十六話 ~異世界2日目~
待たせてしまって申し訳ありませんでした。今回は会話が多めです
異世界に来てから二日目、当然のことだが教会で目が覚めた。外はもう明るい
「腹減ったなぁ・・・」
あれ?そういえばこっちに来てから何かを食べた覚えがないぞ。
「・・・取りあえずエクスを待とうかな」
なにしろこの教会は広いからな。一人で闇雲に歩き回っても、空腹がキツくなるだけだ
そして数分待っていると、ノックが聞こえてきた
「・・・リュウト、起きてるか?」
「・・・ちょうどさっき起きたぞ」
「そうか、それはよかった。飯は作っといたぞ」
「サンキュー。助かったよ、丁度昨日なにも食ってないことに気付いてな・・・空腹で辛かったわ」
「・・・待て、なんでそれを今気付いたんだよ・・・普通気付くだろ。」
「・・・なんとなく腹減ったって思ったら気付いた」
「よかったな、一応俺が少しだけだが料理出来て」
というかエクスって料理出来たのか。・・・まぁ俺も日本にいたときは両親が基本仕事だから夕飯以外は自分で作ってたんだがな
「多分お前程ではないけど、俺もそこそこ料理は出来るぜ?」
「お?ならいつか料理勝負でもするか?」
「望むところだ」
そうして喋っていると腹の虫が盛大に鳴った
「・・・すっげぇでかい音が鳴ったな」
「・・・正直自分でも驚いた」
「じゃあ急ごうぜ、食堂まで競争でもするか?」
「遠慮しよう」
競争の申し込みは道も分からんし丁重に断っておいた
「ここが食堂だ」
・・・デカい。というか昨日もレニアと同じやりとりを2回やった気がする
「・・・なんでこんなにデカいんだ?」
「知らん。なんでだろな?」
「お前も知らないのかよ!」
いかん・・・ツッコんだら余計に腹がぁぁぁぁぁ
「お前はここで待ってろ。作った奴を持ってくる」
「スマン、助かる」
エクスは厨房の方へ入っていった。五分ほどで戻ってきた
「待たせたな」
「いや、そこまで待ってはなかったかな」
「そいつはよかった、ほらこれ食え」
「・・・なんか凄く良い匂いがする」
具体的にスープの匂いが
「まぁ、そうだろうな。今回のは自信作だ」
「お前、これってコンソメスープじゃんか!相当時間掛かっただろこれ!」
「まぁ、今日は早く目が覚めたからな、他にやることも無かったし折角だから作った。あと近所のパン屋で今朝買ってきた焼きたてパンはどうだ?」
「それは是非とも頂こうか」
こんなの絶対美味いに決まってるだろ!
「いただきます。・・・うま!?なんだこれめっちゃ美味い!?」
「そりゃあよかった。じゃあ俺も食うか。・・・うん今日のは我ながら点数高いな」
さっき気軽に料理勝負とか受けたけど。・・・正直勝てる気がしないんだが。・・・まあいいか
「そういえば、今日ここまでレニアが迎えに来るから」
「そうか、なら多分十時ぐらいに来ると思うぞ。あいつはだいたい遅くまで眠ってるしな、しかもだらしない格好で」
そうか十時ぐらいねぇ・・・いやちょっと待て
「・・・なんでそんなこと知ってんの?」
「あいつはここによく泊まりに来るからな。さっきお前を起こしに来た時と同じ時間に起こしに行っても全く起きないんだよ、しかも毎回腹を出しながら寝てる」
・・・なぁレニア。少しは女の子としての自覚持とうぜ
「しかも」
エクスが他にも何か言おうとしたその時
「お待たせ~・・・あれ?もしかしてご飯食べてた?」
今話題になってる本人が来た
「・・・今日は早いな」
「うん!今日はお母さんに起こしてもらったから」
「俺が起こそうとしても全然起きないのにか?」
「え?いつのこと?」
「お前がここに泊まりに来たときは毎回な!」
「・・・起こしに来てくれてたの?」
「気付いてすらなかった!?」
・・・仲良いなこの二人、ちょっとレニアに確認したいことがあるし聞いてみるか
「なぁレニア、さっきエクスが言ってたんだが腹を出しながら寝てるって本当か?」
「「ブフッ!」」
その瞬間二人とも吹き出した。レニアは恥ずかしいといった感じだが、エクスの方はなんでバラしたと言いたげな感じだ
「お、おいリュウト。なんで今本人に聞いた?というかなんで俺が言ったってバラした?」
「ねぇエクス?今バラしたって言ったよね!?本当に言ったの!?」
「あぁ、言ってたぞ。エクスってマジでデリカシーないよな」
「・・・わざわざそういうこと聞いてくるリュートもデリカシーないからね」
「うん、自覚してるから大丈夫だ」
「大丈夫じゃないからね!自覚してるなら直してよ!」
「・・・直そうとして直せるものではないと思う」
「じゃあせめて、直す努力をしようよ!」
確かに、こういうのは直さないとな。また地雷を踏まないためにも
「・・・頑張るわ」
「もっとはっきり!」
「凄くがんばるぞおおおお!」
「うん!頑張って!」
声を張り上げすぎた気もするが・・・これでいいらしい
「・・・おーい、二人だけの世界に行くなよ、俺もいることわすれてないか?」
・・・誰かと話をしていて周りが見えなくなる癖も直さないとな。取りあえず謝ろう
「「ごめん」」
「・・・どうやら完全に忘れてたみたいだな。・・・レニア、ついでだしお前も飯食うか?」
「やった!エクスの作る料理って凄く美味しいからね!」
どうやらレニアもエクスが作った料理を食べたことがあるらしい
「それは分かるぞ。俺も料理はそこそこ出来るけど正直こいつと料理勝負したら完敗する気がする」
「おいおい、そんなこと言っても勝負は取り消さないぞ?」
やめろよ・・・絶対に勝てないって
「・・・参りました」
「諦めるのが早いぞ?それに正直お前の料理の腕に興味があるし勝負とか関係なく今度作ってくれよ」
「・・・簡単なものでいいか?」
「いいぞ」
「なら今度来たときにでも作るわ」
「おう!楽しみにしてるぞ」
そういうことになったので、今度教会に来るときには材料を持ってこよう
「ねぇねぇ!リュートも料理できるの?じゃあボクにも食べさせて欲しいな」
「それは当然だろ」
「やったあ!」
目に見えて喜んでいるな。飛び跳ねてるし。・・・だが小さな胸は揺れない
「・・・ねぇリュート?今失礼なこと考えてなかった?」
「気のせいだろ」
「・・・お前ら早く結婚すればいいのに」
・・・なんだこのデジャヴ
「なんでそうなる!昨日も言ったけど別に付き合ってないからな!」
「・・・結婚なんてしないよ?だってそもそも付き合ってないし」
どうやら昨日のこともあってこういう発言に少しだけ慣れたようだ。・・・でも少しだけ赤いな。・・・というか今の言葉結構ぐさっと来た
「・・・なんかそんな風にはっきり言われると傷つくな」
「え!?ごめん!そういうことじゃなくて・・・」
(やっぱり付き合ってるだろこの二人)
なんだかエクスが変なこと考えてる気がするが気のせいだろう
「・・・お前ら早く食わないと折角の飯が冷めるぞ。」
「ヤバイ!忘れてた。冷める!」
目の前にあったのに何故忘れていたのか。
「じゃあボクも食べる!」
「食い切ったら言えよ。今日はかなり作ったからお代わりもあるからな」
うん、やっぱり皆で食べる飯は最高だな!




