八話 ~下宿先~
さて、神の空間から帰ってきたわけだしあの不良神父に用がすんだと報告するか
というかあの空間には肉体ごと飛ばされたのか精神のみが飛ばされたのかも気になるしな
「随分と長く祈ってたな」
どうやらこの不良神父が驚いてない辺り肉体はこっちにあったっぽいな・・・
「・・・だいたいどれぐらい長かった?」
「ざっと五分程だな、というか聖職者ですら二分程で終わるってのに」
こっちの世界の聖職者の人ってそれだけしか祈らないのか・・・単純に俺が知らないだけで元の世界でもそんなに長くないのかもしれないいけど・・・というか無効に何十分もいたような気がしたけど5分しか経ってなかったのか
「アンタはどれぐらい祈ってるんだ?」
「十秒もかからん」
「おまっ」
やっぱりこいつ不良神父じゃないですかーヤダー
「俺の話なんて別にどうでもいいだろう。それよりお前のことだ。この街は小せえからな、街の連中の顔は全員覚えてるつもりだがお前のことは見たことがねぇ」
「まぁ俺はこの街の外から来たんだし当たり前だな」
「ほぅ、どこから来たんだ?」
またこの質問か・・・
「知らん、気付いたら森の中にいた、それ以外はさっぱりだ」
「へぇ、つまり俺がなにを質問しようが答えられることはなにもないと」
「まあね、地名すら全く分からん」
「そりゃあ、悪いことを聞いたすまねぇな」
「いや、別に気にしてない」
というか俺は嘘を付いてるわけだしな
「ならいい。・・・ところでお前は泊まる宿は決まってるのか?」
「・・・決まってない」
「それならこの協会に来い、部屋を貸してやる」
あれ?ひょっとしてこいつって口が悪いだけで結構いい奴?
「・・・・いいのか?」
「いいんだよ別に、それにここには人なんてまず来ないしな」
「そういうことならよろしく頼む」
人の善意は受け取っておけとよくいうしな
「だがその前に・・・泊めてやる奴の名前ぐらいは覚えないとな。お前、名前は?」
そういえば随分と話していて忘れていたが、まだお互い聞いてなかったな
「俺は龍斗だ」
「ふん・・・了解、リュウトだな。俺はエクスだ、よろしく」
うん、やっぱりこいつはいい奴だな。・・・神父としてはどうかと思うが
「こっちこそよろしくな!」
そしてこの後親睦を深めるために一時間程話をした。・・・・・ところでなにか忘れてるような気がする
「それじゃぁ取りあえず街をぶらついてくる」
「おう!行ってこい」
そうして俺は教会をでた。すると
「ボクの方から待ってるって言ったけどさ・・・流石に遅くないかな!?こんなに暑いところでずっと放置しないでよ!」
そうだった・・・レニアのことを完全に忘れていた
「悪かった!実は用が済んだ後に・・・」
取りあえずレニアに事情説明という名の言い訳をした
「ふ~ん、そんなことがあったんだ・・・相変わらずアイツはお人好しなんだから・・」
ちょっとこの子ちょろすぎない?さっきまで放置してたのを忘れてる気がするんだが・・・
「エクスはこの街の連中の顔は全員覚えてるつもりって言ってたけど・・・やっぱ知り合いなのか?」
「うん!エクスはボクの友達だよ!アイツは口が悪いから誤解されやすいだけで凄くいい奴だから!」
もしかして・・・
「レニアはエクスのことが好きなのか?」
「アイツのことは好きだよ、友達としてね!勿論リュートのことも!」
「そ、そっかぁそりゃ嬉しいな」
友達としてだと分かっていてもかわいい女の子に好きって言われたのは初めてだから一瞬どもったな・・・
「それで、どこに行きたいの?」
「任せる」
「オッケー、じゃあ案内するからしっかりついてきてね?」
「それは勿論だ」
こうして俺はレニアにこの街を案内して貰うことになった・・・・これ端から見ればデートに見えたりしないかな?




