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聖別編 プロローグ

 過去編です。本編からは独立していますが、非常に結びつきの強い話です。内容としては「異能共よ、我が刃の錆となれ」の後日談となっておりますが、初見の方でも読めるよう工夫しております。

 長きにわたる戦争が終結(しゅうけつ)し、地方貴族の多くが没落(ぼつらく)した。それはアイメルト家でも同じだった。異能を使い、戦場で地位を築(きず)いたアイメルト家にも没落(ぼつらく)の波は迫っていた。



 本編の10年前。アイメルト領、王宮(おうきゅう)―


 1人の女性が緊張した顔で廊下を進んでいる。深夜の王宮(おうきゅう)は静まり返っていた。


 女性―ソフィア・アイメルトーは、弓を背負い、甲冑(かっちゅう)を着て、王宮(おうきゅう)を出ていく。王妃という立場だが、ソフィアにしてみれば、戦場の方が性にあっていた。


 ソフィアは、王宮を囲む防壁(ぼうへき)を見つめる。難攻不落(なんこうふらく)と呼ばれたこの城も、内部から腐り始めている。


 異能という強大すぎる力、それを濫用(らんよう)したい、独占したい、という病が。

 読んでいただき、ありがとうございます。

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