表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
59/79

# 第二部 第六話 十年後の写真 601号室。

# 第二部 第六話 十年後の写真


601号室。


未来の部屋。


---


全員固まっていた。


---


写真。


---


未来の春風マンション。


---


十年後の俺。


---


そして。


---


隣に立つ天城美咲。


---


「なんで!?」


---


ひまりが叫ぶ。


---


「来たばっかじゃん!!」


---


完全同意だった。


---


美咲本人も混乱している。


---


「わ、私も知らないです!」


---


かなめが写真を凝視する。


---


「待って」


---


「裏に何か書いてある」


---


全員が写真を裏返した。


---


そこに書かれていた文字。


---


【この未来は失敗した未来です】


---


静寂。


---


全員。


---


「は?」


---


意味がわからない。


---


未来の春風マンションは綺麗だった。


---


住人もいる。


---


俺もいる。


---


なのに。


---


失敗?


---


その時。


---


ページが勝手にめくれた。


---


まただ。


---


春風マンションではもう慣れてきた。


---


慣れたくなかった。


---


新しい文字。


---


【十年後】


---


【春風マンションは残る】


---


全員。


---


「おお!」


---


良かった。


---


残るらしい。


---


だが。


---


次の文章。


---


【しかし】


---


嫌な予感。


---


【大切な人を失う】


---


空気が止まる。


---


結衣が顔を上げる。


---


かなめも。


---


美咲も。


---


誰も喋らない。


---


その時。


---


るなのノートと同じ赤い文字が浮かぶ。


---


【一人だけ消える】


---


ゾワッ。


---


背筋が寒くなる。


---


ひまり。


---


「やめてくれ」


---


俺もそう思う。


---


その瞬間。


---


ガタン。


---


未来の部屋の奥で音がした。


---


振り向く。


---


そこには。


---


古い映写機。


---


誰も触っていない。


---


なのに。


---


勝手に動き始めた。


---


カタカタカタ……


---


壁に映像が映る。


---


白黒の映像。


---


昔の春風マンションだった。


---


若い神崎。


---


若い加賀谷。


---


若い三枝さん。


---


そして。


---


藤堂先生。


---


全員が映っている。


---


だが。


---


その中に。


---


知らない少女がいた。


---


十歳くらい。


---


笑顔。


---


元気そうな子。


---


かなめが首を傾げる。


---


「誰?」


---


神崎の顔色が変わる。


---


加賀谷も凍る。


---


三枝さんも言葉を失う。


---


俺たちは気づく。


---


この反応。


---


知っている人だ。


---


神崎が震える声で言った。


---


「……まさか」


---


映像の少女が笑う。


---


そして。


---


カメラへ向かって手を振る。


---


その顔を見た瞬間。


---


るなが悲鳴を上げた。


---


「ルナ!?」


---


全員。


---


「え?」


---


映像の少女。


---


もう一人のルナにそっくりだった。


---


いや。


---


そっくりじゃない。


---


同じ顔だった。


---


そして映像は最後に。


---


少女の声を残した。


---


『未来で待ってるよ』


---


ブツッ。


---


映像が消える。


---


静寂。


---


誰も喋れない。


---


そして。


---


未来の部屋の壁に。


---


新しい文字が浮かび上がった。


---


【ルナを見つけろ】


---


【それが未来を変える最初の一歩だ】


---


美咲が呟く。


---


「未来って……」


---


「何が起きるんですか……?」


---


誰にもわからない。


---


ただ一つ。


---


春風マンションの物語は。


---


また大きく動き始めていた。


---


## 次回


### 第七話


**「ルナの正体」**


なぜルナは未来を知っているのか。


なぜ昔の映像に映っていたのか。


そして――


るなが隠し続けていた秘密が、

ついに明かされる。


**「私は一度、このマンションで死んでいます」**。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ