↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/67

ドキッ!龍斗の部屋でお泊まり会!

 「……お~ま~え~ら~な~」

 

 あのちょっとした騒動から数時間、日はすっかりと沈み、空には無数の星が広がっている……

 

 ……というのにこいつらは全くもって帰ろうとしない。

 

 「そろそろ帰れや!」

 

 「「「断る。」」」

 

 「なんでだ!」

 

 「あ、あの…迷惑なら…」

 

 「いや、別に迷惑ではないんだが」

 

 悠斗、一也、准、そして雪ちゃん。この四人は何故か一向に帰ろうとする気がない。

 

 ……いや正確に言えば雪ちゃんだけはまともなんだが……申し訳なさそうに言われると強くは言えない

 

 「……と、とにかくだな。速く帰らないと親に怒られるぞ!」

 

 「残念だな!俺と雪は知っての通り両親が海外に出張中だ!」

 

 「俺も親には携帯で許可取ったぜ」

 

 「一也と同じく」

 

 ぐぬぬ……悠斗と雪ちゃんは知ってたけど……一也と准の許可ってなんだよ……

 

 「俺等四人は今日はこの家で泊まることが決定してんだよ」

 

 は?悠斗のやつ何言ってるんだ?泊まるって言ったよな?……はああああああああああ!?

 

 「……は?泊まるって……は?いや無理だろ。うちの親に許可取らないと」

 

 「そう言うと思って、既にお前の両親には連絡済みだ。二人とも快く了承してくれたぞ」

 

 「あの後ごそごそやってると思ったらその時に根回ししてただとぉ!」

 

 ……待てよ。何でこいつはこういうことは無駄に手早いんだよ……。

 

 「ハハッ、だからもう諦めて俺等を受け入れろと言う話なのだよ」

 

 「……しゃあねぇ。もう諦めるさ。開き直ってやるさ!さあゲームの続きだ!今日は夜中まで遊び通しだぜヒャッハー!」

 

 俺はもう完全に吹っ切れて近所のことなぞ知らねーとばかりにみんなで一緒に騒ぎ出したのだった

 

 

 

 

 

 「………………はぁ」

 

 「いやいやそんな落ち込まなくていいって。二人ともお前のことが大切だからあそこまで怒ってたんだぜ?」

 

 「そ、そうですよ!兄さんの言うとおりです!」

 

 あの後暫くすると、父さんと母さんが二人とも帰ってきて全員で夕食を食べた。

 

 ちなみに料理とかは俺も手伝ったりしたわけだ。

 

 で、夕食の後に悠斗が話を切り出して、なんでこんなことをしたのか~と散々怒られた。

 

 怒られるというのは本来は嫌なことの筈なのだが、不思議と嫌だとは微塵も思わなかった。

 

 それ以上に俺のことを本気で心配してくれる人はこんなに沢山いるんだな~と実感できて嬉しかった。

 

 ……まぁでも、やっぱり怒られると気が滅入るわけで……ついでに心配かけてしまったことへの罪悪感で今の俺の精神状態は底辺なわけだ

 

 「うん、まあでも自業自得だよな」

 

 一也がそう言ってきた。普段なら文句の一つでも出るところだが……実際完全に自業自得だから言い訳のしようもない

 

 「一也はバカなの?何で落ち込んでる人にダメージを与えるような真似するの?」

 

 准がフォローらしいことをしてくれたが、相変わらずの物言いである。……喧嘩になりそうだし止めとくか

 

 「いや、別に気にしてないから……喧嘩されると余計に気が滅入るから出来れば今は抑えてくれると助かる」

 

 「「……悪い」」

 

 「……まぁそういうわけだからな、准は今日だけでも一也に対する毒をできる限り封じておけよ。いつもお前から口喧嘩が勃発するんだから」

 

 悠斗が准に向かって、そう注意をする。

 

 「……了解」

 

 それに従って准はできる限り口を閉じることにしたようだ。

 

 「おけおけ、で、話は変わるが……風呂とかどうするよ?」

 

 ……ここは一応俺の家なのに何故か悠斗が仕切ってるような気がする。……気にしても仕方ないと思うけど

 

 「あ~そうだな、……やっぱりこの中で唯一の女の子である雪ちゃんを優先しようぜ」

 

 「そ、そんな……お気遣いなく……。私は最後でもいいですので……」

 

 「いやいやそんなわけにもいかないべ。見知らぬ男共のエキスが入ったお湯の中に美少女は入れられないなぁ」

 

 俺はそんな風に一也の意見に便乗する。……別に女の子が入った後のお湯に入りたいなんで思ってないんだからね!

 

 「ひ、人の家で一番風呂なんて恐れ多いです……」

 

 「あ~何だそんなこと?……なら悠斗に最初に入って貰ってその後に入りなよ」

 

 「……何故俺の順番が勝手に決められているのだろうか」

 

 「そうですよ、やっぱりここはこの家の住人である龍斗さんに――」

 

 雪ちゃんが言い切る前に准と一也が彼女に耳打ちをした。……内容は聞き取れないがきっとろくでもないことだろう

 

 「――これで納得出来ないか?」

 

 「はい、それならもう遠慮はしません」

 

 「なら良かったよ。……ふふ、面白いことになってきたよ」

 

 あ、ろくでもないこと確定した。准の奴の口元がにやついてる。

 

 ……一応、何企んでるか聞いてみるか。

 

 「……おいそのこの二人、ちょっとこっちに来い」

 

 俺はそう言って一也と准を呼び寄せ。雪ちゃんと悠斗に聞かれないように小声で聞いてみた

 

 『正直に話せ、お前ら何企んでる?』

 

 『……安心しろよ、お前には被害はいかないから』

 

 『そうそう、今回の標的は悠斗だからね、龍斗に負担はかからないよ』

 

 悠斗、よく分からんが……南無三。何ごともないように祈っておいてやる。

 

 ……いや違う違う。俺は標的じゃなくて何するつもりなのかを聞いたんだろうが

 

 『……悠斗に何するつもりなんだ?』

 

 『ちょっとね、――』

 

 『は?』

 

 ……悠斗、スマン。俺はこっち側に着く。面白そうだし

 

 『で?龍斗も協力してくれ――』

 

 『当然だろう』

 

 『――るのかな?……って即答だね。やっぱ君も中々良い性格してるよ』

 

 というわけで俺達三人は作戦……もとい雪ちゃんに全力で協力するために意見を出し合ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……なし崩し的に俺が一番最初に風呂に入ることになったけど……三人とも何考えてたんだ?

  

 龍斗に聞いてみてもなんでもないって言われたし……なんなら一也と准に聞いても同じ答えが出て来たし……

 

 ……嫌な予感がする。いつもなら風呂には雪が入った後に入るんだが……。そうしないと俺が入ってる途中に入ってきそうだし……

 

 まあでも今日は自分の家じゃないから流石にそんなことしないよな!

 

 ……今ので嫌なフラグが立った気がするけど多分気のせいだろ。うん

 

 ……にしても、人の家の風呂に入るってのも結構いいもんだな。

 

 今度から気が向いた時にでも龍斗に頼んで入らせて貰おう。……いいよな?時々雪と一緒にこっちでご飯食べさせて貰ってるし……ってあれ?何か脱衣所の方から音が……

 

 「……気のせい…じゃないよな?まさかとは思うが……」

 

 流石に違うよな?さっきも言ったけどここは人んちだし流石に入ってこないよな?

 

 ……しかし、そんな俺の祈りは神様には届かなかった

 

 「……お待たせしました」

 

 「ギャアアアアアアアア!!」

 

 雪がバスタオルを体に巻いて風呂場に入ってきたのだ

 

 

 

 




 『ギャアアアアアアアア!!』

 

 風呂場から悠斗の叫び声が聞こえる。どうやら作戦は上手くいったようだ

 

 「……なぁ、いいのか?雪ちゃんまで巻き込んで」

 

 「いいんだよ、雪ちゃんだって喜んでただろ」

 

 「……そうそう、でもこれが終わった後の僕らの身の安全は考慮に入れていないので悪しからず。思いっきりキレた悠斗に殴られないように祈っておこうか」

 

 ……准の奴今なんて言った?身の安全は考慮に入れてないってお前……。脱衣所の扉の前で盗み聞きしてる場合じゃなくね?

 

 「あー、ちょっと俺やるべきこと思い出したから先に部屋に戻――はーなーせー!」

 

 「……フハハ、逃しはしないぜ龍斗。大丈夫だって!死ぬときはみんな一緒だからさ!」

 

 「そうそう、この計画に乗った時点で僕らの死は確定しているんだ。自分だけ生き残るなんて僕らが許すわけないだろう」

 

 「やめろおお!俺はまだ死にたくないんだああああ!」

 

 二人に全力で足を掴まれながら、俺はみっともなく悲鳴を上げる。……悠斗、本当に悪い。この二人は殺っちゃっていいからどうか俺だけは許して下さい……

 

 ……まあ結局開き直って風呂場の様子を音声だけ聞くことにしたんだが。……流石に覗きはしないぞ、それをしたら雪ちゃんの裸も見えてしまう。

 

 もしそうなったら俺達は比喩抜きで悠斗に殺されるだろう。雪ちゃんも俺等を信じてくれなくなるだろうしな。

 

 というわけで以下はギリギリまで粘って拾えた音声だ

 

 『……兄さん、体洗いましょうか』

 

 『いやいいって!自分でやるから!……というかお前はもう少し恥じらいをだな……』

 

 『兄さん以外には絶対しませんので大丈夫です。ほら、遠慮せずに……』

 

 『ぎゃあああ!やめろバカ!くっつくんじゃない。当たってるから!何か柔らかい物が当たってるから!』

 

 当然ながら、音声のみなので実際どんな風になってるかは想像するしかない。

 

 『当ててるんですよ。それにしてもどうして全く興奮してくれないんですか?』

 

 『実の!妹に!興奮する兄がいるか!というかどこから仕入れたんだその知識は!』

 

 なお余裕を持って風呂場から離れるために撤退したのでこれより先どうなったかは知らない。ただ言えることは雪ちゃんにこういうことを入れ知恵したのは俺達ってことだ。

 

 さ、悠斗達が風呂から出るまでに遺言状でも書きますか

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。