表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/69

180度変わったリクの言葉に戸惑う兵士。


「いいから、寵姫たちを守れ!」


「はっ」


その寵姫の一人であるはずのあたしが、先頭を切って森の中に入っていく。


オークの群れが、兵士を食べあさっていた。


血の濃厚な匂いに吐き気を催したが、我慢した。


「うなり、消え去れ!」


あたしは、金の堕天使の力を解放させた。金色の破滅の光がオークたちを飲み込んでいく。


逃れていくオークを、リクとリンドウが切り捨て、そしてリリエルが弓を射る。


「氷よ鋼となりて貫け!アイシクルランス!(氷槍)」


サレイの呪文で、雪の積もった地面にいくつもの氷でできた槍が現れて、まだかろうじて生き残っていたオークたちに止めをさしていく。


あたしは、黒い翼を、他の人に見られないようにすぐに消して、また金の堕天使の力を封印した。


そうでもしないと、災厄を呼びそうで。


この愛しいサイカ王国に。


「何よあれ……」


一部始終を見ていたサリーは、信じられないものを見ている目で、まだ夢の中にいるような気がして目を何度も瞬かせた。


「金の天使なの?あれが」


でも、翼は黒かった。


金の天使、金の堕天使は神話の存在だ。金の一族というが、ただの小娘ではなかったのか、サクラは。


「まぁ、どっちでもいいわ」


サリーに、金の一族に関する知識は皆無だった。必要ないからと、教えられなかった。



あたしは、オークを一掃すると、また狩りに戻った。


結局仕留めたのは雪狐と雪兎の2だけ。


リクなんて6も仕留めてたし、リンドウは10、サレイは興味ないのか、護衛に徹底していた。


リリエルは4。


ああ、8歳の少女にまで負けてしまった。


まぁいいや。


それなりに楽しめたし。


狩りで狩られた動物たちは、毛皮をはがれて肉は市場に出されるそうだ。


無駄にはしないからこそ、あたしも狩りをしたのだ。


だって、そうでもしないと、胸の奥に疼く殺意で、誰かを殺してしまう、そんな気がして。


今日の晩御飯は雪兎のスープをメインにしたもの。


あたしは、晩餐をリクとリリエルととっていた。


リンドウとサレイは後で食べる。会場の警護に当たっている。


リンドウとサレイは、何か囁きあって、互いに笑いあっていた。


きっと、また城下町に繰り出して、酒でも飲んでどんちゃんやらかそうとでも、約束しているのだろう。


最近のサレイは、ナルシストは消えたが、大分回復して、城下町にリンドウと一緒に飲みにまで行くようになった。


あたしはそれが嬉しかった。


レンの子供が、幸せになっていくのを見ているのが。


あたしは、運が良かったのだ。最悪、レンのように売られる可能性だってあっただろう。


でも、リクはあたしを寵姫として受け入れてくれたし、金の堕天使に羽化した後も、変わりなく接してくれる。


あたしは、それが嬉しかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ