九話 ~レニアとデート(?)~
レニアに(教会を除いて)一番最初に案内されたのは道具屋だった
「おっじさ~ん今日も来たよー」
「おや、レニアちゃんじゃないか。今日はなにを・・・あれ?その子は?」
道具屋のおじさんは俺の姿を確認して疑問の表情を浮かべた
「うん!この人はね・・・」
「そっかぁ、レニアちゃんにも遂に彼氏が・・・」
何言い出すんだこの人!?・・・あれ、なんだかレニアの顔が少しだけ赤く・・・
「ちがうよ!?この人はボクの新しい友達だよ!?」
俺としてはそんな否定されると結構ショックだが・・・あっそうだ、いいこと考えた
「友達だなんて酷いじゃないかレニア・・・僕たちは付き合っているだろ?」
「ねぇリュート、突然なにを言ってるのかな!?」
そんな風に冗談を言ったらどうやらおじさんは信じたらしく
「そっかやっぱり彼氏が・・・」
「冗談だからね!ほんとにただの友達だから!」
このままだとレニアの精神に関わりそうだし正直に話すか
「はい、すみません冗談です。本当は俺が街の外からやって来たので街を案内して貰ってるんです」
「おや、そうだったのかい」
「そ、そうだよそんな変な関係じゃないよ!」
「それは悪かったね」
「う、うん分かってくれたのならそれでいいんだけど・・・というか一番悪いのはリュートだし」
どうやら話はこの話は俺が一番悪いということで終わったらしい・・・どれもう少しだけからかってやるか
「・・・・レニアはかわいいなぁ」
もうちょい別の方法があったような気はするが、俺のボギャブラリーではもうこれしか出てこない・・・実際かわいいのはほんとだしネ!
「ちょっとリュート!?いきなりなに言ってるの!?」
こりゃまた一気に顔が赤くなったなー
「いや、なんでもないぞ。少しからかっただけだ」
「もう!さっきからなんなの!」
店中にレニアの声が響き渡った
「なぁ・・・悪かったって」
「むー」
道具屋からは出たがさっきのことを怒っているのかプクーと頬を膨らませて反応してくれない
「本当にごめんって・・・ほんの出来心だったんだよ」
「君は出来心で付き合ってるなんて冗談言うの!?それにかわいいって言われてちょっとだけ嬉しくなったボクの気持ちを返してよ!」
「嬉しかったんだ!?」
さっき怒られたから嫌がってるのかと思った
「だって仕方ないじゃん!いっつも男の子っぽいって言われてたからかわいいなんて言われたことなかったんだもん!なんで男の子っぽいって言われるのかな!?ボクがちっちゃいから!?ちっちゃいからなの!?」
思いの外、思い詰めてた・・・いや、確かにレニアは他と比べるとどこがとは言わないがちっちゃいけどさぁ、というかこの世界の男どもは貧乳だと女扱いしないのかよ・・・これからは少し自重しよう
「悪かった、これからはそんな冗談でかわいいなんて言わない」
「ホントに?もう冗談であんなこと言わない?」
「・・・本気だったらいいか?」
「ホンっ・・・もう!またからかってる!」
いや、俺としては八割方本気なんだけど
「からかってない、結構本気だ」
「っ~~~~~~!」
レニアは一体今日だけで何回赤面をしたのだろうか?、まあだいたい俺が原因なんだけど
「おーい顔真っ赤だぞー」
「誰のせいだと思ってるの!」
「俺のせいかな?」
「分かってるならやめてくれないかなあ!?」
「いや、だってホントだし・・・」
というか・・・なんかこれ以上やるとこのまま無限ループ突入する気がする・・・いや常に入ってたな
「もう!ホントになんなの!なんなの!」
実際こんなにいい反応されたら弄りたくなる訳で、まあ弄るといっても冗談なんて二割ぐらいしか入ってないんだが・・・
「というか今気付いたけど相当に話が脱線してたな」
「主にリュートのせいだけどね!?」
その後なんとか話の内容を無理矢理修正して案内された先は武器・防具屋だった
「こんにちは~・・・」
「いらっしゃ・・・なんだアンタか、なんか元気がない気がするけど」
驚くことにこの店の店員は俺と余り変わらないぐらいの少女だった
「つっこまないで・・・なんだか今日だけですっごくつかれたの」
ちなみに言うまでもないが原因は俺だ
「そりゃ大変だ!一体だれが原因なんだ!」
「君だよ!リュート!一番の元凶がなにいってるのさ!」
うん、やっぱりいい反応だ
「ところでそこにいる男の人は誰かな?もしかしてアンタ・・・かr」
「やめて!もうその話はやめて!また疲れちゃうから!」
・・・・そんなに嫌だったのかよ
「そっか・・・本当に嫌だったんだな・・・お詫びとして死んでくる・・・」
まぁ勿論冗談だけど。・・・もう死にたくないし。・・・だがそう言った瞬間レニアの様子が豹変した
「っ・・・ダメ!死なないで!」
あれ?なんかマジな反応が・・・なんでこんなに怯えているんだ?
「あ~あ、地雷踏んだねアンタ、そいつは結構前に友人が自殺したんだよ。しかもそれを見ちゃってね」
え?え?マジで!?それって下手すりゃ地雷どころか核地雷じゃんか!?
「だから直ぐに謝って」
それは勿論当たり前だ
「やだ・・・もう友達が死んじゃうのはやだよぅ・・・」
「泣かないでくれ・・・冗談のつもりだったんだ」
「・・・本当?ホントに冗談?」
「ごめん。もう言わない」
「それならもういい・・・でもさ。冗談でも死ぬなんて言うのは絶対にやめてね・・・」
「約束するよ」
レニアの前で死に関する冗談は封印しよう、特に自殺を仄めかすことは・・・流石にこれは冗談にならない・・・
「うん、約束してね」
レニアに笑顔が戻った
「なぁ私のこと忘れてないか?」
「勿論忘れてないよ。安心して、マイ」
「うんそれならいい、それで何しに来た?」
「うん、この人に街を案内してるんだ、ちなみにこの人はボクの新しい友達」
「龍斗といいます、外から来ましたよろしくおねがいです・・・レニアとは付き」
「合ってないからね?ただの友達だよ」
冗談をキャンセルされた!?
「はっはっは、なかなか面白い友達じゃないか!」
「いや、リュートはボクのことを弄って楽しんでるだけだから・・・」
「違うぞ、お前の反応を楽しんでるんだ。弄って楽しんでる訳じゃない」
「そっちの方が悪いと思うよ!?」
「いや、私から見れば面白かったけど?」
「ねぇ、マイまでなに言ってくれてるの!?」
「それはそれとして・・・リュウトだっけ?ちょっとアンタこっちに来て」
なぜか呼び出された、なんだろう?
「ねぇ、今ボク無視された!?無視されたよね!?」
レニアがなにか叫んでる。・・・というかいつの間にか元気になってたな。よかったよかった
「はい、なんですか?」
「ちょっとだけ耳貸して」
耳?なぜかは分からないけど取りあえず言うとおりにしよう
「アンタ、今度私の友達泣かせたらただじゃ置かないよ」
・・・物騒だなぁ
「いや、それは勿論ですけど・・・。というか俺だってもうレニアのことは泣かせたくないです。なのでやっちゃ駄目なことを教えて下さい」
「そうか、それならさっきのことだけ気をつければいい」
つまり死に関することだけ言わなければいいのか
「そうですか、ありがとうございます」
「お礼を言われることではないさ。そのかわりレニアのことをしっかり守ってやってね」
「それは言われなくても当然です」
もし今後レニアを泣かせる様な奴や馬鹿にするような奴がでたら正々堂々と闇討ちしてやる。え?闇討ちは正々堂々とは言わない?・・・だって俺って真っ正面から殴りかかれないヘタレだし
「なら、安心だ、レニアをよろしく頼む」
「おまかせを」
「最後に一言だけ言っておきたい、敬語はしなくていい」
なんでこの街の人たちは敬語を嫌がるの!?
「了解」
「よし、じゃあ行っていいぞ」
その前に一旦確認、レニアは今なにを・・・むくれてるなー
「ねぇ、マイと何を喋ってたの?」
「いや・・ちょっとな、とりあえず放置しててごめんな」
やっぱり放置してたことは謝らないとな
「ホントにね、放置は辛いからもっと構ってくれると嬉しいな!」
「分かった分かった悪かったって」
やっぱり放置は良くないな。・・・というかずっと放置しててもそのうち泣きそうな気がしてきた
「ところで俺から伝えたいことがあるんだが・・・」
「なに?」
簡単なことだ。思ってることを伝えるだけ
「レニア、お前のことは俺が守るから!」
あれ?なんかすっげえキザなセリフが・・・、なんかレニアの様子もおかしく
「な、な、な」
あれ?さっきからかった時とは比べものにならいぐらい赤くなってるんだけど!?
「なあああああああああああああ」
ヤバイ、倒れた!
「おい!リュウト、あんたなにやってくれてんのさああああああああ」
そしてレニアが意識を取り戻したのは一時間後のことだった・・・・




