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シャーライが駆けつけて、あたしは救出されたらしい。


気がつくと、カカオが心配そうな顔であたしを覗き込んでいた。


「大丈夫ですか、サクラ様?」


「あーうん。最近よく鼻血でるなぁ、そのうち貧血になりそうだわ」


かわいかったり、かっこいいものを見たりすると、鼻血を出す。ああ、青春。

ってどんな青春じゃあああ。


トイレに篭る青春も嫌だけど、鼻血に染まる青春もいやあああ!


「陛下がお見舞いに来ておりますよ」


「やー、サクラ」


リクがいた。カカオは部屋を出て行った。こうして二人きりになるのは初めてかもしれない。


「逆上せたんだって?」


「うん」


「あのお風呂は王族専用だからな。まぁ薔薇風呂が気に入ったようでよかったよ」


「なんか、さ。印象違うんだけど?」


「何が?」


「晩餐で会った時に偉そうな態度はどこにいったのよ」


リクは、銀髪揺らした。


「あれはなぁ。まぁ堅苦しい儀式のようなものだ」


「何それ」


「そなたがどんな少女なのか知りたくてな。家臣と接するように話したのだよ」


揺れる銀髪を見ていると、リリエルを思い出す。あのすべすべのお肌。あたしもあんな風になりたいな。


とか考えていたら、また鼻血が…。


「そなた、鼻血を出す病かい?」


「いいや。興奮すると鼻血が出る体質なの」


「変な体質だな」


「そうね」


ティッシュを丸めてつめこんでやったから、大分変な顔になってるだろうが知ったことか。


そもそも、リクの王妃になる気なんてないし。


「そう、聞きたかったのはサクラの年齢だ」


「あたしの?」


「そう。何歳だ、今?」


「16よ」


ガックリ。

リクはまさに、そんな音を立てて床に膝をついて嘆きだした。


「何よ」


「11!サクラ、そなたと11も離れておる。私のストライクゾーンは18から65までなのだよ!16は範囲外だ。あと2年待ってくれ!」


「あんたの王妃になるなんてまだ応えてないわよ」


そもそもだ。

18~はいいとして。上限が65歳ってどういうことだ!

ばばあ専なのかこいつは。

いや、ストライクゾーンが広すぎる。せいぜい、40とかそこくらいまでだろ!


16がだめで65がOKってどういうことだこらぁ!!


気がつくと、あたしはリクの首を締め上げていた。


「あら、いけないわ」


すぐに暴力に訴えてしまう、いけないあたしの右手。

めっ!


……自分でやって凄く寒くなったよ。

背筋がぞわぞわした。


「リリエルのよき友になってくれ」


突然そうリクにもちかけられて、あたしは思案したけどすぐに頷いた。


「もちろんよ」


「あれは、聡すぎる故に、同じ年頃の友達がおらん。おまけに王女ときた。近づくのは貴族の子弟ばかり。それも王位を狙った、な」


「リリエル大変なんだね」


「あれがせめて男であればな。友人も何人かできただろうが。あの性格で女だと、同性からあまり好かれないのか、女の子の友達ができないんだ。できても上辺だけ。親の出世のために嫌々友人になろうとする者しか近づかん」


リクは、愛娘のことを熱く語り続ける。


「天童とまでいわれる頭の良さに加えて、きつい性格、それに親の私がいうのもなんだが、もうハァハァするくらいの美少女!あんな美少女、世界でリリエルしかおらん!」


断言した。

断言したな、お前。


この変態め!

でもあたしもそう思った!

あたしも変態だ!やっほう!


「あなたが27ってことは、リンドウは?リンドウはいくつなの?」


「リンドウが気になるか?」


リクに問いかけれてて、あたしは顔を紅くしながらも首を振る。


「ぜぜぜぜぜぜ全然!全然そんなことないしー!」


「そなた、嘘をつくのが下手だな。見ていて面白い」


真っ赤になったあたしに、そっとリクの手が添えられた。


「リンドウは私の長年のよき友。私と同じ27だ」


「27かー。もちょっと若く見えたのになぁ」


全然、まだまだいけるけどね。

あたしのストライクゾーンは12から35

って、あたしショタ入ってる!


ガーン。


今更、遅まきに気づくけど、でも16から見ての12は幼いけど、あたしが二十歳になる頃には16なんだよね。そんなに違和感ないじゃん。


ふわりと、薔薇の匂いがした。


「忘れるな。そなたは私の寵姫」


押し倒されて、あたしはドッドッドと、心臓がもう鼓動を止めそうなくらい高鳴るのを感じた。


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