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遺書日記  作者: キノキノ
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プロローグ

注意 これはあくまで小説であり全てフィクションです。

俺の人生には何もなかった。色も、金も、華も。何もなかった。


特段不幸な人生ではなかった。両親にも恵まれたし、学校にも通った。芸人としてデビューすることもできた。


だが、周りが大人になるにつれて気づいた。当たり前のように皆が持っているものを、自分は何一つ持っていないのだと。


俺だけが、いつまでも子供のままでいる気がした。過去に執着し続けている気がした。


こんなことを言えば、贅沢者だと笑われるだろう。それでも、この劣等感の存在そのものが、俺が持てなかった側の人間だという証明だった。


俺には機会すらなかった。


好きになった人も、欲しかったものも、気づいた時にはいつも誰かのものになっていた。


俺は土俵にすら立てなかった。


ずっと、ずっとそんな思いばかり抱えて生きてきた。


悔しかった。ただひたすらに悔しかった。


だけれど、この感情をどこに向ければいい?


誰も悪くないのだ。


強いて言うなら、全てが遅すぎた俺が悪かった。


分かっている。そんなことは分かっている。


だが、割り切れるわけがない。


しかし、もう後悔したって遅い。取り返しはつかない。


これから何をすべきかは、もう分かっている。


長いこと迷っていた。


だが、ようやく決心がついた。


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