魔王が来ました(´ ゜ω゜`)
なんだかんだで25話です
「聞かせてもらおうか…お前がここに来た理由と…魔王が出てくる理由を…」
モクローを拘束し理由を聞き出す。動き出さないように影から伸びる手をしっかり身体中に掴ませる
「ちっ…しっかりしてやがる…分かったよ。言えばいいんだろ」
モクローは諦め魔剣ハントスで拘束していたカムイを離す
モクローから聞いた話だと、この世界には「ヘイル」という魔族の国が存在し、その国では現在次の魔王を決める事になっている。魔王候補は2人居て両方とも現魔王グラゼスの息子達。だがこの兄弟が昔から仲悪く、何かと張り合って来たようだ。そして今次期魔王を決めるこの時に、あまりに折り合いがつかないためこの2人を倒せるかもしれない存在をグラゼスが探していたのだという。それがモクローが人間界に来た理由のようだ
「ちょっと待て。普通次期魔王を決めるのなら倒すんじゃなくて、何か2人に平等な条件を与えてから決めるんじゃないのか?」
「残念だがグラゼス様にその考えはねぇ。今の兄弟達に国を任せるのはダメだと感じたんだろう。1回頭を冷やす目的であの2人を倒せるかもしれない存在を探してるんだとさ」
「それでなぜ俺のことを?」
「悪いが監視させてもらった。森で魔獣騒ぎがあったろ?あれを仕掛けたのも俺だ。お前が解決したのを話したらグラゼス様がえらい気に入っちまってな」
結界の破壊やら人為的に仕掛けられたものとは思っていたが、まさかこんなドンピシャだったとは…しかも魔王に気にいられるという…
「まぁなんと迷惑な事…」
「命令と言えど喧嘩売ったらまんまと返り討ちにあっちまった。規格外が過ぎるぜアンタ」
「けど、俺もこんなにボロボロにされたのは初めてだ。右腕も使い物にならねぇ」
「主…」
「気にするな。まだ強くならないといけないって事だ」
「これ以上強くなると俺達魔族も太刀打ち出来ねぇかもな」
「次は無傷だ」
「おっそろしいねぇ…」
モクローの襲撃から3日。アルフも無事に目を覚ましたがしばらくはリハビリのため冒険者稼業を休止するそうだ
そんな俺も右腕は結局どうにもならず片腕になってしまった
「大変だったなアルフ…」
「お前の受けた傷に比べたら大したことねぇよ。まぁしばらくは休止して、お前の店の宣伝でもするかな」
「今度飯でも食いに行こうぜ」
「ああもちろんだ……なぁホーク……」
「んっ?」
アルフ俺の右腕を見ながら涙を流す
「ごめんな…俺のせいで…」
「お前のせいじゃねぇよ。俺はまだ弱かった。それだけの話だ」
「俺…また冒険者始めたら絶対強くなる!!魔族も退けるくらい強くなるから!!」
「俺もだ。お互い頑張ろうぜ」
強くなることを誓いアルフは店を出る。俺としてはこうして友人が生きててくれるだけでもありがたい限りだ
「さてと…俺も今後の事を考えないとな」
店に戻った瞬間とんでもなく禍々しい気を感じた。モクローとは違う…それ以上に禍々しいなにかを感じた
「ご主人……!!!」
「ご主人様…この感じは…!!」
「みんな動くな!!なにか来るぞ……!!」
アリエスとミリアスに待機を命じると店に突然門が現れた。扉が開き霧のような煙が店全体を覆う。正直この感じ…瘴気とは違う…なんだか吐きそうだ…
門から俺よりも身長の大きい男が出てきた。気分が優れないため見上げるのもやっとだが、見た感じ赤い瞳と牙、貴族のような正装だが大きな剣が腰にあり、頭にはツノ…やっぱり魔族だ…
「…何者だ…」
「突然の訪問を失礼する。ホークというのはお主か?」
「ああ俺の事だ…だが魔族に知り合いは…あっ…!!」
突然現れた大男の後ろに見知った顔が居た。それもココ最近命を賭けて戦った相手の顔だ
「よっ旦那。なんだか顔色悪いじゃねぇか」
「モクロー…ということは…」
「さすが旦那。そうここに居るこのお方こそ…魔国ヘイルの魔王…アイリーン・グラゼス様だ」
次回
魔王は何を言いに来たのか




