大会申し込み完了!
ギルドの中は意外と静かでむしろ外がうるさい。今からでも燃やしてやろうかな・・・
それはさておき、大会について聞いておかないと。幸いビーゲンの時と作りや内装も大した違いが無いから場所も分かりやすかった。統一してるのか?
「すいません、武術大会に参加したいんですけど」
「参加希望者ですか?それでは用紙に名前とある程度の自己紹介を記入して提出してください」
オフィスで仕事してそうなスーツ姿の女性が単調な感じで説明すると紙をこちらに出して来た。
うん、事務的だな。それ以外に期待してたのかと言われると困るが、少しくらい個性があっても面白いと思うんだ。
「ほれ、アレン少年も参加するだろう?」
「あ、はい。ありがとうございます」
二人分の紙を貰ってアレン少年にも渡しておく。二人して待合席の椅子に座って紙に記入していく。
はて、どう自己紹介しようか。二つ名みたいなのを自称して迫力を付けるとか面白そうだ。ゲーム時代には掲示板なんかでつけられた二つ名があった事を思い出す。
あの時は戦闘の事しか考えてなくてなー、お陰で『銀鬼』なんて二つ名つけられた。みんなには揶揄われたが今となっては懐かしい名だ。
後は・・・そうだなぁ、通りすがりの魔法使いとでも書いておこうかな?間違ってないし。
「少年はなんて書いたんだー?」
「え?特に書く事もないのでそのまま書きました」
「なんだ面白くない、こういうのはふざけてなんぼだぞ」
「ええ・・・恥ずかしいですよ」
大丈夫だ、こういうのはやった後で後悔して黒歴史になるだけだから。人間なんてみんな一個は黒歴史があるものさ。ちなみに私の黒歴史は実験でエリア一つを吹っ飛ばしたことかな。
「ま、こんなもんでいいかな」
書き終わった用紙を受付に渡す。一通り目を通して受付は頷き、こちらをみる
「問題ないですね、それでは当日になったらギルドに来てください」
「大会はいつからになる?」
「一週間後になります。予選からやる事になるので本戦は二週間ほどになると思いますが」
「わかったよ、ありがと」
さてさて、今のところ何もやることが無くなったな。すぐにやる気持ちでいたから少し肩透かしだ。
「それまでどうするか、一度宿屋でも探すか?」
ゲームの頃は宿屋なんて見かけばかりで使うこともなかったし気になると言えば気になる。
「あ、それなら僕行きたい場所があるんです」
「ほほう?」
今まで私に振り回されていたアレン少年珍しい提案がきた。
「鍛冶屋に行きたいんです!ちょっと憧れが・・・」
「よし、行くか」
武器や防具は大切だ。戦いを左右する一つのファクターといって過言ではない。まだまだなアレン少年だがこれからの事を考えればいいのを揃えておくのもいいかもしれない。
それに、武器や防具にはロマンがある。私も性能よりどちらかと言えばロマンを優先するんでね。ガシャガシャと変形して装着される鎧なんか最高だ、
「場所がわからんが・・・まあ煙の多いところに行けばあるだろ」
「そこは誰かに聞くとかしましょうよ!」
「なんとかなるだろー?別に聞くほどのことじゃないさ」
振り回されながらも、こうして後ろをついてくるアレン少年を見ると・・・案外、一人旅じゃなくて良かった。なんて思ったりもするかもしれない。
(´・ω・`)←この顔文字好きです




