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呪い163-押し問答

しかし、代はナイフを引くことが出来ないと分かるともう片方の手を握り


「ウラあ!」

「うがあ!」


目の部分を思いっきり殴る。


「止めなさい! ベルジャの為にどこまで酷い事をするのですか!」

「酷くはないだろ? 俺のベルジャだぜ? それをこんなガキに渡さなきゃダメなんだ? 譲る必要性を感じない……」

「この子は貴方よりもやつれています! きっと弟や妹も同じように全然食べれていないんでしょう! そんな苦しんでいる子を助けようとは思えないのですか!」

「法律でもあるのか?」

「はい?」

「だからさあ? 法律で規定でもされてんのか? 恵まれていない子に対して食べ物を融通するような法律があれば仕方ないだろう……だけどそんなのが無いのにどうして俺はコイツに揚げなきゃダメなんだ? いやそんな法律があるならば店の食べ物は無造作にドンドンと取られているはずだ……人の物を取ってもいいのに店の物を取ってはいけないってことは無いだろ」


その言葉にたじろぐがシスターは


「今は貴方の話をしているんです!」


と言い放つ。

その言葉に代は


「あああ! 呆れた呆れた! そうやって自分の都合が悪くなった途端俺に話していると言って誤魔化そうとしている……俺に話しているんじゃなくて俺を悪者にして自身の正義心を満たしてるんだろ? 君の場合は信仰心か? そうやって自分が良い事をしている姿に酔いしれているんじゃないのか? そんなお前のオナニーに俺を巻き込むなよ……大人げない」


そう言って代は少年の掴んでいる手を思いっきり握り締めた。


「いたイタイイタイ!」

「止めなさいよ!」

「痛がってるじゃねえか!」

「良いだろ! ベルジャぐらい!」

「盗まれた方が悪いんじゃねえか」


他の者は他人ごとであることを良い事にを言って浸っていた。


「じゃあお前等がやればいいだろ?」

「だからお前の話だろうが!」

「人になすり付けてんじゃねえ!」


代はその言葉を聞いて理解した。


「つまり俺がこいつにベルジャを渡さないといけない法律は制定されていないみたいだな」

「法律なんて関係ありません! これは倫理の問題です!」

「倫理ねえ……実は俺の妹が栄養失調なんだ……だからこれは持って帰る……皆苦労してるんだよ……」

「嘘を言わないで! そんな証拠が何処にあるんですか!」

「こいつが貧乏って証拠もないだろ? やつれているだけで食事をただ我慢してやつれたふりをしているだけかもしれないじゃねえか……だからこれは俺のベルジャだよ……例え俺が貧乏じゃない証拠がなくとも俺が法律を守っている……ならば間違ってなだろ? 倫理何て関係なく」


すると騎士がやって来た。


「おい! 何をしている!」


若い金髪の青年だ。


「騎士様! この者が子供を傷付けるのです!」

「え? だって俺のベルジャをひったくったもん……」

「それを君が購入した証拠は?」

「おじさん……あのベルジャは俺のだよね?」


そして、果物屋のオジサンに密かに金を握らせた。


「ああ、その通りだ……俺はそいつに売った」


言質を取っている間に逃げようとする少年を代は走って捕まえる。


「放せええ!」

「俺は結構足早いんだよ……いつものことを考えて鍛えているからな」


そう言って少年を放そうとしない。

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