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# 第二部 第十八話 願いの部屋 残り三日。

# 第二部 第十八話 願いの部屋


残り三日。


---


春風マンション地下。


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全員が集まっていた。


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修司。


結衣。


かなめ。


ひまり。


怜司。


るな。


ルナ。


蓮。


美咲。


神崎。


加賀谷。


三枝さん。


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全員。


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運命の場所へ向かう。


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地下倉庫のさらに奥。


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今まで気づかなかった扉。


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黒い鉄の扉。


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そこだけ空気が違う。


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静かだった。


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あまりにも。


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静かすぎた。


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かなめ。


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「それ絶対入りたくないです」


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ひまり。


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「帰ろう!」


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怜司。


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「今さらだろ」


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正論だった。


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修司は鍵を握る。


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未来の蓮。


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702号室。


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創設者の手紙。


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全部がここへ繋がっている。


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鍵穴に差し込む。


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カチ。


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扉が開く。


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ギィィ……


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中は広かった。


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予想以上に。


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広い。


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そして中央。


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一冊の本。


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台座の上に置かれている。


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誰も近づいていないのに。


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ページが勝手にめくれる。


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パラ……


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ルナが震える。


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「知ってるよ」


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「未来で見た」


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「でも開けなかった」


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修司が近づく。


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表紙。


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【管理人日誌】


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全員。


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「……」


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修司が開く。


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最初のページ。


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そこに書かれていた名前。


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【修司】


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静寂。


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未来の修司の日記だった。


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修司の手が止まる。


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そして読む。


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【もし読んでいるなら】


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【俺は失敗した】


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空気が重くなる。


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続きを読む。


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【結衣を守れなかった】


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結衣が俯く。


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【かなめを泣かせた】


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かなめが目を閉じる。


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【ひまりの笑顔を守れなかった】


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ひまりも黙る。


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【るなを一人にした】


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るなが震える。


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【蓮を信じきれなかった】


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蓮が拳を握る。


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そして。


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最後。


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【だから火事が起きた】


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静寂。


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誰も喋れない。


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未来の修司は続ける。


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【火事の原因は願いの部屋じゃない】


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全員。


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「え?」


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創設者の手紙と違う。


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未来の修司は書く。


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【願いの部屋は壊れていない】


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【壊れたのは人の心だ】


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静寂。


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【誰か一人でも】


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【自分は一人だと思った時】


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【春風マンションは崩壊を始める】


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風が吹く。


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本のページが揺れる。


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全員が息を呑む。


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帰る場所。


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居場所。


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仲間。


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それがこのマンションの力。


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そして。


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失われれば。


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終わる。


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その時。


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部屋の奥が光った。


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白い光。


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そこに立っていた。


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一人の男。


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優しい笑顔。


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写真の男だった。


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創設者。


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三十年前から変わらない姿。


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全員凍る。


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男は笑った。


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「ようやく来たね」


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静かな声。


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不思議と怖くない。


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むしろ。


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安心する。


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帰ってきたような感覚。


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男は修司を見る。


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「君が今の管理人か」


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修司は頷く。


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男は嬉しそうだった。


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そして。


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結衣を見る。


かなめを見る。


ひまりを見る。


るなを見る。


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全員を見る。


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「よかった」


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小さく笑う。


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「まだ誰も一人じゃない」


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その言葉。


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春風マンション全員の胸に響いた。


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だが。


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次の瞬間。


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男の表情が変わる。


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真剣な顔。


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「でも時間がない」


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静寂。


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男は天井を見上げる。


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そして。


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言った。


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「残り三日で」


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「一人が必ず消える」


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全員。


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「!!」


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ルナが青ざめる。


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未来で見た。


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最悪の日。


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男は続ける。


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「その運命を変える方法は一つ」


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修司が聞く。


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「何だ」


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男は答える。


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静かに。


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はっきりと。


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「消えるはずだった人に」


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「居場所を教えてあげなさい」


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その瞬間。


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願いの部屋の壁に。


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巨大な文字が浮かぶ。


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【最後の選択】


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そして。


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その下に。


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一つの名前。


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全員が見た。


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息を呑む。


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そこに書かれていたのは。


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【月野るな】


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るなが固まる。


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ルナも固まる。


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修司たちも。


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誰一人言葉が出なかった。


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未来で消える運命の人物。


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それは。


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結衣ではなく。


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かなめでもなく。


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ひまりでもなく。


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**月野るなだった。**


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## 次回


### 第十九話


**「るなが消える日」**


残り三日。


ついに明かされる未来最大の悲劇。


そして――


るなが誰にも言えなかった最後の秘密を打ち明ける。


**「私、本当はこの時代の人間じゃないんです」**。


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