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二時間目を待ちながら  作者: 白上 しろ
20/45

二時間目を待ちながら(20)

ある日。二時間目を待ちながら。(20)


心春が自分のお腹を何度もつまんでいました。そこに夏海がやってきます。

「おっ、なんや? 心春。今日は自分の腹で遊んでるんか?」

「そうなの。って違うよ、夏っちゃん。最近また太りだしたかな~、て思って」

「心春は甘い物好きやからなぁ~。太っても仕方ないかな?」

「う~ん。そうなんだけど。胸とおしりのあたりがいっつも窮屈なの」

「嫌味か、それは!」

「そして、ついでに、お腹も」

「そうかぁ? 心春はそんなに太ってるようには見えへんけどな」

「制服着てるからだよ。最近絶対太ってきてるの。スカートがちょっときついんだもん」

「気にしすぎやと思うけどな。最近で何キロ増えたん?」

「測ってないよぉ」

「後で体重計に乗ってみるか? 保健室で貸してくれるで」

「体重計!? 体重が増えたかも知れないと思う人にとって、あれは処刑台だよ!」

「体重計は体重計!」

「はぁ~。ダイエットしなきゃ……」

「ダイエット? 心春が? 無理、無理。三日坊主、いや、三日ももてへんな」

「なんとかして、四日は頑張りますよ」

「四日でも一緒や! まぁ、ダイエットするんやったら、毎日続けられる事がええな」

「毎日? 例えば?」

「せやなぁ。まぁ、毎日じゃないけど、うちは二日に一回はジョギングしてるで」

「え! そうなの?」

「せやで」

「すご~い!」

「まぁ、中学の時、陸上部でほぼ毎日、朝練で走ってたからな。習慣みたいなもんかな」

「だから夏っちゃん、運動神経抜群なんだ?」

「抜群じゃないけど、好きやな。せや、心春も一緒に走ってみるか?」

「う~ん」

「最初は心春のペースに合わせたるで。走ると体の余分な物がそぎ落とされる感じがして気持ちええで」

「余分な物?」

「うん」

心春はふと夏海のやや小ぶりな胸と、小さなお尻に視線が行きました。

「(余分な物?)」

「心春?」

「はい?」

なんとなく夏海の背中に怒りのオーラがあるように見え、心春は恐怖を感じました。

「今、うちの胸とお尻見たやろ?」

「い、いえ! み、見てません! お、お代官様、お許しを~!」

「問答無用や!」

夏海が両手をグーにして心春のこめかみにぐりぐりと押し付けました。

「痛~い! ごめん! 夏っちゃん!」

「ジョギングしてる人でも、胸もお尻も大きい人いっぱいおるわ! たまたまうちが小さいだけで、悪かったな~!」

「違うの! 夏っちゃん! ほんとに痛いから! 許して~!」


※しばらくしてお待ちください。


「しゃーないな。許したるわ」

心春は涙目で頭をさすりながら言いました。

「散々やった後だよぉ~」

「まぁ、でもそんなにお腹の事は気にせんでもええと思うで。今のままで、心春は十分かわいい、って」

「えへへ、ありがとう。夏っちゃんもだよ」

夏海の頭グリグリ攻撃が再開されました。

「痛~い! なんでぇ~!?」


二時間目開始のチャイムが鳴りました。


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