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第八話 道を開く日

昼を過ぎた頃。


村に残っていた老人と女と子供は、家からバール、鍬、スコップ、そして丈夫な麻ロープを持ち、落石の現場に集まった。


高齢の元鍛冶屋や元大工の老人が指揮をして、山道を塞いでいる大きな岩の除去をする。


大きな岩の周りにある土砂や小石を女や子供が必死に掻き出す。


道を塞ぐ大きな岩にロープを何本も巻き付け、村の女、子供、馬やロバも一緒に『せーの』の掛け声と共に思い切り引っ張る。


だが大きな岩は全く動かなかった。


そこで、その岩の周りに薪を井桁状に積み上げる。


そうやって即席の炉を作る。


それに火をつけて、一気に温度を上げる。


そのまま数時間燃やし続けた。


そして、岩が赤みを帯びて最高温度に達した頃、川から樽で汲んできた冷水を村人皆でぶっ掛ける。


すると物凄い亀裂の音と共に大量の湯気が辺りを包んだ。


弱った岩を村人皆でハンマーやバールで砕いていくと、さっき迄は歯が立たなかった大岩が、嘘のように砕け始めた。


粉々になった岩を崖下に落とすと、山道はまた通れるようになった。

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