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flashback

清々しい晴天!

白一色の花畑!

そんな中私は今、悠君に膝枕してもらっています

悠君は穏やかな笑顔でこちらを眺めていて

私はそれが嬉しくて

・・・・でもなんで私は悠君に膝枕をしてもらってるんだろう?

そもそも悠君がこんなことをしてくれるはずがない

私にはこんなことをしてもらう資格がない

そんなことを考えてるとふと気が付いた

この人は悠君じゃない

知ってる人だ・・・私はコレを知っている

コレは


「おとうさ・・・」




---



時計は間もなく深夜1時

無事タンカー防衛の報酬を受け取り

さてアタシも寝るかと思ったら夏妃の祖父の源十郎から不在着信が来てることに気が付いた

こんな時間にあんなハイテンション爺さんと話したくはないが・・・


「ワシぢゃ!こんな時間にどのかわいこちゃんからの電話かの~!」

「アタシっす」

「チェンジで」


普段は軽く流すところだがこんな時間にそんな反応されると憤慨したくなる

普段は軽く流すけど!


「ごめんなさい冗談です許してくださいなんでもしますから」


別に何でもはしなくていいです


「要件はなんですかクソジジイ」

「む?なんのことぢゃ?」


ついにボケたか爺さん


「お~・・・電話しとったの完全に忘れておったわ」

「ボケるのはあと3年ぐらい我慢してください」


3年もあれば夏妃の理事長職の引き継ぎも落ち着くだろうし


「大丈夫じゃ3年くらいしたら全部夏妃に任せて妻達全員で世界旅行に行くから。それまでは決してボケん」


元気良すぎてツッコム気もしない


「んで話し戻していいですか?」

「そだの。森口悠の身辺調査をしとっての」


口ではいろいろ言っていたがやはり警戒をしていたか爺さん


「調査自体は結構簡単じゃったぞ、家系事態はごく普通の一般市民じゃったからな」


内容を聞いていると


-バタン!ドタドタドタ・・・・-


隣室から誰かが飛び出していった


「すまん爺さんちょっと行ってくる」



-----



追いかけてみると夏妃がトイレで吐いていた

中学生のころにはよくあった光景だ

高校入ってから大人しくなったと思ったんだけどな

とりあえず背中をさすってやる

あ~あもう涙と涎と鼻水でぐちゃぐちゃだ


「う゛う゛~よ゛う゛こ゛ち゛ゃ゛ん゛あ゛た゛し゛も゛う゛し゛に゛た゛い゛~~」


ちゃん付けとか久しぶりに言われたなぁ・・・それだけきついフラッシュバックだったか


「大丈夫大丈夫。アタシがついてるから安心しな・・・」

「もうやだよぅ・・・なんでわたしがこんなめにぃ~」


幼児退行っていうのかなこれ?


「何を見たの?」

「グス・・・ゆめのなかにアイツがでてきて・・・」

「ごめんな、無理に言わなくてもいいよ」

「やだよぉ・・・もういきるのやめたいよぉ・・・」


ちょっと危ない状態だな

中学生の時にはこの状態から何度も衝動的に自殺しようとしたし

夏妃はアタシが出会う前から長袖を着る習慣がある

アタシと爺さんしか知らないが手首には多数の自殺痕があり

本人も誰にも見せたがらない

だから真夏だろうが猛暑だろうが汗を流しながらいつも長袖だ


「でも生きるのやめたら亜子も奈々子も御門ももう会えないぞ」

「うぅ~」

「悠にだってもう会えないぞ」

「ようこちゃんいじわるだ~」


悠の名前を出すだけで効果は抜群だ

それから20分くらい抱きしめてあげて頭を撫でてあげたらだいぶ落ち着いてきた


「ふぅ・・・有難う洋子、もう落ち着いたから大丈夫」

「本当に?」

「大丈夫よ。ちゃんと寝るから、明日にはもとどうりだから」

「そっか。よし!じゃあ寝るか」


どうやら本当にもう大丈夫そうだ


「・・・・洋子。提案があるわ」

「聞こう」

「今から2人で悠君に夜這いを仕掛けま・・・」

「却下」

「じゃあ久しぶりに洋子と一緒に寝たい」

「寝ゲロだけはやめてくれよ?」

「たぶん大丈夫よ、それじゃ着替えてくるから」

「おう」


そう言って夏妃は自分の部屋に着替えに戻っていった

爺さんとの話はまた後日だな

夏妃が入ってくる前に爺さんと話を済ませてその日は夏妃と一緒に寝た

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