬぞ?
あ、言い間違えた。
コロスぞ?」
作り笑いの様な、いや、作り笑いなのだろう。その様に言う怪物。
そして私が頷くと女は私を掴む腕を離した。
そして口を開く
「お前達の国の戦力。戦法。協力関係の国。
どのくらいの数の人間がいるのか要は人口。
強者がどのくらいの数いるのか。
知っている範囲で言え。
言わないとコロスぞ?言ってもコロスけど。」
目の前には圧倒的理不尽がそこにいる。
言わなければ、言わなければ殺される…。しかし…
私はマルコフ君を見る。
そして
「い、言おう。言う。だからマルコフ君を、マルコフ君を」
「助けてくれって?蘇生魔法って私知らんのよね〜。
それにそんなに好きじゃないし、だって命は一つだけ何だもん。
何度もやり直しが効くんだったらそれこそつまらなくない?
まぁ私が言えた事ではないか。
良いよ?今回だけ特別に許可しよう。さっさと言いな、ソレかアレだ資料でも何でも持っていな。」
了承してくれた、のか?いや、今はそんな事はどうでも良い。
部下に命じ資料を持ってこさせる。
その間に私は洗いざらい聞かれた事に答える。
そして資料を彼女に渡すと
「なるほどなるほど。五億人か、。多いな。しかも帝国の方は十五億か…。
ん、了解。
聞きたい事は聞けたし君の周りだけ魔法使用不可領域を解除した
好きにするといい。」
資料を確認すると後ろを向き歩き始めていく。
私はマルコフ君に触れ"神聖魔法"の一つ奇跡の蘇生を行いマルコフ君を蘇生する。
蘇生魔法は時間が経てば経つほどに成功確率が下がるが…。
マルコフ君はゆっくりと起き上がった。
成功した。
「マルコフ君!無事かね?!」
「メ、メドルフ艦長。なんだか夢を観ていたような感覚です。何かあったのですか?」
「そ、それがだな。いや、そんな事は良いとにかくここを離れるぞ。
我々はとんでもない者に手を出したのだ。」
「ふう、全く。呑気なものだね。けど神聖魔法の基礎は覚えられたし収穫はあったね。」
私はマルコフって奴とメドルフ艦長とかいう奴を見下ろしながらその様に言う。
…馬鹿だよね。
私はちゃんと言ったんだから。
言っても言わなくても殺すって、ね?
まぁでも彼等は死んだことすら分かってないし私のせめてもの慈悲だと思うが良い。
「しっかしこの人造種ってのを考えた奴気色悪いな〜。」
資料には色々な事が書かれていたが何でも人造種を用いてフェネルフィシア国で防衛戦をするのが目的らしい。
面白いな。
なら、乗ってやる。
けど数多いな。
今私の保有する軍団の中でも弱い緑鬼軍団の強化様に人間持っていくか?
少なくとも20ぐらいはLv上がるだろ。
小鬼を全員、人鬼・雌人鬼に進化させておきたい。
多分、小鬼だと付いてこれないでしょコレ。
そう考えていると…。
《必要条件を満たしました。魂を千個集めました。
大罪系・特有能力「強欲者」が進化します。
成功しました。特有能力「強欲者」は究極能力【強欲之罪】と成りました。》
ここに来て究極能力が合計三つになった。
しかし条件付きだったのかよ強欲の能力って。
まぁ良いや。
とりあえず、私はメドルフって奴の首を掴み話しかける。
「観てんでしょ?作戦失敗しちゃったね?ご苦労様だわ。暇なのね君等。
さて、宣戦布告は受理した。
万全な準備を行い貴様等の本拠地に殴り込みにいってやろう。
1週間後、それがお前達の命日だ。」
私はそう言うと頭を握り潰した。
視界共有、そんな所だろうね。
それにコイツが蘇生魔法を使う為に私がわざわざ魔法使用不可領域を解いたからその隙に1隻逃げやがったわ。
だるいし追い掛けないけど。
それと転移場所も解析完了しているからね。
オッケー。
そこだな?決戦の地は。
『一点集中日雨にてこの場の全ての人間の四肢を破壊、戦闘不可能となりました。』
よし、とりあえずこの場の奴等は全員戦闘不能にした。
ブチ切れ過ぎて途中まで艦を粉砕しながら殲滅してたんだけど途中からこの艦が欲しかったの思い出せて良かったわ〜。
コレで移動面での心配事が減るからね。
さて、帰ろうっと。
こうして約78隻撃沈、8084名行方不明と言う甚大な被害を人類は受けることとなった。
…………………
「ご無事でしたか!元帥!」
帰って来て早々に駆け寄ってくるギメル達。
…まぁ見た目ゴリゴリに変わった以外は別に普通か。
「うん、心配かけたわ。そっちの被害は?」
「元帥が即座に転移してくださったおかげで全員無事です。」
「良かった。あっそれとコレ、手土産ね?緑鬼軍団の小鬼の進化様に捕まえてきたから。
コレでLv上げて進化してね。」
「了解。元帥はこのあとどうされるのですか?」
「私はしばらく休むわ〜。しんどいし。」
「あ、」
「ん?どした?って、あぁ〜マジか。」
私のすぐ横にアリシアがいた。
「マジかとはなんだ!ってまぁ良い。よく生きて帰って来たな!見た目は変異ったが生きていたようで何よりだ。」
「ご心配おかけしました〜。てかラリアナさんの家の予定地に向かったんじゃなかったっけ?」
「流石に人間との戦闘が始まったなら来るに決まっておろう!
しかもヤバそうな爆発が起きたので慌てて飛んできたのだよ!」
どうやら異禍群が無事だったのはアリシアのおかげらしい。
通りで他の地域は木々が吹き飛ばされているのにここだけ何の被害も無いわけだ。
流石魔王だわ。
そう思っていると
『はいは〜い!アリシア、ヴァイシアちゃん入った入った!』
ラリアナさんからの思念伝達と同時に"空間門"が出現した。
私はアリシアに引っ張られ門をくぐる。
その空間には何も無かった。
目の前にはラリアナさんが立っていること以外は別に何も…。
足が動かないな。
いや、少し動くけどコレって…
「粘糸?」
「フフ、正解ですよ。ヴァイシア。」
目の前にシルヴァお姉ちゃんが笑顔で語りかけて来たが目が笑ってないよ?!
「ぐぇ!」
ドゴン!と私の横腹にナニカがダイレクトアタックを仕掛けて来た。
紫髪…ウネヴァお姉ちゃんである。
「やほ、ヴァイシア〜。」
そして最後に上空にて巨大な羽音をたてながら滞空するお姉ちゃんが居た。
ヴァルアお姉ちゃんである。
三人ともめっちゃ怒っているご様子。
「なんとなく分かりますけど。ラリアナさ〜んコレは一体?」
「いや〜、君が死にかけたもんだからこの三人がめっちゃ怒っていてね?
危うく環境崩壊待ったなしだっから〜この空間内で君が来るまで待って貰っていたのだよ〜。」
「なるほど。てことは私今から死にます?」
「あ、そこは心配ご無用!ワタシの能力でこの空間内の生物の生死は自由に決められるから!
安心してね〜。」
…サラッとヤバいこと言ったな。
まぁ良いや私が悪いしという訳で。
「お姉ちゃん?お手柔らかに…。」
「するとでも?」
「何その冗談〜。面白くないな〜。」
「多少教育が必要なようだな」
こうして地獄が始まった。
おかしいな〜?
私めっちゃ強何だけどな〜?
即死するな〜。
かれこれ二十日は殺されてるけどさぁ…抵抗出来てないよ?
文字通りの秒殺だよ?
何回死んだ?
『約9億回ですね。』
多いな〜?
ちなみに外空間とこの内空間との時間経過は壊れているらしく
内空間での1日は
外空間では1秒も立っていないらしく外では20秒経ったぐらいだと言う。
無効級耐性の痛覚無効が働いてくれているから死ぬ痛みはないけど怖いわ〜。
《熟練度が一定に達しました。希有能力「恐怖大耐性Lv9」が「恐怖無効」になりました。》
恐怖を克服しましたっと。
まぁ身内から殺されまくっているからね。そりゃ恐怖ぐらい感じますよ。
そして"私"の大殺戮も終わりようやくお姉ちゃん達の怒りも収まったようだ。
現にウネヴァお姉ちゃんは私に椅子に座るような感覚で抱き着いているし…。
「いや〜しっかし、人間の兵器が予想以上に強力だったね〜。流石に引くわ〜。」
「ボクなら耐えれるけど、さぁ〜あの規模の物を平気で使ってくるってだいぶだよね〜。」
「ですが妹が無事で何よりです。」
「けど身体はだいぶ…。右目は見えてるか?」
「視えてないけど…感知能力と残ってる左目のおかげで問題ないかな?
前世もこんな感じだったしさ〜。」
私がそう言うと複雑そうな顔をして見てくる。よほど心配させてしまったのだろう。ホントにご心配おかけしました。
けど確かに核はヤバかったわ〜。
チエさんの本気でも私の身体だいぶ捻じ曲げられたからね〜。
あ、別に非難している訳じゃないよ?
後から非難するほど私は落ちぶれていないからね。
それにこの時はチエさんの判断に任せたんだから。おかげでほとんどの機能は生きてるしっさ!
『精進します。』
落ち込まないでって言うのも…無理か…。
私達はラリアナさんの亜空間から抜けた。
お姉ちゃん達は一応ラリアナさんの住む場所の整備の為にそっちに行くようだ。
アリシアは他幹部達の軍を再編成するらしい。
さて、元人間とか…そんなのもうどうでも良いでしょ?何を躊躇ってんのさ…私は…。
アイツ等は私の許容範囲を超えたの…だから絶滅す。
でも和解の道もあったかも…アイツ等は玉砕覚悟で宣戦布告してきてんだぞ?あるわけないだろ。
でも、私はまだ人間…前世でも人扱い、されたことあったっけ?
悩んでいるふりなんて、私には要らない。
私は私だ。
今までもこれからも。
止まらない止まれないそんな生き方をしてきた。
まぁこれからは、もう止まれなくなるだろうけど…私は修羅の道に進むんだろうな〜。
なんて…
「な〜に、一人で黄昏てんの?日向?」
「…カカオンか〜、やほ。」
「僕もいるんだなぁコレがまた。」
「なんだシュンか。」
「なんで残念そう?」
「冗談冗談、んで何しに来た?」
もうだいたい分かってるけどね。核はアンタ達にも関係ある訳だし
「ダチが今世でも被爆したって聞いたもんだから慌ててきたんだわ〜。
身体どんな感じ?」
「見た目で分かるくない?」
「んま、あんま詮索する事でもないか。」
「ソレはそう」
なんだかんだで一番話やすいのはこの二人だわ〜。
「そいえば、私が死んだ後って世界大会どうなった?」
「無論負けました、。中国とアメリカが強いんだわコレが」
「ロシアもヤバかったぞ?」
「やっぱその辺かぁ〜。
流石は核戦争の主力国だね。」
「日本人的には意地でも勝ちたかったんだけどねぇ〜。よくもやったな〜って、。はぁダッル、。」
まぁ戦争直後だったのに世界大会よく開いたなとは思うけどね。
戦争からまだ15年ぐらいしか経ってなかった訳だし。
「僕に関しては彼女ともうすぐ結婚だったんだけど?そしたらいきなりこの世界に転移よ。
ふざけてるわ〜。」
あるぇ?結婚可能年齢って確か20歳じゃなかったっけ?
私が死んだの17ぞ?アレ?同い年だよな?
「ちょっと待った。シュン今何歳?」
「え?21?」
「拳で?」
「100年以上も前のネタだぞソレ。」
ん?と言うことは?私が死んで4年経っている?
「ちなみに俺も21。」
「マジか」
あるぇ?
時間軸がおかしいぞ?
どうなってんの?
『転移または転生は、時間軸もしくは世界の指定がありませんからね』
つまり?
『100年後でも1000年前でも時間軸の指定が無いので戦国武将だろうが未来人だろうがこの世界にいる可能性があります。』
なるほど、分からん。
『でしょうね。まぁそう言うもんだと思ってください。』
うむ。
まぁそう言う世界なんだろうね。ソレ以外は知らん。
ソレに今は人間との戦争でそれどころではないのである。
「んじゃ、私はもう行くわ!君達は私達の勝利を願っていると良っ。」
「残念でした〜。俺達はそんなに友を見捨てる程腐っておりませ〜ん。」
「今回ばかりは僕も同感。背負うにしても背負う物が多すぎじゃん?」
…マジで言ってんの??それはお前達は明らかに背負ったらダメな奴じゃね?
「流石についてくんなよ?」
「ふりか?」
「違うわ!」
「ま、何を言っても聞かないのは僕等"おふざけ親衛隊"の特性…じゃね?」
笑顔で…ハァ、"おふざけ親衛隊"ねぇ。
私も散々わがまま言った訳だし?
仕方ないか。
「んじゃ、ついてきな!久方ぶりの共闘といこう!」
「了解〜。」
「へいへーい。」
…そして1時間後………………
ラリアナさんの亜空間内。
「それじぁ始めようか!魔王軍の会議を…ね?」
魔王アリシアの最高戦力が一堂に集結した。
人類殲滅戦まで残り6日と13時間である。
次回で戦力調整を終えて72話でいよいよ本格的な戦闘を始めます。




