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底辺虫系JKの異世界冒険譚  作者: 怠惰な脳筋
人魔大戦 フェルネツィア戦
54/86

第53話 百鬼夜行③

 先に申し上げますが、加護勇者の戦闘はダメージが通らないので書く気力が出ませんでした。

 どうやってぶっ殺すか考え中ですのでもう少しだけ生きていてもらいます。

________________________



(なるほど。コレが先祖と鬼の魔王で鬼の魔王が扱っていたという"剣"か…。

僕達の扱う"剣"は鎧越しでもダメージを入れる構造だがこの鬼族きぞく達が扱う"剣"は初撃で斬殺する為の物…。

〈初見の加護〉と〈予見の加護〉、〈回避の加護〉がなかったら危なかったね。)

 

 そう思いつつグロウスは英雄長剣えいゆうソードを酒呑童子の脇腹めがけて振り上げる。も最小限の動きのみで躱される。

 流石は魔族と言ったところか。魔物とは違い格段に高い技術を持ち合わせているせいか攻撃が尽く回避されてしまう。

 あとは僕の加護の効力もだいたい知られているというものが大きいかな?

 勝機があるとすれば、ここ千年で増えた合計100の加護と自分の技術のみか。


 酒呑童子vsグロウスの戦いは、グロウスの優勢で進んでいた。

 単純な存在値で約1000万程負けているにも関わらず攻撃の一切が通用していないのだ。


 その理由が〈初見の加護〉である。

 そもそもの"加護"というもの自体が、MPやSPの消費を必要としておらずその特性を"常時発動"し続けることが出来るのである。

 そしてグロウスの持つ〈初見の加護〉とは、"80代目の加護の勇者"が精製した加護である。

 その効果は、"初見の攻撃"を受けてもダメージが通らないというものである。

 更に"初見の攻撃"の判定が広く、例え切り込みの角度が1°ズレていると"初見の攻撃"という判定となる。

 一応ノックバックや吹き飛ばしは効くもののHPは一切減ることがないというクソチート性能の加護である。

 

 (クソが!!加護の効力のせいで一切ダメージが通らんではないか!!)

 そう思いつつ酒呑童子は自身の持つ特有級ユニークの武器"炎魔刀"にて先程と同じ"位置"角度"力加減"で右頬を斬りつける。

 首を瞬時に傾け躱されるも頬を斬り裂く事は出来たようだ。

 刃から伝わった感触と長年の感覚からして口内まで貫通して斬り裂けたと判断した。

 まともにダメージが入ったのはこの戦いでは始めてである。

 

 酒呑童子は千年ぶりの焦りを感じ始めていた。

 数万年規模の生涯の中でも特に生命の危機を感じたあのクソ"蜂"との戦闘と新たに台頭した魔王との謁見程には自身は焦りを感じている。

 元とはいえ、仮にも"魔王・勇者級"以上の実力だった妾を格下の蟲にここまで落とされたのだ。

 

 対敵する勇者との存在値は1000万の差があり単純な力勝負では劣勢であり数多の加護を保有しているせいで全くダメージが通らない。

 更に極めつけは、コイツ自体の戦闘技術が異様に高いのだ。

 特有級ユニーク武器のダメージは感化できないのと振り下ろしからの振り上げの速度やダメージが通らないにも関わらず的確に妾の攻撃を防ぎおる。

 一応妾にも特有能力ユニークスキル「陽炎王」があるものの使い始めれば"初見"判定つまりダメージが通らん。

 周りの雑魚については配下達が徐々に倒しているので横槍はないが…。

 それ以前に決定打が存在しないのだ。

 

 グロウス

「ふぅ。なかなかやりますね!

的確に僕の攻撃を弾き即座に反撃してくる。

加護が無かったら何度殺されていたことか。

正直に言えば甘く見ていたようです。」


 グロウスが右頬を擦りながらそう酒呑童子に向けて言うが、酒呑童子の癇に障ったようだ。

 あぁ゙?この野郎ガキ煽ってきたぞ?マジでぶっ殺したいのだが?臓物ぶち撒けてやろうかこの野郎。

 まぁ実際ダメージが一切通らない訳でほぼ詰みの状態なのだが…。

 そもそも"初見"の範囲が広すぎるわ!同じ位置に同じ角度で同じ力加減で攻撃しなければダメージが通らないとか狂っておるのか?!

 最悪も最悪の場合は魔王アリシア様を呼ばざるを得ないな。などと考えていると…。

 ??なんじゃ?アレ。


 


 戦場、先刻の悪路王の"黒炎爆"にて死亡した大筋肉猿トロルコングに数匹の魔物が群がっていた。

 外見はカマキリのようだが頭の高さは1.5m程、腹から頭までなら2.5m程の大きさを誇る魔物である。

 悪路王

(おん?なんだあの魔物…下位の存在がこんな上位存在の大量にいる戦場にわざわざ飯の為だけに来るか?

そもそも存在値が1万にすら達していない魔物は、本能的に近寄りすらしねぇのに。)


 茨木童子

(あの魔物…いつからいた?)


 ギチュ、ギチュ、ギチュ、ギチュ、ギチュ、ギチュ、ギチュ、ギチュ


 大筋肉猿トロルコングの死骸から肉が剥ぎ取られている。

 本当にただ食事に来ただけだろうか?

 そもそもあのような形状の魔物など存在している筈がないのだ。

 いや、虫系等の魔物?あの"蜂"も虫系等である。

 まさか?いやそんな筈はない。

 メルシアが"結界"の強化に向かった筈だ。ムカつく者だが失敗など到底する筈がない。

 横を見ると勇者もその魔物を見て止まっていた。

 

 そしてそれを見ていた一人の上盾兵士グレートタンクが問題無用で魔物に攻撃を加えようとするも


ガキンっ!!


 鎌で防がれる。更に一匹が防ぐと同時に更に大きい個体が両肩を鎌で掴む。

 ギシギシという唸りと共に背中に噛み付くも鎧のせいで顎が通らない。

 そこで今度は頭に喰らいつくと鎧を器用に外し頭を捕食し始めた。


 キチィチチチチチチチチチィー!!

 

 という鳴き声と共に周りの人間達を捕まえ頭や首を狙っての攻撃を行い始める。

 それも鎧を外して攻撃するという"戦法"をあの一瞬で身に着けたのだ。

 恐るべき学習能力を持っているようだ。

 そう思いつつ勇者に向き直ると勇者はあの魔物に喰われていく兵士達を助けようとしたのだろう。

 そちらの方に全力疾走し始めた。

 妾は、直ぐに進路を妨害する。


「行かせるとでも?小僧!!」

グロウス

「どけ!!僕は目に見える範囲の人はなるべく救うと母に約束したのだ!!」

「知らんわ!そんな事!!」 


 そこから 勇者と妾の戦闘は激化するハズだった…。


メルシアから不意に長距離での思念伝達が飛んできたのだ。

(酒呑童子!そっちに魔蟲族インセクトの新種が居ない?!居たら直ぐに逃げて!!)


魔蟲族インセクトの新種?それに逃げろとはどういうことじゃ!妾に逃げの選択はないわ!!というか結界そっちはどうなのか!!)


メルシア

(それが私達が到着するより前に結界が破られていた。

魔蟲族インセクトが出て来ている。

現状確認したのがカブトムシ・クワガタ型と蜘蛛型、鉢型、そしてカマキリ型の4種類!

 あとどういう訳かこの4種類は互いに情報共有をしている。どれか1種でもいるなら他の種がよって来るから逃げろ!)


 カマキリ型?カマキリ型、カマキリ型、どう見てもアレで間違いないな。

 更に蜂型以外は知らんぞ?

 というか何だそれは…。

 結界が破られただと?

 と言うことはあの"蜂"も出て来ているのか?人間で手一杯なのだぞ!!ふざけるなよ!!

 その時だった…


ドゴォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!


 後ろの小山が極太の魔力砲で消失し地面が大きく揺れ動く

 大量の土煙が戦場になだれ込むと同時に


カンカンカカン、カンカンカカン


という音が辺り一帯に響き渡る。

 そしてカマキリ型の魔物がその音に反応し

キチィチチチチチチチチチー!!

 と鳴き声を発する。

 

 先程の鳴き声は"アレ"を呼ぶ為のものだったのだろう。

 土煙から12対の赤い複眼がコチラを覗いている。

デカい…。小山そのものが生物として存在しているかの様な怪獣族タイタンとも疑いたくなるような圧倒的な巨体である。

 

 グガァ゙ギギギギギギギギギギギギギ!!!!


 という絶大な威嚇声で辺り一帯の土煙が吹き飛ばされる。

 ただの鳴き声でコレか…。とんだ化物が世に解き放たれたようだな。

 糸魔蟲族インセクト 女王蜘蛛クイーンスパイダー存在値8000万 魔王・勇者階級







………………………………………………………………

登場した斬魔蟲族インセクトのカマキリ型の説明


劣幼蟷螂レッサースモールマンティス〘Lv1〙存在値57

ステータス

HP:80/80

MP:35/35

SP:90/90

満腹度:100/100

平均攻撃能力:45

平均防御能力:25

平均速度能力:40

平均免疫能力:50

平均魔法抵抗:45

取得済みスキル

種族能力「斬撃強化Lv1」「複眼Lv1」

希有能力エクストラスキル「鑑定」

普通能力コモンスキル「気配感知Lv1」「危機感知Lv1」「飛行補助Lv1」

「大顎Lv1」

「HP自動回復Lv1」「食回復Lv1」

「連携Lv1」

「貪欲Lv1」

スキルポイント 無し


 頭の高さが1m、腹先から頭までが2mの大きさのカマキリ型の斬魔蟲族インセクトの下位種。

 E級の魔物に分類されるものの五匹程の群れでの戦闘を行う為、群れ全体ならばD級中位程の戦闘能力を保有している。

 また支配者階級が大罪系能力を保有しているためその劣化能力を産まれた瞬間から保有している。

 転生直後の主人公より存在値が20高いが実際に転生直後の主人公とコイツ等が戦えばコイツ等が圧勝する。


幼体蟷螂レッサーマンティス〘Lv1〙存在値137

ステータス

HP:200/200

MP:45/45

SP:360/360

満腹度:250/250

平均攻撃能力:115

平均防御能力:45

平均速度能力:80

平均免疫能力:80

平均魔法抵抗:140

取得済みスキル

種族能力「斬撃強化Lv5」「複眼Lv5」

希有能力エクストラスキル「鑑定」

普通能力コモンスキル「気配感知Lv5」「危機感知Lv5」「魔力感知Lv1」「空間感知Lv1」

「飛行補助Lv5」「強化Lv1」「魔抵Lv1」

「大顎Lv5」

「記憶Lv1」「思考Lv1」

「HP自動回復Lv2」「食回復Lv1」

「連携Lv1」

「貪欲Lv1」

スキルポイント 無し



 頭の高さが1.5m、腹先から頭まで2.5mの大きさで、劣幼蟷螂レッサースモールマンティスが一段階進化した斬魔蟲族インセクトの下位種。

 単独でD級の実力を誇り劣幼蟷螂レッサースモールマンティスに指示を飛ばすなどの司令塔の役割も果たすリーダーポジションの個体。

 人間の3歳児程度の知性を有している。

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