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二時間目を待ちながら  作者: 白上 しろ
43/45

二時間目を待ちながら(43)

ある日。二時間目を待ちながら。


心春が夏海の所にやってきました。

「おはよう、夏っちゃん」

「おっ、心春。おはよう」

「夏っちゃん。千歳飴って知ってる?」

「知ってるよ。どこ切っても同じ模様の長細い飴やろ? 七五三とかで見たことある」

「そうそう。千歳飴ってすごいよね。おっきいよね。かぶりついて食べる飴なんてなかなかないよ」

「せやな。でも、かぶりつけるって言うたら、ペロペロキャンディーもあるで」

「あっ、そうだね! 一度かぶりついてみたいなぁ」

「うちはやっぱり舐めて食べてみたいな。ほら、『ペロペロキャンディー』って言うくらいやから」

「今度見つけたら挑戦してみない?」

「せやな。挑戦? してみよ」

そこに千秋がやって来ました。

「おはよう」

「あっ、ちーちゃん」

「おっす、千秋」

「何? ペロペロキャン? ディ? って」

夏海が言いました。

「区切るところ間違えてる。ペロペロキャンディー知らんのか?」

千秋は頷くと、心春が説明しました。

「丸くて、大きくて、ぺったんこで、グルグルのやつだよ」

「グルグル? 妖怪?」

「違うよ、キャンディーだよ。妖怪じみてるけどキャンディだよ。見たら『あっ、これか』って分かると思うんだけど」

「千秋も一緒に店に探しに行くか?」

千秋が頷きます。

「でも、私、お店とか、あまり、行った事ない」

「店の案内も兼ねてうちが連れて行ったるで」

「私も知ってる所は案内するよ」

「じゃ。行く」

「よし、決まりや。今週の金曜日の放課後とかは、どう?」

「私は全然いいよ!」

「私も。大丈夫」

「じゃ、その日に決定!」

言いにくそうに千秋が言いました

「あの、」

「ん? どうした、千秋? まだなんか心配な事でもあるか?」

「『妖怪』じゃ、ないけど、『化け物』だった、って言うことは?」

「違うって! キャンディーやって! なんで心配やねん!」

「あっ。違うよ、夏っちゃん。ちーちゃんには見えるんだよ!」

「見えるって、まさか」

「フッフッフッ、実はちーちゃんは・・・・・・ なーんて、嘘、嘘」

「まさか、さすがの千秋でもそこまではないやろ?」

千秋はいつものたどたどしさで言いました。

「う、うん。多分」

真実がはっきり分からなくて、微妙な空気になりました。


二時間目開始のチャイムが鳴りました。


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