10話
さて、ハナ、アン、ミツが仲間になってあれから1ヶ月ほど過ぎた。
俺の感覚だけどな!
カレンダーもなしに分かるか!
まぁカレンダーあっても曜日とか何日とか忘れる事あるよね?
この1か月特に変わった事と言えば、まずミツが提供してくれるハチミツがパンに合います。
久しぶりのこの甘さ、たまりませんな。
ゴロウもしょっちゅうおねだりしてくる。
ゴロウよ、お前はさてはただのクマだろ?
チビ助はあんまり好きではないみたいだな。
俺は朝のパンを焼いてぬりぬりしていただいております。
後は、アン達配下の者達が街道を整備してくれたり、いざという時に抜け道を作ってくれいる。
なかなか順調である。
まぁ街道と言ってもレンガ作りのような立派な物ではなくただ樹を切り倒して地面むき出しの道だけど。
そして俺がアンとミツに用意した、モンスターハウスの見学もしてみた。
はっきり言うと後悔しました。
アリとハチの食べる物ってねぇ?
不思議と拠点さんはそれも自動で用意してるから相変わらず高性能ですな。
後は、ハナ、アン、ミツに言われて俺の迷い家さんをもっと強固にすべきだと助言をを言われたが、日本家屋の迷い家はとても便利なので変えるつもりはない。
勝手にご飯やら用意してくれし、食糧庫に行けば自分で作れるし、お風呂も24時間いつでも入れる。
何より掃除しなくてもいつもキレイさを保っている。
ぶっちゃけ、迷い家さんも妖怪の一種で主が俺なんだから仲間なんだと思うんだよな。
始めは間違えて押しちゃったけど、正解だったと思うんだ。
一度、俺の許可なくアリの隊長格の人型が迷い家に入って来たが、家の中で迷い俺が感知するまで会えなかったのだ。
これは迷い家さんの能力だと思う。
敵に進入されても俺にたどり着けないと言う事はとても重要だと思うんだ。
まあ、外から攻撃されたどうなるか分からんけど。
外は外で、ハチとアリの兵隊たちが交代でそれぞれ見張りについてるし、狼たちも周囲を警戒してるので問題ないと思う。
そう、ありていに言えばこの1か月とても暇です。
ゴロゴロ過ごして、ちょっと散歩してまた家でゴロゴロ。
娯楽も無いので暇なのだよ。
定番のリーバシとかも考えたけど作れねえよ!
木材あるけど色付けができないのだよ!
一面を焦がして黒にしようかと挑戦したけど無理だったよ。
ふっ、異世界には不可能なんてないと思ってた。
現代のおもちゃ何かそう簡単に作れないもんだよ?
そもそも、加工できる奴がいない。
俺だって挑戦したけど無理だよ。
そんな技能もってません。
狼だって、アリだって、ハチだって無理だよ。
ドワーフさんとかきてくれないかなぁ。
後、変わった事と言えばアン、ミツがハナ同様に進化した。
より人間味が出た感じかな。
人化の術?みたいなものも会得したようでアンとミツは俺に合う時は人型、完璧に人間とは言えない見た目だ。
所々骨格とかモンスター感が出ております。
相変わらずモンスターの生態はわからんね。
こんこん、と家の戸を叩く音が聞こえた。
ん?この気配はハチの隊長格かな?
「どしたー?」
俺が外に出ると、ハチの隊長格は膝をついて俺を見上げている。
「王にご報告があり、はせ参じました。森のトレントが王に謁見したいとの事です」
おお、昆虫の次は植物ですか、そうですか。
やっぱり人間さんいないのか?
「分かった。会おう」
「畏まりました。あちらの広場で待たせております」
俺はトレントが待つという、広場まで護衛の昆虫モンスターと狼たちを引き連れて広場に向かった。
広場って言っても何のモニュメントとかもない、本当のただの広場です。
整地しただけともいうがな!
そこには5体ほどの樹がおります。
ただ、どう見てもウッドゴーレムって感じで所々に苔や、枝なのか葉っぱも生えております。
ファンタジー的に樹が根っこで緩慢な動きができるような奴ではない。
あれはきっと走れるだろ?
俺の異世界感が崩れてきております。
そしてトレントだけあって結構でかいです。
「新たな王よ、お初にお目にかかります。この大森林のトレント達や他の者達の代表とし挨拶に参りました」
トレントは、片膝をつきながらこうべを垂れた。
「ああ、よく来てくれた。歓迎しよう。して、お前達はこの森に点在して存在しているのか?それとも集落的な集まりでもあるのか?」
「いえ、特にそういった事はございません。我らは大地にさえ繋がっていれば意思疎通ができますので」
「そうか。で、今頃になって来たのは何故だ?」
そう、何故今頃なのか?
簡単に動けそうな巨体を持っている見た目ウッドゴーレムのトレントがアリ達やハチ達のようにすぐ行動に移さなかったのには何か理由があるはずだ。
「誠に申し訳ございません。すぐに行動を起こす予定でしたが王の住処より巨大なエネルギーが大地をつわり我らに進化をお与えいただき、新たな体に慣れるのに時間がかかり遅くなった事お詫び申し上げます」
「ん?大地に巨大なエネルギー?進化?何の事だ?」
「はっ。王の居城より見えるあの聖なる樹でございます。今もこの大森林に力をお与え続けております」
俺は振り返り迷い家の庭にある樹を見る。
うん、あれ仙丹が取れる桃の樹ですなぁ。
龍脈も流れてスポット的に俺の家が中心になってるって拠点さんにも出てたな。
それが俺の広大な拠点の支配地であるこの森に流れていると。
そしてあの桃の樹からエネルギーが大地に伝わりトレント達を新たに進化させた、と。
ん?そういえば他の者達って?
「トレントの使者よ。先ほど他の者達と言ったな?どういう事だ?」
「はい。この大森林には他の植生の者達もおります。その者達もまた進化を遂げました。我らは話し合いの結果、我らトレントがご挨拶に参りました」
「トレント達以外にも植生の者達がいるのか?」
「はい。新たに知能はありましたが自我を持つ者も現れておりました。その為話し合いに時間がかかりました」
「新たなモンスターが生まれたのか?」
「元々は自我を持たない者いましたが今回の事で、ただのモンスターでしたが自我を持ち我等に接触してきた者達もいます」
「へぇ、例えばどんな奴だ?」
「はい。主に我等トレントと似た種族ですがドライアド。後はアウラウネなどが意思疎通が通じる主な植生の魔物になります」
えっと、ドライアドって本能で誘惑して捕食してたの?
かなりえぐいよ、それ!
樹の妖精的なイメージ持ってたんだが!?
「なるほどな。で、お前達は俺に何を望む?」
「はっ。我らもこの森に住む者としてこの森の王たるあなた様に忠誠を。そして我らも配下に加えていただきたく」
「構わん。とりあえず今まで通りこの森で好きに過ごせ。しかしお前達は大地に繋がっていれば意思疎通ができるのであれば、森の警戒網としても働いてもらいたい。それは構わないか?」
「王のご命令とあらば。その役目お引きいたします」
「ならば、代表を我が近くにも滞在させよ。お前達は大地で繋がっていればいいのであれば好きに近くの場所に根を下ろすがよい」
「はっ。そのようにいたします。では王の住まいの近くに滞在させていただきたく思います」
「ああ、それで構わないよ。じゃあ、話しはこれで終わりだ。早速、この森に住む植物モンスター達に連絡を取り、今の話しを伝えよ」
「はっ!」
トレントはそのまま来た5体が俺の迷い家の近くに根を下ろし、見た目ただの樹になった。
何か、樹の壁ができたような気もしないでもないな。
まっ、俺を王と呼ぶなら安心だろ。
何かこの森の王になってから色んな奴がくるなぁ。
まだまだこれからも来るんだろうか?
この森は大森林というだけあって広い。
こちらに来るだけでも時間がかかる種族もいるだろうし、気長に待ちますかね。
「王よ、早速ですが何者かが我らの森に侵入者が現れたようです」
と、トレントさん。
はえーな、おい!
俺、今気長に待つって思ってだんだけど?
しかもこの森に住む奴を待つつもりなんだが?
侵入者って何よ?
迷い人じゃないよねぇ、明らかに侵入者って言ってるし。
あー、どうか良い奴でありますように。
拠点
迷い家
ゴブリン兵士(封印中)
命樹(仙丹の桃)
ゴロウ(レッドベアーの幼体?)
黒狼集団(リーダー、ハナ)
アリの軍団 (リーダー アン)
ハチの軍団 (リーダー ミツ)
植物モンスター (トレント、ドライアド、アウラウネ等)
支配地 虚構の大森林
主人公
精神耐性
気功




