第九話 霧の向こうへ
デュリナ達が帰る日になった。
その日も山霧は深く掛かっていた。
エルシャは早い時間に目が覚めた。
窓の外を見るとデュリナがいた。
エルシャは着替えて、デュリナのところに行く。
エルシャが外に出るとデュリナが話しかけた。
デュリナ「おはよう」
エルシャ「おはよう」
デュリナ「こんなに凄い朝靄って初めてだよ。この辺っていつもこうなの?」
エルシャ「うん、大体こんな感じ」
デュリナ「此処って別世界だよね、凄く神秘的っていうかさ、なんか身を清められるような、そんな感じ」
エルシャ「私は普通だけど、いつもの事だし」
デュリナ「そっか、エルシャにはこれが日常だもんね。私は街に住んでるからかな、こういうのに触れると気分みたいのがいつもと違くなるんだ」
エルシャ「私は街に興味がある。何があるのか知りたいし見てみたい」
デュリナ「街に憧れてるんだね。いいよ、今度連れてってあげる。私が案内してあげるよ、楽しみに待ってな」
エルシャ「うん!」
デュリナ「じゃ、中入ろうか。冷えるね外は…」
そして、朝食を済ませてからデュリナとカイスは街へと帰る事になった。
エルシャとお母さんは、二人を村の入り口迄見送りに来た。
デュリナ「じゃあ、お世話になりました」
お母さん「気をつけて行くんだよ」
デュリナ「はい」
カイス「じゃあエルシャ、また来るから」
エルシャ「うん、待ってるから」
デュリナ「今度来る時は何かお土産持ってくるから、楽しみにしててね」
エルシャ「デュリナの事も待ってるから」
デュリナ「じゃあ、また」
エルシャ「気をつけてね!また来てね!」
少し離れてからデュリナとカイスは大きく手を振った。
二人の後ろ姿が消えるまでエルシャはずっと二人を見続けていた。




