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オメガ建国記  作者: 九十九(つくも)
第二章 組織拡大編
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第19.5話 【アモル日和】

 「ご主人様! 見てくださいにゃ! これ、アモルとお揃いの魔導チャームです! 二つ買ったらまけてくれるって店主が言ってます!」



 猫科の獣人であるアモルとのデートは、始終彼女のしっぽが千切れんばかりに激しく振り回される、最高に賑やかなものとなった。

 商人の嗅覚を活かして掘り出し物を探すのもそこそこに、現在のアモルの頭の中は「大好きなご主人様と二人っきりでデートをしている」という歓喜で100%満たされていた。



「あっちのお店も行きましょうご主人様! あ、あっちの露店の串焼きも美味しそうです! ご主人様、アモルがあ〜んしてあげますからねっ!」



 街中を走り回り、私の腕にしがみつき、隙あらば自分の頭を私の腕や胸元にすりすりと擦り付けて甘い匂いをねだるアモル。

 街の人々も、そんな仲睦まじい私達の姿を見て思わず微笑みを浮かべている。



 夕方になり、買い込んだ大量の土産物を空間保収納へ収めると、私達は彼女が手配した最高級宿のスイートルームへと入った。



 重厚な扉が閉まり、カチャリと鍵がかかった瞬間——アモルの雰囲気が一変した。


「……あうぅ……もう、我慢できませんにゃ……っ!」


 抱えていた荷物を床に放り投げ、アモルは獣のような素早さで私の胸元へと飛びついてきた。

 そのまま私の腰に自分の足を絡めつき、首筋に顔をうずめて「ハァ、ハァ」と荒い息を吐きながら、猛烈な勢いで自分のフェロモンを擦り付けてくる。


「アモル……!?」

「一日中……ずっと我慢してたんですにゃ……っ! ご主人様と触れ合って、甘い匂いを嗅いでたら……アモルの身体、中からキュンキュンして……熱くて、おかしくなりそうだったんですにゃ……っ!」


 アモルの耳はペタンと倒れ、しっぽは私の太ももに必死に巻き付いている。

 喉からはゴロゴロと壊れた鈴のような激しい音が鳴り響いていた。


「ご主人様、アモルをいっぱいいっぱい可愛がってくださいにゃ……っ!」


 しっぽをパタパタと激しく振らせながら、そのまま私の膝の上にすがりついてくるアモル。

 首筋に顔を寄せてすりすりと甘い匂いをねだるように擦り寄せてきた彼女を、私は我慢の限界を迎えてそのままベッドへ押し倒した。


「ふにゃあ……っ! ご主人様ぁ……っ!」


 アモルは喉をゴロゴロと激しく鳴らしながら、心底幸せそうに瞳を閉じてすべてを受け入れた。

 獣人特有のしなやかな肢体と甘い声が部屋の中に響き渡り、彼女の欲望と愛着が満たされていく。


「ふにゃあ……ご主人様の匂い、だーい好きです……えへへ」



 朝目が覚めると、アモルは私の胸の上に完全に乗っかる形でぐっすりと眠っていた。

 愛おしくなって頭や耳の後ろを撫でてやると、彼女は目をつむったまま「んみゅ……」と満足そうに喉を鳴らし、さらにぴったりと体に密着して甘えてくる。


「アモル、重いぞ」

「ふにゃ〜……ご主人様の上は、世界一落ち着くベッドだニャ〜……離れないニャ……」


 寝ぼけた頭で、私の顎のあたりにすりすりと自分の頬をすり寄せてくるアモル。

 ピンと立った猫耳が私の鼻先をかすめ、心地よい甘い香りが鼻腔をくすぐる。


 私がそのしなやかな腰を引き寄せて抱きしめ直すと、アモルは「ゴロゴロ……」と大きな喉鳴らしを響かせ、至福の表情で私の胸に埋もれていくのだった。



挿絵(By みてみん)

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