呪い157-証拠なし
警察が捜査を進め、教祖の正体を調べるための証拠は出て来た。
そして、一人の男が捜査線上に浮かびあがり、捕まった。
「俺じゃない! 俺は前に辞めさせられて! 酷い怪我で!」
「はいはい、それはまた詳しくねえ」
「離せええええ!」
結局否定否定ばかりの自供ではあったが、さすがに薬物の証拠を付きつければそれは認めるほかなかった。
その他にも
「あの首飾りは! あれは大切な物で!」
と何度も何度も訴えていたが、首飾りは見つからなかった。
精義の証言だと
「教祖が持っていたはずだが?」
と言っていたが、結局教祖はすでに持っていなかった。
その後
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「はあ……結局出来なかった……何? これも呪い?」
「どれもこれも呪いのせいにするな……ただお前が運悪いだけだろ?」
鬼女は呆れながら車を部下に運転させる。
「あの男が居なかったら出来た……きっとそうだ」
しかし、結局卒業は出来なかった。
「あの春郎は出来たのに俺は出来ないって……不公平だねエ」
「あれは考えなしの奴だからあまりマネをするなよ」
「いや俺の場合は大丈夫だろ……年収600万だし、契約を上乗せする代わりに税金も免除……消費税は取られるがそれ以外は完全に免除だからかなり楽になった」
鬼女は
「まあ取り敢えずお前の証拠だけは全部回収した、後は元教祖だけの証拠だけだ……」
そして、代はハアっと溜息を吐くと
「あ、そうだ……この首飾りどうしよう……」
すると鬼女はキョトンとしながら
「それは?」
「教祖の首飾りだ……何か信者を迎える時に掛けた」
それを聞いて鬼女は
「フーン……どうする?」
「上げる……今の俺には必要ない」
「分かった……じゃあもしそういう時が来たら渡す」
「了解」
そう言って代は首飾りは鬼女が預かった。
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代を送り届けた後
「よくやった……喜以子先輩」
「ええ……さすがね……拳銃でも死なない……正当防衛も適用……代君は凄いね……」
「あの子あんたの事分ってたのかなあ? 分かってないだろうなあ」
「あの子はまだ中学生だよ……鬼女ちゃん……それでもまた必要な時は来るだろうから」
「そうだね」
そう言って二人は別れた。




