これは逃げる女の荷物ではない
セラフィーナがレグリエの国境を越えて三日目の朝、王都では北方関係の実務協議が開かれていた。
以前なら、王太子婚約者としてセラフィーナが同席していても不自然ではなかった種類の会合である。
もっとも、今日その席に彼女の名はない。
王太子アドリアンの右手側には外務侯爵が座り、そのさらに隣へ、ノルディア王国の客人であるエステル・オルセーヌ公爵令嬢の席が用意されていた。
正式な王太子妃の席ではない。
婚約候補として発表されたわけでもない。
けれど、数日前まで親善の客人として王妃の茶会へ招かれていた外国令嬢が、今は両国間の北方政策について意見を求められる位置にいる。
それだけでも、彼女を取り巻く扱いが変わったことは十分に分かった。
「オルセーヌ公爵令嬢。こちらを」
会合が始まる前、ノルディア使節団の長が一通の封書を差し出した。
ノルディア王家の正式な外交文書ではない。
使節団内部で用いられる簡潔な指示書だった。
エステルは封を開き、短い文章へ目を通す。
セラフィーナ・アルディエールと王太子アドリアンとの婚約は解消。
対象はレグリエ北方政策及び王宮外交から排除。
国外退去済み。
アルディエール家そのものへの処罰は回避されたが、対象本人が王太子の隣へ復帰する経路は現時点で遮断された。
レグリエ側は国境演習縮小、鉄価格維持、軍馬優先出荷、通商協議再開を条件として受諾。
最後に一行だけあった。
『当初目的、達成と認定する。引き続き王都に滞在し、レグリエ王家との関係安定に努めよ』
エステルは最後まで読み、紙を折った。
「承知いたしました」
それだけだった。
大声で喜ぶようなことではない。
まして、勝ち誇った顔で王宮を歩けば、これまで積み上げたものを自分から壊すことになる。
しかし、結果だけを見れば明白だった。
エステルは勝った。
セラフィーナをアドリアンの隣から外す。
アルディエール家が北方外交へ与えていた影響力を弱める。
ノルディアにとって不都合な王太子妃候補を王宮の政治から排除する。
その過程で、自分自身はレグリエ王家から友好的なノルディア貴族として評価される。
与えられていた役目は、すべて達成した。
薬物工作や情報機関が行った細部まで、エステルが知っていたわけではない。
軍がいつ動き、どの商会へどの程度の圧力をかけるかまで、彼女が命令したわけでもない。
それでも、自分が何を望んでいるかは最初から理解していた。
セラフィーナを王太子の隣から外したかった。
そのために情報を集めた。
王都の人間が何をどう受け取るかを考え、表ではセラフィーナを庇いながら、彼女を外交上の問題として扱いやすい位置へ少しずつ押した。
必要なら自分が席を外すと申し出ることで、王家自身に「エステルではなくセラフィーナを外す」という選択をさせた。
その結果が、今ここにある。
会合が始まり、国王が入室する。
エステルも他の出席者とともに立ち上がった。
アドリアンはいつも通り礼を取ったが、エステルへ特別な視線を向けることはなかった。
彼の表情には疲労がある。
目の下も僅かに暗い。
婚約を解消した女が国外へ出た直後なのだから、不思議ではない。
エステルはそこへ触れなかった。
今日必要なのは慰めではなく仕事である。
会議では、縮小される国境演習の確認、軍馬の出荷予定、鉄取引の価格維持期間、再開される通商実務協議の日程が話し合われた。
エステルは尋ねられたことだけに答えた。
ノルディア側の譲歩を過大に見せず、だからといって安くも見せない。
レグリエ側から出された希望については、持ち帰るべきものと、この場で答えられるものを分けた。
アドリアンもまた、彼女を単なる飾りとして扱わなかった。
「オルセーヌ公爵令嬢。軍馬の優先出荷について、十日以内というのは第一便の出発までと理解していいだろうか」
「はい、殿下。全頭の到着ではございません。最初の一群を十日以内にノルディア側から出し、その後は検査を終えたものから順次送るという条件です」
「なら、文書もその表現に直した方がいい。全数到着まで十日と読める」
「仰る通りですわ」
エステルは書記へ訂正を求めた。
アドリアンが彼女を愛しているわけではない。
少なくとも今、そこに恋愛的な熱は何もない。
けれどエステルが得ようとしていた最初のものは、愛情ではなかった。
彼の隣で国家の話をする資格だった。
その席は、手に入った。
会議が終わる頃には、国王からも今後しばらく北方関係の協議へ参加するよう正式に求められた。
王妃からは昼食への招待まで受けた。
レグリエ貴族たちの態度も、以前とは少し違う。
外国から来た若い公爵令嬢ではなく、
今回の危機を収めた側の人間。
として見る視線が混じっている。
エステルはそれらを当然とは思わなかった。
得た信用は使えば減る。
だからこそ丁寧に扱う。
「殿下」
退出前、アドリアンへ声をかける。
彼が振り返る。
「何だろう」
「今回の件について、わたくしから申し上げるのは差し出がましいと思いますけれど」
少し間を置いた。
「セラフィーナ様のことを、悪くお考えにならないでくださいませ」
アドリアンの表情が僅かに硬くなる。
「思っていない」
即答だった。
「一度も」
「でしたら、よろしいのです」
エステルはそれ以上踏み込まなかった。
アドリアンに、
自分の方を見てほしい。
セラフィーナを忘れてほしい。
などと今ここで求めれば、得たばかりの位置を自分で安くする。
時間はある。
何より、政治的な目的はすでに果たした。
エステルは静かに礼をし、ノルディア使節団の側へ戻った。
この政争に限って言えば、勝者は彼女だった。
セラフィーナは王太子の隣から消えた。
エステルは残った。
祖国から与えられた役目も、完全に遂行した。
失ったものは、まだ何一つない。
ただ一つだけ。
エステル・オルセーヌは知らなかった。
自分が王都から追い出した女を、何に変えたのかを。
同じ頃、グランデルではセラフィーナの荷物が床へ並べられていた。
滞在先の屋敷へ、王室監察局と税関の役人が来ている。
国境を越える際にも荷物の確認は受けたが、その時点では箱数と危険物の有無が中心だった。
今日は、持ち込んだ財産が個人使用のものなのか、それとも販売を目的とした商品なのかを改めて確認するという。
「お手数をおかけします」
セラフィーナが言うと、税関担当の女性役人は首を振った。
五十歳前後に見える。
髪を後ろできっちりまとめ、箱の封印番号と国境で作られた一覧を順番に確認している。
「こちらこそご協力ありがとうございます。公爵令嬢ほどの資産を持つ方ですと、後から商業用の商品だったと判明した場合の方が面倒ですので」
「最初に済ませてしまった方が楽ですわね」
「その通りです」
アルノー・ベルティエも立ち会っていた。
監察官なので税関の判断へ口を挟む立場ではないらしく、少し離れたところで記録を見ている。
最初の箱には衣類が入っていた。
正式な夜会にも出られるドレス。
普段着。
外出着。
喪服。
寒冷地へ移動することになった場合にも使える厚手の衣類。
公爵令嬢の荷物としては、むしろ少ない。
税関役人も同じことを感じたらしい。
「これだけですか?」
「ひとまずは」
「レグリエから追加でお送りになる予定は?」
「必要な物が出ましたら。こちらで作れる物なら、こちらで買う方が早いでしょうし」
役人は帳面へ書き込んだ。
「国外退去になる方は、持ち出せる衣類をできるだけ持って行こうとなさることが多いのですが」
「運ぶのにもお金がかかりますもの」
セラフィーナは当然のこととして答えた。
王都の屋敷からすべてを剥がして持ってくる必要はなかった。
戻ることを前提に残したわけではない。
戻らないと証明するために、使うかどうかも分からない物まで運ぶ気がなかっただけである。
次は宝飾品だった。
こちらには一点ごとに所有記録がある。
アルディエール家から正式に贈られたもの。
セラフィーナ個人の資産で購入されたもの。
母から譲られたもの。
まとまって売却する場合には監察条件上の申告が必要になるが、持ち込むこと自体には問題がない。
現金も確認された。
一か所にまとめず複数へ分散している。
レグリエ貨幣が中心だが、国境地帯で換金しやすい種類も少額ずつ含めていた。
昨日、町で両替した分についても受取証がある。
三つ目の箱を開けたところで、役人の手が少し遅くなった。
書籍がぎっしり詰まっている。
文学や歴史だけではない。
会計。
商取引。
法学。
地理。
農業。
薬草。
魔術の基礎書。
レグリエ国内で一般公開されている過去の価格資料や、主要品目の輸出入統計をまとめた冊子もあった。
アルノーが近づく。
「王太子妃教育で使っていたものは?」
「非公開資料という意味でしたら、持ってきておりません」
「返却済みですか」
「ええ。王宮から借りたものは王宮へ。アルディエール家で保管すべきものは家へ戻しました。受領記録もございます」
「写しは?」
「ございません」
アルノーは書籍一覧を確認する。
いくつか実物と照合した。
疑われたことに、セラフィーナは不快そうな顔をしなかった。
確認するために彼はいる。
「農業の本まで読むのですか」
税関役人が一冊を戻しながら尋ねる。
「読みますわ」
「畑を?」
「本を読んだからといって、農家の方より上手に畑を作れるわけではございませんけれど」
役人が少しだけ笑った。
「それはそうですね」
四つ目の箱から出てきた物は、さらに地味だった。
紙。
封筒。
封蝋。
筆記具。
まだ何も書かれていない帳簿。
計算板。
定規。
小型の秤。
それに対応する分銅。
「こちらは?」
女性役人が秤を持ち上げる。
「商売をなさる予定が?」
「まだ何も決めておりません」
「では、なぜ秤を?」
「知らない土地で暮らすなら、重さを確かめられる道具が一つくらいあっても困らないでしょう?」
特別な品ではない。
アルディエール家の管理部門でも使っている、ごく普通の小型秤だった。
薬草を量ることもできる。
食料の確認にも使える。
簡単な実験にも使える。
一つしかないので商品在庫と判断する理由もなかった。
役人は「個人使用」と記入した。
「帳簿はずいぶん多いですね」
「空ですわよ」
試しに一冊開かれる。
何も書いていない。
次も同じ。
「これから何を書くのです?」
「必要になったものを」
答えになっているようで、ほとんど何も決まっていない答えだった。
けれど実際、それ以上の予定はなかった。
グランデルで働くかどうかさえ決めていない。
誰かに雇われるとも。
自分で事業を始めるとも。
国政へ関わるとも。
何一つ決まっていない。
それでも、何か始める時に紙がなくて困るより、空の帳簿が余る方がましだった。
最後の箱には薬、裁縫道具、携帯用の食器、予備の生活用品、小規模な魔術確認に使える安価な器具などが入っていた。
危険物も販売商品もない。
確認が終わる。
女性役人は台帳を閉じた。
「販売目的と判断される品はありません。追加の持ち込み税も不要です」
「ありがとうございます」
「宝飾品の大量売却、国外からの大規模な追加搬入などを行う場合には、改めて窓口へお知らせください」
「承知いたしました」
役人が帰る。
アルノーは少しだけ残った。
まだ開いたままの箱を見ている。
セラフィーナはその視線に気づいた。
「何か問題が?」
「いえ。規則上の問題はありません」
「でしたらよかったですわ」
それ以上は聞かなかった。
他人が自分の荷物を見て何を考えるのかまで管理する必要はない。
荷解きを再開すると、セラフィーナは秤だけを執務室へ運ばせた。
マルタが不思議そうに見る。
「厨房ではないのですか?」
「昨日買った物を少し確かめたいので」
町で見かけた穀物袋が気になっていた。
同じ種類の穀物で、どちらも店では「一袋」として扱われていたのに、押されている計量印が違った。
店主は、
地域ごとに印が違う。
中身は換算して売る。
と説明していた。
昨日はそれ以上確認しなかった。
一軒の店で見ただけだからである。
「書記を呼んでいただけます?」
若い書記が帳簿を持ってくる。
セラフィーナは昨日買った二袋を机の近くへ置かせた。
「順番に量ります」
結果は、一致しなかった。
多少の誤差ではない。
はっきりと重さが違う。
書記が数字を見比べる。
「同じ一袋ではないのですか?」
「同じ名前で売られていましたわね」
「どちらかが少なく入っているのでしょうか」
「それはまだ分かりません」
不正と決めるのは早い。
店主は最初から、印が異なることを隠していなかった。
「この印が付いている袋を、昨日とは別の店で一つずつ買ってきてくださいませ。中身は一番安いもので構いません」
「同じ印を?」
「ええ。それから、それぞれの印がどこの基準なのかも、分かる範囲で聞いてきてください」
書記は少し首を傾げたものの、すぐに出ていった。
夕方までには答えが戻った。
二つの印は、それぞれ異なる地方の計量所で正式に使われているものだった。
同じ印が押された袋同士を量れば、重さはほぼ揃う。
別の印を比べると違う。
つまり、昨日の店が中身をごまかしたわけではない。
地方によって基準そのものが違う。
「換算はどうするそうです?」
「商人が自分たちで表を持っているそうです。昨日の店にもありました」
「役所の表は?」
「この周辺と隣接領の分ならあるそうです。ただ、全部を一冊にまとめたものがあるかまでは分かりませんでした」
「十分です。ありがとうございます」
書記はまだ何か続くと思っていたらしい。
「他には?」
「ありませんわ」
「調べないのですか?」
セラフィーナは測定結果を帳簿へ書きながら答えた。
「今は、違うということが分かれば十分でしょう?」
国中すべての単位が違うとは限らない。
違ったとしても、商人が問題なく換算しているなら、実害は小さい可能性もある。
一方で、換算するたび手間や費用が発生している可能性もある。
地方ごとに異なる事情があり、簡単に変えられないのかもしれない。
何も知らない。
それなのに、
統一すべきです。
と口にするのは簡単だった。
簡単だからこそ、まだ言わない。
「これから食料を買った時、違う印があれば記録しておいてくださいませ」
「それだけで?」
「ええ。それだけ」
目先の理由もある。
屋敷の食費を管理するなら、「一袋」という言葉だけで量が違うのは不便だった。
少なくとも自分たちが何をいくらで買ったのかは、同じ基準へ直しておいた方が計算しやすい。
今はそれで十分だった。
日が落ちる少し前、アルノーが再び屋敷を訪れた。
税関確認終了の記録へ署名をもらうためである。
書類へ署名したあと、彼の目が机の上にある秤と穀物袋へ向いた。
「これは?」
「昨日買った穀物です」
「問題がありましたか」
「いいえ。地方によって一袋の基準量が違うそうですので、自分のところで使う分だけ換算しておこうかと」
アルノーは帳簿を見る。
印。
購入場所。
値段。
実際の重さ。
それだけが並んでいる。
改善案もない。
誰かへの苦情もない。
「役所へ資料を求めるつもりは?」
「今はございません」
「なぜです」
「何に使うのか決めておりませんもの」
アルノーが少し黙った。
「ただ気になったから量った?」
「家計管理には使えますわ」
嘘ではなかった。
「それ以上の意味が出てきましたら、その時に必要な資料を探します」
アルノーは帳簿をもう一度見てから、頷いた。
「承知しました」
それで帰った。
夜。
監察局の臨時執務室で、アルノーは税関から回ってきた持ち込み品の一覧を読み直していた。
衣類。
宝飾品。
現金。
書籍。
公開資料。
紙。
空の帳簿。
計算板。
秤。
分銅。
生活用品。
どれも単独なら何もおかしくない。
追放された高位貴族なら、これより大量の財産を持ち込むことも珍しくない。
ただ、構成が妙だった。
衣類は必要最低限。
宝飾品も、持ち出せるだけ持ってきた量ではない。
美術品や高価な家具はほとんどない。
その一方で、本と紙と空の帳簿が多い。
そして到着して二日と経たないうちに、本人は町の価格を比べ、受取証を残し、今日は地方ごとに違う穀物袋の重さを測っている。
補佐官が書類を覗き込んだ。
「商売でも始めるのでしょうか」
「本人は決めていないと言っている」
「信じます?」
アルノーは少し考えた。
「今のところ、嘘だと判断する材料はない」
目的を隠している可能性はある。
ただ、本当にまだ何も決めていない可能性もある。
監察官の仕事は、想像した危険を事実に書き換えることではない。
「でも」
補佐官が荷物一覧の紙と、今日の行動記録を見比べる。
「国外へ追い出された翌日からやることですかね」
アルノーは返事をしなかった。
代わりに、空の帳簿という記載へもう一度目を落とす。
祖国から逃げる人間なら、普通は過去を運ぼうとする。
現金。
宝石。
衣服。
家財。
価値が確定している物。
セラフィーナもそれらを持っている。
ただ、それだけではない。
まだ何の価値も入っていない紙を、何冊も運んできた。
これから書くための帳簿を。
アルノーは机へ背を預けた。
「これは逃げる女の荷物ではないな」
補佐官が顔を上げる。
「では、何をする女の荷物です?」
「それが分からないから見ている」
アルノーは税関記録を閉じた。
翌朝、セラフィーナはアルノーがそんなことを言ったとも知らず、執務室の机へ新しい帳簿をもう一冊置いた。
最初の一冊には、すでにグランデルで買った物の値段と重さが書かれている。
新しい方は、まだ白紙だった。
レグリエでは今、エステルが勝者として王太子の隣に立っている。
ノルディアは求めた結果を手に入れ、エステル自身も祖国から与えられた仕事を完全に終えた。
セラフィーナは、その王都にいない。
彼女が失ったものは大きく、取り戻したものはまだ何もない。
現時点で誰が勝ったかと問われれば、答えは明白だった。
エステル・オルセーヌである。
そしてセラフィーナ自身も、その事実を知れば否定しなかっただろう。
勝った者が、勝った結果を受け取るのは当然だ。
ただし、勝敗というものは、その場で終わるものばかりではない。
セラフィーナはまだ、グランデルがどんな国なのかすら知らなかった。
だから空白へ急いで答えを書き込まない。
人を知る。
土地を知る。
金の流れを知る。
制度がどこで繋がり、どこで切れているのかを見る。
そのうえで、自分がここで何をするのかを決めればいい。
彼女は帳簿の最初の頁を開いたまま、窓の外へ目を向けた。
新しい国の朝が始まっている。
今の彼女にあるのは、小さな屋敷と少人数の使用人、それから重さの違う穀物袋についての数行の記録だけだった。
王太子の隣の席もなければ、国を動かす権限もない。
それでも、セラフィーナは特に困っていなかった。
席というものは、誰かに空けてもらわなければ座れない。
けれど盤そのものなら、自分で広げることができる。
エステルは、欲しかった席を手に入れた。
ただ一つ、自分がそこへ座るために盤外へ押し出した女が、これから別の盤を作り始めることだけを知らなかった。
一章はここまで。
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