十一話 ~冒険者ギルドへ~
宿屋を出てきた訳だが、またかよ・・・レニアが顔を合わせてくれない。というより上の空でぶつぶつと独り言を言っている
「なぁ、なんでまた顔合わせてくれないんだよ」
「ボク・別に・・・とのこと・おと・のひ・として・き・・・こと・いのに」
こんな感じでな
「おーい、レニアー聞こえてるかー」
一応聞こえてるかの確認をしておこう・・・聞こえてないと思うけど
「だいた・こんなにりゅ・とのこと・・しきし・・うなん・みんな・・ぱり・・すとりゅ・・のせい・よ」
案の定聞こえてなかったな。・・・もっとデカい声で呼んだ方がいいかな?
「おい!レニア!聞こえてるか!聞こえてたら返事してくれ!」
「ひゃあ!リュート!驚かさないでよ!」
いや、デカい声出さなきゃ反応しなかったろうに。・・・もしそれでも反応しなかったらセクハラも選択肢に入ってたかもしれないが。・・・冗談だけど
「しょうがないだろ、ずっと呼びかけてたのに反応しないし」
「そ、そうだったんだ。ごめんね、ちょっとだけ考え事してて・・・」
つまりさっきのは考えてたことが漏れてたのか
「なるほど、それでさっきから独り言喋ってたんだな」
「え?嘘!?声に出てた!?」
「出てたぞ、ぶつぶつ言っててなにを言ってたのかは分からないけど」
俺が正直にそれを伝えるとレニアは安心したかのような表情を浮かべた
「そ、そっかぁ聞こえてなかったんだ、よかったぁ」
あれ?聞かれてなくて安心したってまさかとは思うが・・・俺ディスられてたり?
「じゃあ、最後は冒険者ギルドに行くよ!やっぱりお小遣いを稼ぐなら採取系の依頼を受けるのが一番!」
冒険者ギルドだって!?流石異世界だな、やっぱり冒険者ギルドもあるのか
「着いたよ!ここが冒険者ギルド」
教会程ではないが・・・デカいな
「・・・デカい」
「うん、だいたい皆同じ反応する。・・・なんだか教会前で全く同じ会話をしたような気がするんだけど」
確かに全く会話をしたな。・・・でも正直に言えば冒険者って荒くれ者の集まりっていうイメージがあって少し怖い
「よし!入るか」
俺とレニアはギルドの扉を開けた
「見ない顔だな、新入りか?」
おい、いきなり怖そうな人に絡まれたぞ。こんなテンプレいらねえ
「え、いや、その」
「まぁ、新入りなんて別に珍しくはねぇ。なんか教えて欲しいことがあれば言え」
訂正する、この人めっちゃ優しいわ
「おっと、自己紹介がまだだったな、俺はクルス、これでも一応Cランクの冒険者だ。お前は?」
クルスと名乗ったこの人は黒髪に黒眼でなんだか日本人を思わせる容姿だった。おっと俺も当然だが自己紹介しないと
「俺は龍斗って言います。街の外から来ました」
こうして自己紹介した時何故か彼は驚愕したような表情をしていた
「・・・龍斗?お前龍斗っていうのか?」
「え?はい、そうですけど」
「ちょっと話したいことがある。・・・表に出ろ」
え?なんで?いい人だと思ったらやっぱりテンプレ回収?いやだ、しばかれたくない。というかこの人返答を待たずに引きづってくるんだけど?いやだあああああ助けてえええええ
「ねぇちょっと!リュートをどこに連れていくの!?」
「安心しろ、別に殴るわけじゃねぇ。・・・ちょっと話をするだけだ」
本当かな?本当に話をするだけかな?ヤバイすっげえ怖い
「やめて!リュートを連れてい」
レニアが言いきる前にギルドの扉が閉まった。・・・ホントにどこに連れて行かれるんだろうか
連れてこられたのはギルドの裏だった。・・・これマジで殴られるんじゃないか?
「あの、話ってなにを、まさか拳で語るとかじゃ・・・」
「待て、なんでそうなる!」
この様子だと違うらしいな、じゃあホントになんだろうか
「じゃあどんな話があるんですか?」
「率直に聞きたいことがある」
聞きたいこと?・・・どうしよう俺はこの世界のことはあんまりしらないから答えれることなんてないのに。・・・しかしその質問によって俺は驚愕することになった。
なぜなら
「お前・・・・日本人か?」
異世界で絶対に聞くことがないと思っていた単語が出て来たからだ
皆さんのおかげでPV数が2900を超えました。応援ありがとうございます
自分で書いておいてヒロインがチョロすぎる気がします




