# 第二部 第二十二話 君は一人じゃない
# 第二部 第二十二話 君は一人じゃない
願いの部屋。
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赤い光。
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黒い影。
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『帰りたい』
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『助けて』
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『誰もいない』
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叫び声が響く。
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苦しい。
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寂しい。
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悲しい。
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聞いているだけで胸が痛くなる。
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影は巨大化していく。
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春風マンション全体が揺れる。
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天井に亀裂。
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壁に亀裂。
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未来の火事が近づいていた。
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創設者が叫ぶ。
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「もう時間がない!」
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「止めるなら今しかない!」
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修司は前へ出る。
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黒い影を見る。
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その姿。
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誰かに似ていた。
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結衣。
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かなめ。
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ひまり。
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るな。
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蓮。
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美咲。
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そして。
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昔の自分。
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孤独だった頃の。
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居場所がなかった頃の。
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自分自身。
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修司は拳を下ろした。
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「戦わない」
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全員。
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「え?」
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創設者も驚く。
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修司は影を見る。
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そして。
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静かに言った。
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「お前」
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『……』
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「ずっと一人だったのか」
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静寂。
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影が止まる。
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初めて。
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動きが止まった。
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『一人だ』
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かすれた声。
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『誰もいない』
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『誰も見てくれない』
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修司は首を振る。
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「違う」
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影が震える。
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「ここを見ろ」
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修司は後ろを指差す。
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春風マンションのみんな。
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結衣。
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「大丈夫ですよ」
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かなめ。
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「それ絶対違います」
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ひまり。
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「帰ってこい!」
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怜司。
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「まあ何とかなるだろ」
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るな。
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涙を流しながら。
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「……怖いです」
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「でも一緒にいます」
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ルナ。
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「知ってるよ」
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「ずっと待ってた」
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蓮。
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「一人じゃない」
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美咲。
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「帰る場所はあります」
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神崎。
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「人生そんなもんだ」
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「だから助け合うんだ」
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三枝さん。
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「ご飯できてるよ」
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「帰っておいで」
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加賀谷。
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「ほう」
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「随分待たせたな」
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静寂。
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影が震える。
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『……帰っていいの?』
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その一言。
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子供みたいだった。
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ずっと。
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ずっと。
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言えなかった言葉。
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修司は笑った。
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優しく。
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まっすぐ。
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「当たり前だろ」
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そして。
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手を差し出す。
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「帰ってこい」
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静寂。
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影の体が崩れる。
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黒い闇が。
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少しずつ。
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光へ変わっていく。
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『ありがとう』
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涙声だった。
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『ずっと』
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『見つけてほしかった』
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光が溢れる。
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願いの部屋を包む。
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春風マンション全体を包む。
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そして。
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消えた。
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静かに。
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優しく。
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まるで。
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最初からそこにいた風のように。
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静寂。
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揺れが止まる。
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赤い光も消える。
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未来の火事。
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消滅。
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ルナが息を呑む。
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「知ってるよ」
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涙を流しながら笑う。
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「いや」
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首を振る。
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「知らない」
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「こんな未来」
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「初めてだ」
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未来が変わった。
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完全に。
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その時。
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未来のるなの体が光り始める。
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るなが振り向く。
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「え?」
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未来のるなは笑った。
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泣きそうな笑顔。
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「もう大丈夫」
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静かな声。
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「私の役目は終わり」
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るなが涙を流す。
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「待って」
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未来のるなは首を振る。
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「ありがとう」
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「生きてくれて」
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「幸せになってね」
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そして。
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最後に。
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修司たち全員を見る。
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「この場所を守ってくれてありがとう」
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光になる。
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空へ溶けていく。
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るなが泣き崩れる。
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でも。
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悲しい涙じゃなかった。
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未来は救われた。
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確かに。
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その瞬間。
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願いの部屋の壁に。
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最後の文字が現れる。
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【任務完了】
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【春風マンション存続】
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全員。
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「……」
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そして。
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ひまりが言った。
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「終わった?」
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かなめ。
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「終わったみたいです」
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怜司。
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「まあ何とかなっただろ」
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修司。
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「何とかなったな」
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結衣が笑う。
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「大丈夫でしたね」
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その瞬間。
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全員。
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大笑いした。
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泣きながら。
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笑いながら。
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春風マンションらしく。
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騒がしく。
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温かく。
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未来を取り戻した。
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### 第二部 完結
そして物語は――
恋愛と日常が待つ、
**第三部『春風マンションの日々』へ続く。**




