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底辺虫系JKの異世界冒険譚  作者: 怠惰な脳筋
人魔大戦本戦
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第69話 目覚めるは最悪の魔物

 少し主人公の過去が出てきますが人によっては傷付く人もいるかもしれませんのでご注意ください。

 瞬きの内に竜長軍団ドラゴミリタリー人蟲軍団インセクタントミリタリー緑鬼軍団グリードミリタリー異禍群イカムラ:軍用エリアに全員纏めて転移していた。

 確かMPが持っていかれた事は覚えている…がそんな事は次の瞬間にはどうでもよくなった。

 

 人類最悪の兵器…魔核弾頭兵器の閃光によって。


 異禍群イカムラと投下地点はおよそ100kmは離れている。

 それでも爆発により生じた閃光は眩い光となってヴァイシアの転移にて逃げ延びた全員の目に焼き付いた。


 更に爆発により生じたクレーターと地に響く激震は周辺生命を恐怖のどん底に叩き落とした。

 絶望的なエネルギーを持つ人類の汚点が暴威を撒き散らし続け破壊の限りを尽くしているのである。

 一撃でその威力の兵器を何発も何発も投下していく。手加減など無い。

 もとよりするつもり等ないのである。

 

 兵器より生じる熱線により木々は瞬焼し炭すら残らず生じる衝撃波は生焼けの木々を薙ぎ払い吹き飛ばす。

 軽く50km以内の魔物はこの爆撃により死滅するだろう。

 50km以上離れていたとてB級以下の魔物であれば致命傷は避けられない。

 そんな破滅の衝撃波を異禍群が襲うも間一髪の所でアリシアが登場し何重の破壊をもたらす衝撃波を素手ではじき飛ばした。

「ヴァイシアは何処なのだ!」

「魔王様?!元帥は恐らくあの爆発の中心です!我等を救う為犠牲に…。」

「…ヴァイシア、まだ一緒に遊んでないぞ、。」


「止まれと申しているのですが聞こえていませんか?ヴァイア?」

「お母様が!」

「チッ!!だるいんですけど?」


 そう言いながらマザーはヴァイアを片腕で拘束していた。

 誰もが感じていた。

 いくら最恐種の魔蟲族インセクタントの支配者の四体の一人とはいえど…生存は絶望的であった。




…………………………


 

核兵器ソレは作ったらダメだろうが!!

私はそう思いつつ爆発に巻き込まれた。



希有能力エクストラスキル「多重結界Lv10」が破られます。衝撃に備えてください。』


 了解!

だいたい何秒で破られんの!


『残り3秒です。』


よし、逃げんの間に合わねぇわ。

何ならこの"核"無効級の耐性すら貫通するようで身体性能ステータスゴリ押しで耐えきるしかない最悪である。


魔蟲族インセクタントの弱点属性たる火炎系の攻撃が来ます。

 耐えるのでは無く逃げる事を推奨。』


 3秒でどう逃げろと?!

 この爆撃の雨の中!!

 てかやっぱり虫って火苦手なんだね!!


となると…。

 特有能力ユニークスキル「暴体王」と希有能力エクストラスキル「激怒Lv10」全力発動!!

 爆撃耐えつつ逃げるっきゃねぇ!!

 

 しかし判断が少し遅かったかな。

 私の"多重結界"は破られる。更に耐性大貫通の効果を内蔵していたようで思っていたより早く私の耐性は効果を失った。

 なんで兵器に能力スキル由来の劇物効果が付与されてんのか知らないけど今はいいや。

 とりあえず逃げねば!



 しかし結論から言うと私は逃げられなかった。

 翅は薄いし耐久力が他の部位に比べても無いのであっさりと焼失。

 地上に落ちつつも着地し走り出そうとするも脚の腱が焼けた事でイカれたようで上手く走れなくなっていた。

 再生阻害効果まであるようでユニーク級の再生能力を誇る「暴体王」でもゴリ押され再生出来ない。

 完全に詰みである。

 逃げるのがダメなら受け切るしかないので本気で耐えようとするのだが人間カス共の情け容赦がまるで無く私はどんどんHPが削られていた。

 



 更に恐ろしいのは久しぶりに私が本気で痛みを感じ始めた事である。

 無効級耐性たる"痛覚無効"が一次的に機能停止に追い込まれたようで久しぶり過ぎてクソ痛ぇ!

 全身フルで火傷状態だからな!!

 そりゃ痛いのよ!

 しかも超高温の破片とかが爆速で飛んできて刺さるから散弾銃に撃たれているような感覚であクソ!

 カブトムシ戦の比にならないレベルの激痛である。

  


 しかしソレよりもヤバいのは光線と化し半径20km以内を蹂躙する"再生阻害"と"遺伝子の書き変え効果"の物質である。


 再生阻害までなら馬鹿みたいな量のHPでゴリ押せるのだが"遺伝子書き換え"はそうはいかない。

 チエさんが現在もてる全ての演算能力を行使し抵抗レジストしているがそれでも私の肉体は耐えてくれない。

 精神生命体スピリチュアルクリーチャーならば問題無かっただろうが私は仲間に存在するだけで精神生命体スピリチュアルクリーチャーを消し去るブランクがいる為進化出来なかった。

 まさかここで支障が出るとは…。

 しかも範囲が広いから効果範囲外まで移動することも出来ないし…。


『書き変えにより両目が失明および、神経系の損傷、脳機能にも支障が出る可能性があり抵抗レジストが追いつきません。何とか全てに抵抗レジストして…』


 それで間に合う?

 

『…ッ。』


 やっぱりねぇ。

 遺伝子レベルの損傷でしょ?チエさんが報告した以上に抵抗レジストすべき場所が多いんだろう。

 良いよ。

 チエさんが出来る範囲で抵抗レジストしても、私なら対応出来るし

 

 『ですが全てに対処しなければ間違い無く生活に支障が…。』

 

 アレ?もしかして私が多少の障害を負って何も出来なくなるとか思われてんの?

 心外だわ〜、よし…少し前世の話をしよう。

 要は武勇伝みたいなもんさ、適当に聞き流しな。

 私が7歳の頃に感じていた地獄ってやつだ。




………………………




2136年 東日本地下第4都市:孤児養育施設



「あの子本当に愛想ないわよねぇ。」


「いくら日本本土米中露戦に巻き込まれてお母さんとお父さんが死んじゃったからって…ほんとッ面倒をみてあげてるコッチの身にもなってほしいわよねぇ。」


「辛いのはみんな一緒なのに…。

あの子はホントにダメね。」


 …聞こえてる。

 大人の人達が私の事を悪く言っているのが…。

 でも、何も感じない。いつものことだし。それに本人にはっきり言うんじゃ無くて聞こえる声で悪口を言うアイツ等が嫌いだ。

 



「やーいやーい、昆虫女!」

「やめなよ可哀想だよ〜。」

「だってコイツ何言っても反応しないじゃ〜ん。」

「そうだけど〜。」


 反応したらしたでコイツ等はもっと調子に乗るし私が殴れば泣く。

 そして私のせいにして私が怒られる。

 だから反応なんてする気がない。

 しなくても良い。

 …お腹、空いたな。




 食料配布店に行く。

 あそこには働いたと言う証明書が無いと入れないけどもう働いた。

 だから入れる。

 2日振りのご飯だ。


ドン


「おいそこのガキ!どこ見て歩いてやがる!」


 大っきいおじさんにぶつかった。

 取り巻きみたいな細身のヤツもいる。


「おい、聞いてんのか?片目のガキんちょ。」

「ごめんなさい。」

「感情の無ぇ謝罪だな!!謝る気あんのか?あぁ!」

「チビ助、謝罪するなら誠意ってものが必要だよな?」


 …仕方ない。私の働いた証明書を差し出すと直ぐ様奪い取り

「最初からそうしてれば良いんだよ。」


 そう言って食料配布店に向かって行った。


「お腹、空いたなぁ。」


 私がまともに食べられるのは1週間に1回か2回だけ…あとはそこら辺のゴミ箱を漁って食べ物を探しつつ働く日々だった。

 

 私自身は被爆していなかったがお母さんが被爆していたらしく私にも影響があった。

 右目がまともに視えてないのだ。

 おかげでしょっちゅう物にぶつかっては馬鹿にされていた日々だった。

 こんな日々が終わったのはその6年後だったし私はそれまでの期間はホントに地獄だった。

 最も私はコレが地獄だとは思って居なかったしここから良い方にも悪い方にも人生が変動するとは思って居なかった。

 



………………………




 

 

 まっこんな感じ?つまりどんな地獄だろうが肉体に支障が出ようが私には何の影響もないね!

 それに私は腹に銃を撃たれて1回死にかけてッから!

 肉体に支障だと?何の問題もないわ!


『ですがそれではマスターの前世となんら変わりません。それに私のせいで…』


 は?

 別に良いよ?

 片目だろうがなんだろうが持ってけ持ってけ。

 チエさんの考える最善策で私の事を助けてよ、頼んだ相棒。


『…すいません。

 右目を失明させる変わりに左目を生かします。』


 了解


『内臓:分解肝臓への遺伝子書き変えの抵抗レジストを停止しました。』


 はいよ


『生来の生殖機能を失いました。

第3第4の腕の収納が出来なくなりました。

二対の翅の収納が出来なくなりました。』


 なんともないわ。


物質生命体マテリアルクリーチャーから情報物質生命体デジマテリアルクリーチャーへの変質を行います。

 …成功しました。

 遺伝子情報の書き変えへの完全なる抵抗レジストに成功しました。

 書き変えられた肉体は元には戻りません。』


 …どうやら半精神生命体ハーフスピリチュアルクリーチャーと同じ様なものであるが私のあらゆる情報、例えば身体性能ステータスや所有している能力スキル、経験値、熟練度を情報因子として"魂の回廊"が繋がっている者、つまりお姉ちゃん達に送り込む事が出来るらしい。

 送り込まれた情報から再度転生も可能らしく私は実質お姉ちゃん達が生き残っていれば不死身となったようだ。



 爆撃がようやく終わった。

 残り100万までHPが削られたけど…何とか耐えたな。

 まぁとりあえず片目が使えなくなっただけで戦闘には何の支障も無い。

 再生次第に1隻残らず撃墜してやる。

 けど…また右目か。

 そっか…そっか…そうか。


希有能力エクストラスキル「激怒Lv10」が条件を満たしました。今代の大罪系・特有能力ユニークスキル「激怒者」に進化しました。》


 なんか…激怒が名ユニーク級になったんだけど?

 …あ、そっか私けっこう今ムカついてんのか…。

 そりゃそうか…外国人共の戦争の主な戦場となった日本、それも被爆国にまたしても落とした奴等と同じ事をしたんだから。

 私の人生返せよ…。

 …私のせいにされても良いから殴れば良かった。

 私の悪口を言う奴に言い返しておけば良かった。

 あの時にナイフさえあればあの大男の腱ぐらいなら切れたんじゃないか。

 

 そもそも核さえ落ちなければ、戦争さえなければ私は…周りの子達と、同じに成れたのかな?

 何度も思ってた。

 何度も思い出しては壁を殴った。

 何度も何度も何度も…。


 産まれてきた事すら呪っていたっけ…。

 転生してからはそんな事思い出す事なんてなかったんだけどなぁ。

 

 ダメだ〜。1回思い出したらしんどいわ〜。

 マジでストレス。

 このストレスを解消するには…。


特有能力ユニークスキル「暴体王」並びに大罪系・特有能力ユニークスキル「激怒者」さらに多数の所有能力を統合します。

 成功しました。

 究極能力アルティメットスキル『荒怒之神』を獲得しました。』


 私の暴体王は激怒者と融合して"神"となったようだね。

 確認する余裕はないけどとにかく再生阻害を受けていても瞬きの間に肉体が再生しきった事をみるに性能向上が半端じゃないんだろう。


 荒く怒る神…ねぇ。

 厨二病か?

 けど大罪系に該当する究極能力アルティメットスキルらしいから…性能は折り紙付きだ。

 試しに艦隊の人間を一人残らず消す。

 

 チエさ〜ん。

魔法使用不可領域アンチマジックエリアを広域発動します。

敵の魔法使用が不可能となりました。

尚コチラは問題なく使用可能です。』


 了解。

 さて…とりあえず殺すか。



 こうして最悪にして一方的な大蹂躙を空海母艦隊は受けることとなる。

 そして人類により開戦した人魔大戦は人類という1種族を滅ぼすまで止まらない厄災となるのだった。

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