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天地生まれの英霊譚  作者: 庵下 流
第一部、第二部 振り返り
34/37

◻︎第一部と第二部の、振り返りあらすじ


第一部「夏至の日」


 シリカセン大王国の辺境、アカサス領。年に一度、国土を巡る霊力の流れが止まり、普段は抑えられている怪異や魔物が現世へ溢れ出す「夏至の日」。


 人々が一年で最も長い夜に備えるその日、東方の幼神、ミ・ズ・キ神カミクが「王都の威光」街道に現れました。

 王宮鑑別院技官カレンに捕らえられかけ、大切な極宝「極剣」を失ったカミクは、トクリカの森で落日大陸の少年神バライカと出会います。

 同じ頃、森では正体不明の大鼠が群れをなし、かつて放逐された「魔神マ・デ・ア」の眷属、念呪傀儡の妖精魔導士の存在が見え隠れしていました。

 その一方、守護隊の元勇者バリューも、夏至の日に仕組まれた騒乱の中で、強敵との戦いに身を投じ命を落とします。

 守護隊、鑑別技官、森の民、王宮貴族、そして神々。それぞれが異変を追ううち、別々に見えた騒動は、マジニ山の地下に眠る聖域「古精霊の大晶洞」へと集まっていきます。


 大晶洞では、太古より隠された巨大な「叡智の礎」を巡り、侵入する魔神勢、聖域の防衛機構、そして古代帝国に連なる者と対峙するカレン、顕現した戎尼神将までもが入り乱れる大混戦となります。そこへ辿り着いたカミクとバライカも激戦に巻き込まれ、ついには大晶洞そのものが崩壊の危機に瀕するのでした。


 道標にされ、両脚を断たれたカミクは、最後の手段として命練偈「胎動鎖刻」を、涙を堪えて放ちます。紫紺の闇が大晶洞を満たし、長く続いた世界の均衡は大きく揺らいでいくのでした。



第二部「騒乱の夜」


 夏至の夜が訪れます。アカサス領では、朝まで耐え抜けば終わる年に一度の試練の時を迎えています。トクリカの森、オーギュビー湖、威光街道、鑑別聖堂、領都、森の霊域へと不穏な混乱が広がります。

 勇者捜索の守護隊は強力な怪異と戦いになり、バリューの死を知った娘アメティアスに、勇武の運命を齎します。

 カレンと別れた鑑別技官シャドームとコマネッタもまた、逃げ込んだ鑑別聖堂で常識を超えた異変に遭遇するのでした。


 一方、森の霊屋では、新たに貴族となる兆しを得た少女セディアンナが何者かによって攫われます。クロシュやベルサ、姉妹巫女たちは彼女を救うために動き出し、その背後では、堕ちた貴族や祈祷士、豹者たちの思惑が複雑に絡み始めます。結果、凄まじい攻防が繰り返され、最悪の魔神と新たな勇者の邂逅にまで至ります。


領主たちとの連絡を失った領都でも混乱は深まり、領夫人ピジュアは禁じられた外法に手を伸ばし、そして遠く王宮では、アカサス領だけでは収まらない異変を前に、王国そのものを揺るがす、知らせが告げられるのでした。


「祖王が、お目覚めになられた」


そして、長い夏至の夜は明けます。

しかし、世界はもう、それまでの姿には戻りませんでした。


第三部『世界の軋轢』 王都の威光1 へ つづく。

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