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名も無い物語  作者: 天駆真龍
第二章 人神戦争
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第四話 決闘準備

 永夜の説明、要るかな?

楓「私たちとしては『終わらない夜』、として使おうと考えていたけど、元々あって『秋や冬に夜が長く感じること。また、そのような夜』ってあったんだよねぇ……」

 もう良いんじゃないか? この作品じゃにわか知識上等でやってるしな。先に出てくる奴の一人は「札に書いた文字の意味を言霊によって増幅させ現実で札に書かれた現象を引き起こしたり書かれた物質を操る」、なんて事してくるし……。

楓「でもその子あんまり活躍しないんだよねぇ。完全にかませ化するんだよなぁ。でも強いし……。かませ狼?」

 犬の進化は狼なのか? ま、いいか。ネタがなくなってきた本編への決めゼリフを気取ってやっていくかー。


 夜明けの晩、この世ならざる世界と呼ばれた者の子孫は何を真実とし、何を偽りとする?

「……で、これからどうするのさ」

 僕は王華に問いかける。

 紅我と合流するのか、それとも敵の本拠地へ行くのか。僕としては帰りたいがそうはならないだろう事は予想がついた。

「ん? そりゃ敵地に赴いているんだから、大将の首取りに行くのよ」

 当然のように言う王華。いや実際に王華にとっては当然なのだろう。

 けど──

「紅我はどうするんだ? おいてくのか?」

──そう、わざわざ僕を連れて行く程の戦いに紅我が居ないのはまずいのではないか?

 だがその疑問に王華は笑って、どこか誇らしげに答える。

「大丈夫よ。あいつは一人ででも一番上を叩くからね。きっと今頃大将とご対面でもしてるんじゃない?」

……その表情は信頼に満ちていて、気のせいか淋しさと嬉しさが混じった表情だった。

「ほら、早くしないと全部紅我に手柄とられるわよ」

 そう王華は遠くに神殿のような建物が見える方向へと箒を向ける。

「あの神殿っぽい所に神様が居るのか?」

「ぽいじゃなくて神殿よ。まあ、天界にわざわざあるんだから、居るんじゃない?」

 つまり王華はそれっぽいという理由で神殿に行こうとしている訳だ。

「……せめて情報収集とかした方が良いと思うけど」

 見た限りあの神殿は小さく見える。そんな場所に神様が居るなんて言われても信じられない。

 確かにとても綺麗なのだが、どうも神様の住む場所は神社以外想像できな──いや、今それは関係ない。あの神殿にはどうも違和感がある。

 ただ、王華は気にせずそこへ向かう気らしい。

「ご丁寧に敵が情報用意してる訳ない、なら手当たり次第に行くしかない。なら怪しい場所に行くのは当然でしょ?」

「た、確かに……」

「ならさっさと箒乗りなさい。置いてくわよ」

 そう言われ箒に跨がる僕だが、天界に来る時の事と似ていて身構えていた。

 そして案の定かっ飛ばすようで、

「ちゃんと掴まってなさいよ? 落ちたらご愁傷様ってね!」

 そう聞こえた直後に箒は風のように空を飛んだ。

 幸い、上や下方向の地面と垂直な移動ではなく横や前後の地面と水平な移動なのでずいぶん楽だった。




 僕たちは何事もなく神殿に着いた。天使たちの襲撃もなく、目の前に。

 こうしているとただの観光みたいだ。いや、それこそ真実なのかもしれない。


「む、よく来たな」

「……違うんだ。寝返ったとかじゃない。ただ穏便に解決出来そうだったからでな──」


 神殿の中央ではあぐらをかく紅我が居たのだ。

そして向かい合うようにワンピースを着ている髪も目も紫色の小さな女の子が居た。

「えっと、この状況は……?」

 とりあえずどうして紅我とワンピースの女の子が向かい合っているのかを聞いた。

 はずだったが、紅我は僕が穏便な解決方法について訊いてると思ったらしくその事を言ってくる。

「ああ、来た人で一番弱い奴と戦って負けたら天使を連れても征服は無理と認めて手出ししないらしい」

 だが、その発言でそんな事はどうでも良くなった。

 一番弱い、この場では全員異常な力を持つので、自動的に『アレ』を使う気がない僕が相手になるだろう。

 だが意外にもワンピースの女の子が指定したのは王華だった。

「……詠夜に何を見出した?」

「『えいや』、『永夜』? まさかあやつ……。成る程、『呪術師の永夜』の子孫か。賭けに出なくて正解じゃったか」

──頭が真っ白になった。

 『呪術師の永夜』。それはこの僕、霜月詠夜の先祖、霜月白夜が遥か昔に妖怪を倒す為命を賭け発動した禁呪から来た二つ名だったはずだ。

 確か家では『暮れぬ永夜』と教えられていた。

……けど、真実を知る者などいない。千年程昔の話で、しかも文献など残っていないのだ。

 家の奴らはそれを真実と語るが、そんな夢物語など信じていなかった。

 なのに、異世界なんて場所に来て、天使なんてもの見て、挙げ句の果てにその伝説の人物を知っている口ぶりをしている人物がいる。

 一体、あのワンピースの女の子は何を知っている……?

 しかし心の問いなど伝わる訳もなくワンピースの女の子と王華はどうやら闘うらしく、王華は挑戦的な目を向け、ワンピースの女の子は鋭くにらみつける。

 普通、ワンピースの女の子が王華に勝てるはずはないのだが、ちょっとだけ不安になる。

 

──そして闘いの火蓋は切られた。

 

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