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昨今婚カツコンコンッ!  作者: 瀬良透
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スーツは男の戦闘服

基本的に見合いは男性はスーツである。

その理由は「婚カツしてる男性は私服がダサいから」らしい。

誤解ないように先に言っておきたいのは、私の意見ではない。婚カツを始めた時に仲介人にそのような旨で説明されたのである。そんなストレートな物言いではなく私もうろ覚えだが、「そのーですね。うちに来られる男性の方は、そう、私服が、ちょっとですねー、だらしないというか、少し清潔感にかけるというか、ですねー。ほら、見合い写真はスーツじゃないですか、ですからスーツでいくのが一番しゅっとするんですよー」という感じだった気がする。結構会員数の多い婚カツサービスの仲介人が言うのだから、まあ無難なところなのであろう。ちなみに仲介人と行く服装コーディネート勉強イベントというのもあるので、悩んだらそういうのに参加するのも良いのではないだろうか。私は参加したことはないのだけれども。

実際に私服がダサいというのは全員がそうではないし、「あくまでスーツが安牌」という一つ意見だと思う。私も待ち合わせ場所で結構な数の婚カツ戦士を見たが、「めっちゃダンディやん」っていうイケてるおじさまもたくさんいた。もう立ち姿からして違う。絶対私服もイケてるとそれだけて思わせる。そんな人も多いので、婚カツには幅広い年齢の色んなタイプの人が登録しているというのはきちんと言っておきたい。

ちなみに私は自身で私服はダサい方、というか普段着が作務衣に下駄なので意見できる立場にはない。

これを読んでいらっしゃる男性はスーツを普段から着ているだろうか。私は営業職なので基本スーツではあるが、最近は着ていない人も多いと思う。接客業であればユニフォームであるし、また仕事柄で取引先で会う人が技術職のため作業着の人が多い。ふと冷静になると、スーツ着ている人の方が少ないのではないのだろうかと思う。業界にもよるが、生産業では営業以外ではスーツを着ていない会社も増えてきているのではないだろうか。

まあ、とりあえず男性は見合いではスーツなのである。これはある意味では楽で、女性は逆に気を使うから大変と聞いた。


さて、私の婚カツ活動の中で印象的な出来事がある。

私が待ち合わせ場所でぼーとしていると、お仲間がいた。

その男性は多分、技術職か何かで普段スーツを着ていないのであろう。雰囲気は神経質な感じで、着慣れないスーツの感じがいかにも「THE設計職」という感じである。見た目からの勝手な想像ではあるが、寡黙で真面目で誠実なタイプに見受けられた。さて、この男性にはどんな女性が見合いに来るのだろうかと、ちょっと楽しみに見ていた。

すると現れたのは、正反対すぎる女性であった。ラフな格好というか、サンダルである。そしてなんか蛍光色のリュックを背負っていた。私の婚カツ活動の中でリュックは初めて見た。いかにも軽快そうな小柄な女性で、これがライトノベルなら「直感系天才ヒロイン」にカテゴライズされるに違いない。

この二人はあまりにもアンバランスではないかと感じると同時に、これだけタイプが違えば逆に面白いのではないかと思った。似た者同士より、自分と違うタイプの方が夫婦には良いという一つの意見もある。大らかでフットワーク軽い妻に、堅実で真面目な夫。そう考えると中々に良いのではないだろうか。勿論、私が見たのは二人が出会い挨拶をして喫茶店に向かうまでだ。二人がうまくいったかはわからないし、もしかしたらその1回で終わりだったかもしれない。けれど、あの二人がそれぞれ幸せになってくれればとつい想像してしまった。


ちなみにその時の私の見合い相手のことを全く覚えていない。

その意識の低さが、まだ私がパートナーを見つけられていない原因かもしれない。

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